どれがおすすめ?靴磨き用ブラシの選び方!馬毛・豚毛・山羊毛の特徴&使い方を解説
> おすすめのブラシが気になる方はこちら
革靴の手入れでは、手入れの工程や素材に合わせて様々な種類のブラシを使い分けます。
しかし、馬毛や豚毛など毛先の種類が違ったり、持ち手部分の形が違ったりどれを選べばいいのか迷ってしまう方が多いです。
色々な名前があって分からないよ~。
間違った使い方をしてしまうと、逆に傷がついてしまう可能性も。
そこで本記事では、靴磨きで使うブラシの種類と使い方を解説します。
定番のブラシから、持っていると便利なブラシまで詳しく解説しますので、ブラシ選びに迷っている方は参考にして下さい。
おすすめのブラシも紹介します♪
靴ブラシは馬毛・豚毛・山羊毛の3種類
革靴のお手入れってどんなブラシを使うの?
革靴の手入れで使うブラシは、主に次の3種類です。
靴磨きの工程は、大きく分けると「汚れ落とし」「栄養補給」「仕上げ」の3つ工程に分けられます。
「馬毛ブラシ」「豚毛ブラシ」「山羊毛ブラシ」は、毛の柔らかさやコシの強さが異なります。
それぞれの特徴を活かして、工程ごとにブラシを使い分けます。
それぞれの特徴をまとめました。
ブラシ | コシの強さ | 毛の柔らかさ | 用途 | 評価 |
馬毛ブラシ | 普通 | 普通 | 汚れ落とし | 必須 (5 / 5.0) |
豚毛ブラシ | 強い | 固い | 靴クリームを 伸ばす&浸透させる | 必須 (5 / 5.0) |
山羊ブラシ | 弱い | 柔らかい | 艶出し | 無くても〇 (3 / 5.0) |
ブラシごとに全然違うんだね!
ブラシは必ず用途に合わせて使い分けましょう。
山羊毛ブラシで汚れ落としをすると、コシが弱くて汚れを掻き出せなかったり、豚毛ブラシで艶出しをすると、小傷がついてしまったりして逆効果に。
全部を揃えなくてもOKですが、用途は守りましょう!
それぞれのブラシの特徴や役割を深堀りしていきましょう。
馬毛ブラシの特徴&役割
「馬毛ブラシ」は、靴のお手入れで最初に使う重要なブラシです。
馬毛ブラシを使う目的は、靴表面に付着した汚れを払い落とすこと。
毛が柔らかく、程よいコシの強さのおかげで、靴を傷つけずにブラッシングできます。
- ホコリ
- 塵
- 花粉
- 黄砂 など
「馬毛ブラシでブラッシングすると靴が長持ちする」と言われれるほど、靴磨きで重要な道具。
定期的なお手入れでけでなく、普段履き終わった後の簡単な汚れ落としなど、最も使用する頻度が多いブラシです。
馬毛ブラシは必ず用意しましょう!
豚毛ブラシの特徴&役割
「豚毛ブラシ」は、靴クリームを馴染ませながら靴全体に広げるために使います。
豚毛ブラシはコシの強さが特徴のブラシ。
靴クリームは指で塗るだけではムラになるので、ブラッシングをして余分なクリームを弾き落とし、靴全体に薄く塗り広げます。
靴クリームを使うなら必須のブラシだね♪
山羊毛ブラシの特徴&役割
「山羊毛ブラシ」は3つのブラシの中で、最も柔らかいブラシです。
仕上げの工程でブラッシングすれば、靴全体に艶が出て、一体感のある仕上がりになります。
仕上がりがワンランクアップするよ!
ただ、鏡面磨きなどある程度手入れができると真価を発揮するブラシなので、馬毛ブラシや豚毛ブラシと比べると優先度は低め。
靴磨きに慣れてきたら買い足しましょう!
