[コロニル1909]シュプリームクリームデラックスの使い方と他のクリームとの違いを解説
- 靴の手入れを簡単に済ませたい!
- 革に優しいクリームを教えてほしい
- コロニルのシュプリームクリームが気になる!
革靴は定期的に手入れを行わなければ柔軟性がなくなるので革が固くなり、履き心地が悪くなるだけではなく最悪の場合ひび割れてしまうことがあります。
革靴の手入れをやった方がいいのは分かっているけど、色々な道具を集めるのは大変だし手入れにあまり時間をかけたくないという方が多いと思います。
靴の手入れを行うならできるだけ革への負担を少ないクリームを使いたいですよね。
そんな方にはコロニル1909の「シュプリームクリームデラックス」がおすすめです!
シュプリームクリームを1つ使うだけで「栄養補給」「艶出し」「撥水」の3つの作業を同時に行うことができ、革への負担が少ない成分で作られたクリームです。
今回は「コロニル1909 シュプリームクリームデラックス」について解説します。
- シュプリームクリームデラックスの成分&特徴
- 他のクリームとの違い
- 手入れ方法と必要な道具
シュプリームクリームデラックスは厳選された素材で作られた攻守に優れた素晴らしいクリームです。
図解付きで分かりやすく解説しますので是非、最後までご覧ください。
コロニルは創業100年を超えるドイツのブランド
「Collonil(コロニル)」は1909年にドイツで誕生したレザーケアブランド。
同年にカールエッセル氏がスウェーデンの保革油会社の代理店として、前身の会社をスタートさせました。
その後仲間を集めたのちに、自社ブランド「コロニル」を誕生させます。
2009年に創業100年の節目に、これまでのノウハウを凝縮させた最上級ラインの「1909」シリーズの販売を開始します。
世界各国で愛されているブランドです。
シュプリームクリームデラックスの成分&特徴
ここではシュプリームクリームデラックスの成分や、特徴を紹介します。
商品名 | シュプリームクリームデラックス |
メーカー | Collonil(コロニル) |
内容量 | 100ml |
金額 | ¥3,000 + tax |
主成分 | シーダーウッドオイル ラノリン フッ化炭素樹脂 |
種類 | 乳化性クリーム |
カラー | 全7色 |
シュプリームクリームデラックスの『シュプリーム』とは「最高位、最大級、究極、至高』という意味。
このクリームは同社の靴クリームの名作「プレミアム ディアマント」を元に製作されたと言われています。
コロニルが成分にとことんこだわって作ったことが商品名からも伝わってきますね。
革には柔軟性を保つ為に油分などの栄養が含まれていますが、時間の経過と共に栄養分や潤いが抜けてしまい乾燥してしまいます。
乾燥した靴はカサついてきてしまうので見た目が悪くなるだけではなく、革が固くなるので履き心地が悪くなるだけでなく最悪の場合ひび割れ(クラック)が入ってしまう事があります。
だから定期的なお手入れは大事なんだね・・・。
特に紳士靴の場合は栄養の補給の他にも、ビジネスシーンで相手に不快な思いをさせない為に革靴の高級感(艶)も重視されます。
革靴に必要な「栄養補給」「保湿」「艶出し」を、同時にこなせるのがシュプリームクリームデラックスの優れたポイントです!
靴クリームのように蝋分が含まれていないので尖ったような輝きにはなりませんが、素材本来の良さを活かす自然な艶感なので好みの方も多いはず。
一番の特徴が靴クリームでは定番である「有機溶剤」が使われていないこと。
溶剤はクリームの成分を混ぜ合わせるのに必須の成分ですが、革には負担になってしまいます。
シュプリームクリームデラックスには有機溶剤が一切含まれていないので、どんな革にも安心して使用する事ができます。
シュプリームクリームデラックスの成分
次にシュプリームクリームデラックスに使用されている成分を詳しく見て行きましょう。
公表されている成分は次の3種類です。
- シダーウッドオイル
- ラノリン
- フッ素炭素樹脂
「シダーウッドオイル」や「ラノリン」は革への浸透力が高く、栄養補給に優れた働きのある成分です。
シダーウッドオイルの香りは他のクリームにはない独特な甘い香りがします。
しかし、溶剤のような刺激的なものではなく、コメントなどを見ていても好感を持つ意見が多い印象です。
僕もこの匂いは好きだよ!
