Raymar(レイマー)のEnolane(エノレーン)を徹底レビュー!3年間履いた感想は?
今回のブログでは靴磨き好きの間で話題のRaymar(レイマー)のEnolane(エノレーン)について紹介させて頂きます。
Raymarの靴を3足所有しておりますがEnolaneが一番最初に購入した靴で最も愛着のある1足です。
このブログをご覧いただければ以下の事をご理解頂けます。
- Enolaneの特徴
- 雨の日でも履ける様に改良した点
- サイズ感や3年間履いてみた感想
Raymarでは定期的にプレステージと呼ばれる限定品が販売されます。今回紹介するEnolaneの様に拘りの詰まった靴が販売されますので是非、チェックしてみて下さい。
1000件以上のレビューで総合評価「4.96」!
Enolane(エノレーン)のレビュー
形状 | プレーントゥ(イミテーションブローグ) |
---|---|
製法 | ハンドソーンウェルテッド製法 |
革 | ILCEA社 BETIS RADICA BROWN |
靴底 | 革底(ヒドゥンチャネル) |
価格 | \37,000 + tax |
革 ILCEA社 BETIS RADICA
革はイタリアのタンナー「ILCEA(イルチア)社」の「BETIS RADICA(ベティス ラディカ)」というミュージアムカーフを使用しています。
ミュージアムカーフとは染色を繰り返して独特のマーブル模様をした革の事を指します。ムラのある革の総称として使われる事が多いです。
非常にきめ細かく班模様が美しいのが特徴です。
プレーントゥ(イミテーションブローグ)
靴の作りはセミグローブの様ですが実は甲の部分とつま先の部分は同じ1枚の革が使われていてステッチはイミテーションで入っているだけです。
遊び心による部分が多いとは思いますがセミグローブにするよりもメリットが多いとの事です。
革が重ならない事でスッキリとした印象になり、また革の質感、模様を含め全体的に統一感が出ます!あととても磨きやすいです笑
出典 : Raymar
セミグローブの靴を磨いているとつなぎ目の部分に布が引っかかってしまう事が多々あるのですが、イミテーショングローブの場合は段差や盛り上がりがないので非常に手入れしやすいと感じました。
トゥの部分にはメダリオンが入っているのでよりカジュアルな印象を与えてくれます。
半カラス仕上げ・フィドルバックソール
Raymarのプレステージではおなじみの半カラス仕上げで仕上げられています。ソール部分を黒く染める事でよりフォーマルな印象を与えてくれます。
また土踏まずの形に沿うような形状で中央部分が盛り上がっている形状の事をフィドルバックソールと言います。
見た目が良くなるだけでなく土踏まずをぎゅっと包まれているような感覚で履き心地が抜群です。ミシン縫いが難しいので高級紳士靴で採用される技法の1つです。
ハンドソーンウェルテッド製法
ハンドソーンウェルト製法とは職人が1つ1つ手作業で手縫いする手法の事です。
今、主流になっているグッドイヤーウェルト製法はこの工程を一部機械化する事で生産するスピードが早くなりましたが手間がかかる分、余分なパーツを使っていないのでハンドソーンウェルテッド製法の方が足馴染みが良く履きやすいとされています。
ヒドゥンチャネル
ヒドゥンチャネルとはソールを縫う際に革に切れ込みを入れてから縫い、縫い終わったら切れ込みを塞ぐ事で縫い目を隠す仕上げの事です。
手間がかかる分、見た目が非常に美しくなります。また、縫い糸が直接地面に触れないので摩耗しにくいというメリットもあります。(※写真は別の靴)
後述しますが、自分はハーフラバーソールとトゥスチールを取り付けています。
ピッチドヒール
ヒールが上から下に向かうにつれて細くなる仕上げの事で、後ろから見た時にアッパーからソールまでの一体感が出てドレッシーな印象になります。
桐箱
一番驚いたのが靴が紙製の箱ではなく桐箱に入れられていた事です。
普段のRaymarの靴はコストカットの為にロゴなどが入っていない非常にシンプルな箱に入っているのですがEnolaneを購入した時は
雨の日でも履ける様に改良
雨の日でも履ける様に改良した点は以下の点です。
- レザーソール → ハーフラバーソール
Enolaneを購入した後にプレメンテナンスをY’s shoeshineさんでお願いしました。
プレメンテナンスとは靴を購入した後に一番最初に行うメンテナンスの事です。
プレメンテナンスの重要性や手入れ方法についてはこちらのブログで紹介しておりますので併せてご覧ください。
靴を持ち込んだ際にハンドソーンウェルテッド製法と雨の愛称の悪さについて説明を受けました。同じモデルで解説されている動画がありましたのでチェックしてみて下さい。(動画4:10~)
動画で紹介されている内容を簡単にまとめると以下のようになります。
- 水との相性は良くない
- 内側は汗、外側は雨水で濡れる
- 汗や雨で縫い目部分が割れてしまい修理ができなくなってしまう
ハンドソーンウェルテッド製法とレザーソールの組み合わせだと特に症状が出てしまうのでソールからの水の侵入を防ぐ為にラバーソールがおすすめとの事でした。
汗をかきやすい方や多少の悪条件の中でも履きたいとお考えの方は頭の片隅に入れておきましょう!
ハーフラバーにする事で路面が濡れていてもレザーソールの時の様に気を遣う事もなくなりゴムのグリップ力のお陰で滑る心配も無くなったので雨用の日でも履ける靴になりました。
しかし、アッパー部分は雨に弱くまた茶色のミュージアムカーフでシミも目立つので雨の日用の靴というよりは雨が弱い&雨が上がった後に履く靴として使っています。
サイズ感や3年間履いてみての使用感
最後にEnolaneを3年間履いてみた感想について紹介します。
本当は26.5cmを購入したかったのですが事前予約されていた方がサイズ変更を希望された為、欠番となってしまいワンサイズ上の27cmを購入しました。
最悪インソールで調節しようと考えていましたが履き口部分が狭く、土踏まずの部分が絞ってあり足にフィットしてくれるお陰で踵が浮いてしまうような事もありませんでした。
自分は足の幅が広い方なのですがワンサイズ大きくしたのが幸いしたのか、慣れるまでは履く前にデリケートクリームを内側から塗り込む事で特に痛みを感じる事はありませんでした。
嫌な締め付け感はありませんがしっかりと足をホールドしてくれているという印象で非常に歩きやすくて気に入っている1足になります。
1つだけ失敗した点が、なかなかワックスが落ちなかったので横着をして強い溶剤を使用したところパティーヌが剥がれてしまった事がありました。
この靴に限らず染色されている革には強い溶剤の使用は控える、落ちない時はハイシャインクリーナーの様な固形のクリーナーや弱いクリーナー使って根気強く落とすという事を学びました。
まとめ
Raymarのプレステージモデルは通常販売されているモデルよりも価格が高めに設定されています。
その分、使っている革に拘ったり製法に拘りがあったりして価格以上の満足感を得る事ができます。
Raymarでは定期的に面白いイベントや新商品を発表していますので是非、下のリンクからチェックしてみて下さい。
1000件以上のレビューで総合評価「4.96」!
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