靴ブラシを選ぶ時の3つのポイント
ここでは、靴磨き用のブラシを選ぶ際に重視するポイントを3つ紹介します。
順番に解説します。
毛量の多いブラシを選ぶ
ブラシを選ぶ時には、毛量の多いブラシを選びましょう。
毛の隙間から持ち手部分が見えないものがおすすめ!
毛量が少ないブラシだと、ブラッシングをした時に毛が当たる部分と当たらない部分でムラができます。
同じ範囲をブラッシングしても仕上がりが大きく変わるので、ブラシを選ぶ時は毛量が多いものを選びましょう。
毛足の長いブラシを選ぶ
2つ目のポイントとして、毛足が長いブラシを選びましょう。
おすすめは、毛足の長さが2cm以上のものです。
毛足が長いブラシであれば、靴のパーツの間や細かい部分に毛が届くので、ブラッシングの漏れがなくなります。
毛足が短いものだと毛が届かないだけでなく、持ち手部分が靴にぶつかって傷がつく可能性も…。
説明欄に記載されていることが多いので、ネットで購入する場合もしっかりチェックしましょう。
大きいブラシを選ぶ
3つ目のポイントは、大きいブラシを選ぶこと!
ブラシが大きいほど一度にブラッシングできる範囲が広いので、効率よく手入れができます。
小さいブラシと大きいブラシで悩んだら、大きいブラシを選びましょう。
あくまでも自分が持ちやすい範囲で大きい物を選んでね♪
【靴ブラシ】動画付き!馬毛・豚毛・山羊毛の使い方
ブラシの特徴は分かったけど、どうやって使えばいいの?
ブラシの特徴を踏まえた上で、ここでは各ブラシの具体的な使い方を紹介します。
まずは、靴磨きの大まかな手順を確認しましょう。
- 馬毛ブラシでブラッシング
- クリーナーで汚れ落とし
- 靴クリームを塗る
- 豚毛ブラシでブラッシング
- クロス(布)で乾拭き
- ワックスで艶を出す
- 山羊毛ブラシでブラッシング
「馬毛ブラシ」→「豚毛ブラシ」→「山羊毛ブラシ」に使います。
靴磨きの手順に関しては、こちらのブログで解説してますのでチェックして下さい。
馬毛ブラシの使い方
馬毛ブラシのブラッシングは、大きく素早く動かすことを意識しましょう!
靴に傷が入らないか心配で優しくブラッシングする方が多いですが、それでは表面の汚れを払い落とせません。
馬毛は柔らかいので安心です。
特に、アッパー(表面の革)とコバ(靴底の側面)の間の部分は汚れが溜まりやすいので、入念にブラッシングしましょう。
馬毛ブラシの使い方はこちらの動画で確認して下さい。
豚毛ブラシの使い方
豚毛ブラシでブラッシングする時は、ブラシを革靴に押し当てるように力を入れて大きく動かすことを意識しましょう!
豚毛ブラシを使う目的は次の3つ。
- 余分な靴クリームを弾き落とす
- 靴クリームを浸透させる
- 革のマッサージ
ブラッシングの摩擦熱で温めると、クリームの成分が浸透しやすくなります。
靴クリームは指先で温めながら塗ると良いって言うよね!
音が鳴るくらいでOKです!
山羊毛ブラシの使い方
山羊毛ブラシは、毛先に少量の水をのせて優しくブラッシングをします。
ワックスを使うと塗った部分と塗っていない部分で、仕上がりに差が出てしまいます。
ピカピカな所と、そうじゃない所でチグハグな見た目になっちゃうよ。
山羊毛ブラシでブラッシングをすれば、ワックスの蝋分が靴全体に広げり、靴全体がまとまりのある仕上がりに。
鏡面磨きなど、ワックスを使うなら必須のアイテム!