「ラノリン」はデリケートクリームにも使われる成分で、栄養が抜けてしまったり乾燥した靴といった状態がよくない靴の手入れに最適です。
革を柔らかくする働きがあるので、塗り込んでおくと革がモチモチになり履き心地が良くなります。
この2つの成分が入っている事から、シュプリームクリームデラックスには次の働きが期待できます!
- 栄養補給
- 保湿
- 柔軟性UP
触った感触が滑らかになり、水を弾いてくれます。
クリームを塗った後の革に触れてみるとツルツルと革の表面を指が滑るような感じで、サラッとした仕上がりになります。
ちなみにフッ素炭素樹脂には防水スプレーと同じような効果があります。
「フッ素炭素樹脂」が含まれているので革の繊維1本1本にフッ素が吸着し、コーティングすることで耐水性を高める事ができます。
防水スプレーと同じ作用があるので、シュプリームクリームデラックスを塗っておくだけで革靴の天敵である水濡れから守る事ができます。
防水スプレーよりは効力が劣るので、過度な期待はし過ぎないようにね!
カラーバリエーションは7色
カラーバリエーションは全部で7色展開されています。
- カラーレス
- ブラック
- タン
- ダークブラウン
- ミディアムブラウン
- バーガンディ
- ブルー
浸透力の高いクリームなので靴の色に合わせたカラーを選ぶことで、薄くなった部分の色を補色する効果も期待できます。
迷った時には「カラーレス」がおすすめ。
どの色の靴にも使えるので、流用する事ができて便利です。
感触は固め
シュプリームクリームデラックスは他の靴クリームや、デリケートクリームと比べると固めの質感のクリームです。
少し柔らかいプッチンプリンみたいな感じです。
他のクリームのように表面に指をのせると指先に付着しないので、少し指先を立ててえぐるようにしてクリームを取ります。
温度によって溶けて柔らかくなってしまうこともなく、他にはない使用感のクリームだと言えます。
シュプリームクリームデラックスのメリット・デメリット
次に自分が実際に使ってみて感じた、シュプリームクリームデラックスの「メリット」と「デメリット」について紹介します。
メリット | デメリット |
幅広い素材に使える 革に優しい 高い浸透力 | 価格が高め 塗りムラになりやすい |
メリット
- 幅広い素材に使える
- 革に優しい
- 高い浸透力
幅広い素材に使える
シュプリームクリームデラックスは溶剤を含まないので、繊細な革にも使用することができます。
コードバンだけでなくエキゾチックレザー、ブラッシュレザー(特殊研磨加工した革)やエナメルなどの靴クリームが使えない素材にも使用することも。
ヌバックなどクリームが浸透しやすい素材にも使えます。
革靴以外にも本革を使用した鞄やジャケット、キーケースやウォレットといった革小物、レザーソファーやレザーシートなどの家具にも使う事が出来るので使える範囲が広いクリームです。
革に優しい
シュプリームクリームデラックスには有機溶剤が一切含まれていません。
靴クリームでは油脂と蝋分を混ぜ合わせる為に有機溶剤は必須になりますが、溶剤は革への負担になるのでできれば避けたい原料と言えます。
有機溶剤を使っていない事をアピールしているブランドも多いですよね!
シュプリームクリームデラックスも溶剤不使用を明記しているので安心して使用する事ができます。
溶剤が使われていないので塗りこむ素材への負担が少なく、革に優しいクリーム。
靴クリームが使えない繊細な素材や、様々な革製品にも使う事ができます。
高い浸透力
シダーウッドオイルとラノリンは革への浸透力が高く、塗り込む事で確実に栄養を素材の深くまで届ける事ができます。
手入れをしても成分が浸透してくれないと意味がないもんね!
デメリット
- 価格が高い
- 塗りムラになりやすい
価格が高い
シュプリームクリームデラックスは成分にこだわって作られたクリームなので、価格も他のクリームと比べると高額です。
公式HPの価格を参考にすると100mlで3,000円を超えてしまうので、靴磨きをあまりしない方が気軽に購入できない価格設定になっています。
靴クリームとデリケートクリームと価格を比べてみました。
商品名 | シュプリームクリーム デラックス | boot black shoe cream | デリケート クリーム |
容量 (ml) | 100 | 55 | 60 |
金額 + tax | 3,000円 | 800円 | 1,080円 |
1gあたり | 30円 | 14.5円 | 18円 |
容量が多いので価格が高額になってしまうのではと思い1gあたりの金額も調査しましたが、1gあたりでも最も高かったのがシュプリームクリームデラックスでした。
価格の高さはネックだね。
塗りムラになりやすい
冒頭でも述べましたが、シュプリームクリームデラックスは固さのあるクリームです。
指先で使う量の調整がしやすい他のクリームと比べて微調整が行いづらく、クリームを塗り過ぎてしまう可能性があります。
シミになりにくいとされていますが、1回に取り過ぎてしまうリスクがあります。
一度に乗せ過ぎたり、塗った後のブラッシングが甘かったりするとシミなどの靴トラブルに繋がる可能性があります。
塗り広げやすさを考えるとジェル状で伸びの良いM.モゥブレィのデリケートクリームに軍配が上がります。
靴クリームとデリケートクリームとの違い
デリケートクリームと靴クリームの間に位置するクリームです。
艶 | 栄養補給 | 有機溶剤 | |
シュプリームクリーム デラックス | 普通 | 含まない | |
靴クリーム | 強い | 含む | |
デリケート クリーム | なし | 含まない |
どのクリームを使って手入れを行っても、栄養の補給を行うことができるんだね!
『靴クリーム』は艶を出す為に蝋分が含まれているので、ギラっとした強い艶を出すことができます。
しかしクリームに有機溶剤が含まれているので、他のクリームと比較すると革への負担が大きいです。
『デリケートクリーム』は栄養補給の中でも特に潤いや柔軟性を良くする点で優れており、有機溶剤を含まないので革に優しいクリームです。
一方で艶が出ないので、見た目の美しさも重視される革靴としてはちょっと物足りなさが感じられます。
シュプリームクリームデラックスは2つの中間くらいのイメージです。
『シュプリームクリームデラックス』は有機溶剤を含まず、自然な艶を出すことができるバランスに優れた靴クリームです。
革靴の手入れに使うクリームをどれにしようか悩んでいる方の、選択肢の1つになるクリームだと言えます。
シュプリームクリームデラックスの使い方・手入れ方法
ここではシュプリームクリームデラックスを使った手入れ方法を紹介します。
使用する道具は次の通り。
- 馬毛ブラシ
- 豚毛ブラシ
- クリーナー
- 布
- シュプリームクリームデラックス
手入れ手順は次の手順で行います。
順番に解説していきます。
汚れ落とし
馬毛ブラシとクリーナーを使って靴の汚れを落とします。
靴の表面に付着した汚れは、馬毛ブラシを使って払い落とします。
馬毛ブラシで払いを落とす汚れは、次の通り。
- 塵
- 花粉
- 黄砂
- 砂
馬毛ブラシは、コシがありながらも非常に柔らかいブラシなので革靴を傷つけることなくブラッシングできます。
ボックス、馬毛ブラシでブラッシングをする時には、シャカシャカと音がなるくらいブラシを大きく動かしてブラッシングをします。
ブラッシングの後はクリーナーで、古い靴クリームやワックスを拭き取ります。
布にクリーナーを少量つけて、靴の表面を撫でるように優しく滑らせます。
クリーナーには有機溶剤が含まれているので、力を入れてしまうと靴にダメージを与えてしまいます。
力を入れすぎないよう注意しましょう。
汚れを拭き取っていると布の使用面が汚れてくるので、適宜交換しましょう。
汚れてきた面を使い続けていると、拭き取った汚れを塗り広げることになります。
シュプリームクリームデラックスを塗る
シュプリームクリームデラックスを少量指にとり、靴全体に薄く塗り広げます。
クリームが固く微調整がし辛いので、多めに取りすぎないように注意しましょう。
一度に取る量はコーヒー豆1粒分でOKです。
塗り広げていくうちに指先のクリームが少なくなってくると、指の滑りが悪くなってきます。指先の突っ掛かりを感じるようになったら再度少量のクリームを補充しましょう。
特に履きジワ部分はダメージが大きい部分になるから、入念にクリームを塗り込んでね!
全体にクリームを塗り終えたら完了です。
豚毛ブラシでブラッシング
豚毛ブラシで全体をブラッシングしていきます。
シュプリームクリームデラックスを注意して少量ずつ塗っても、多少の塗りムラが出来てしまいます。
靴の表面のクリームを均一にならす為に、豚毛ブラシでブラッシングを行います。
また、豚毛ブラシには次の役割もあります。
- 余分な靴クリームを弾き落とす
- 靴クリームを浸透させる
- 革のマッサージ
この3つの理由から靴を傷つけないように優しくブラッシングしてしまうと、豚毛ブラシの実力を発揮することができないので思い切ってブラッシングを行いましょう。
5分置く
豚毛ブラシでのブラッシングが終わったらすぐに次の工程に移るのではなく、一旦時間を置きましょう。
時間を置くことで靴に塗ったシュプリームクリームデラックスの成分を、革靴の繊維の奥までしっかり浸透させる事ができます。
目安は5分ほどでOKです!
乾拭き
綺麗な布を使って乾拭きを行います。
最後にこの作業を行うことで革靴に浸透し切れずに、靴の表面に残ってしまった余分なクリームを拭き取ります。
余分なクリームが残っているとカビの原因に繋がるかもしれないから、しっかり拭き取ってね!
Before / After
手入れ前の靴と、手入れを行った靴を比較してみました。
手入れを行った靴の方が全体的にしっとりとしていて、靴全体に自然な艶が出ているのが分かります。
強い光沢とは言えませんが、非常に綺麗な艶が出ています。
カサついた感じもなくなってモチモチした印象に仕上がりました。
手入れに要した時間は①〜⑤の工程を両足行って15分程度で行うことができました。
15分程度でこの仕上がりになるのであれば十分だと感じる方も多いと思います。
更に艶を出したい場合は、ワックスを使った鏡面磨きにチャレンジしてみてね!
よくある質問 & Q&A
ここではシュプリームクリームデラックスについてよくある質問をまとめました。購入を検討されている方は参考にしてください。
ミンクオイルとの違い
調べていて特に多かった質問が「ミンクオイルとの違い」です。
ミンクオイルとは北米に生息するイタチ科の動物、「ミンク」の皮下脂肪からつくられた動物性油の事。
油分が多く浸透力に優れたクリームで塗り込むと革に柔軟性・滑らかさを与えることができます。
シュプリームクリームデラックスと、ミンクオイルは似たような効果がありますが一番の違いは『植物性と動物性の違い』です。
- 植物性・・・シュプリームクリームデラックス
- 動物性・・・ミンクオイル
どちらも革用のクリームとして使えて、艶を出すことが可能です。
ミンクオイルの方が固めでベタつきが強く、塗りづらさがあります。
好みにもよる部分が大きいですが、塗りやすさを求めるならシュプリームクリームデラックスの方がおすすめです。
クリームを塗ると白くなってしまう
シュプリームクリームデラックスを塗ると靴の表面が白く曇ってしまうことがあります。
靴の表面にクリームが残っていることが原因です。
クリームを塗る量が多すぎるのか、塗った後の拭き取り切れていない可能性があります。
もう一度丁寧に豚毛ブラシで全体をブラッシングするか、一度クリーナーで落とすことで改善することができます。
クリーナーで落とさずに毎回塗り重ねていると膜が出来やすいかも!
1点にのせすぎると塗りムラになりやすいので、少量ずつクリームをとって全体に薄く塗り重ねていくか塗った後の豚毛ブラシのブラッシングを入念に行いましょう。
公式HPでも塗った後のブラッシングを重要視しています。
クリーム塗布後に馬毛ブラシでブラッシングすることで、素材・製品にクリームを均一に伸ばすことができます。また、カラーレスクリームの塗り過ぎによる白濁を防ぐこともできます。
出典:コロニル
クリームの選び方
私なりにそれぞれのクリームの特徴を踏まえてフローチャートを作成しました。
どのクリームを選んでもそれぞれ違った個性やメリット・デメリットがあるので、自分の目的に合ったクリームを選んでください。
同じクリームでもメーカーによって色々違いがあるから、色々試してみてね!
まとめ
今回はコロニルのシュプリームクリームデラックスについて紹介させて頂きました。
- 革に優しい成分で構成されており、艶出しもできる
- 革製品全般にに使える
- カラーも7色あり、補色にも使える
以上の理由から手入れできる範囲が広く、非常にバランスに優れたクリームなので持っていると非常に重宝するクリームだと感じました。
自分も靴以外の革製品の手入れの際によく使います!
この記事を読んでみて気になった方は是非1度チェックしてみてください。
コメント