毛先にワックスが付着し、ブラシが育ってくると、山羊毛ブラシでブラッシングするだけで艶が出ます。
中〜上級者向けですが、靴磨き好きなら是非とも手に入れたいブラシです。
【種類別】おすすめの靴磨き用ブラシ3選
ここでは、「馬毛ブラシ」「豚毛ブラシ」「山羊毛ブラシ」ごと、おすすめのブラシを紹介します。
コスパを重視したモデルから、品質を重視したモデルまでそれぞれ各ブラシを3つ紹介します。
初めてブラシを購入される方は、コスパ重視のブラシがおすすめです♪
コスパ重視 | 定番 | 品質重視 | |
おすすめの 馬毛ブラシ | コロンブス ジャーマンブラシ2 | コロンブス 馬毛ブラシ | Zapatro Bueno ポリッシュブラシ |
おすすめの 豚毛ブラシ | 荒川産業 豚毛ブラシ | M.モゥブレィ ワークブラシ | コロンブス 豚毛ブラシ |
おすすめの 山羊毛ブラシ | コロニル1909 ファインポリッシング ブラシ | M.モゥブレィ プロゴートブラシ | BootBlack×熊野筆 フィニッシングブラシ |
おすすめの馬毛ブラシ
まず最初に、おすすめの馬毛ブラシを紹介します。
コロンブス ジャーマンブラシ2
「ジャーマンブラシ2」はシューケアグッズの人気ブランド「コロンブス」から販売されている馬毛ブラシ。
毛量も多く、価格もリーズナブルなので手を出しやすいブラシなので、コスパを重視する方におすすめのブラシです。
ブランド | コロンブス |
サイズ | 4.8 x 14.8 x 6 cm |
定価 | 1,650円 |
コロンブス 馬毛ブラシ
毛足が約2.7cm、持ち手部分が約17.5cmあるので、一度に広い面積をブラッシングできます。
持ち手の側面に窪みがあるので滑りにくく、長時間持っても苦になりません。
ブランド | コロンブス |
サイズ | 6 x 18 x 5 cm |
定価(税込み) | 3,300円 |
Zapatro Bueno(サパトロブエノ) ポリッシュブラシ
Zapatro(ザパトロ)は、日本の靴関連商品専門商社「中井商店」のオリジナルブランド。
長い毛足が特徴のブラシで、毛足が短いブラシよりも軽い力で効率よくブラッシングできます。
ブランド | Zapatro |
サイズ | 4.2 × 13.5 × 5.5 cm |
定価(税込み) | 5,060円 |
おすすめの豚毛ブラシ
おすすめの豚毛ブラシは次の通り。
荒川産業 豚毛ブラシ
荒川産業は2022年に創業130年を迎えた老舗ブランド。
ドイツ原産の高級豚毛100%使用したブラシで、柄の部分は高級ブナ材を使用しています。
Amazonでは500件を超えるレビューがあり「4.3」の高評価を獲得していることから、品質の高さがうかがえます。
ブランド | 荒川産業 |
サイズ | 5 x 17 x 5 cm |
定価(税込み) | 770円 |
M.MOWBRAY ワークブラシ
M.モゥブレィのワークブラシは毛量の多さ、ブラシの大きさ共に文句なしの1本。
公式サイトはもちろんのこと、ECサイトから購入でき、入手しやすい点もおすすめです。
ブランド | M.MOWBRAY |
サイズ | 4.5 × 15.7 × 1.8(毛足) cm |
定価(税込み) | 1,100円 |
コロンブス 豚毛ブラシ
コロンブスの豚毛ブラシは毛足の長さが2.3cmあり、安価なブラシと比べると長めに作られています。
細かい部分にも毛先が届き、持ち手も持ちやすいように工夫されています。
ブランド | コロンブス |
サイズ | 6 × 18 × 5 (毛足2.3) cm |
定価(税込み) | 2,970円 |
おすすめの山羊毛ブラシ
おすすめの山羊毛ブラシは次の3つ。
コロニル1909 ファインポリッシングブラシ
非常に毛が柔らかく、毛量も多いので、最初の1本におすすめしたいブラシです。
自分もこのブラシを愛用中!
他の山羊毛ブラシと比較しても安価なので、「山羊毛ブラシがどんなものか試してみたい」という方にぴったりの1本です。
ブランド | コロニル |
サイズ | 4.8 × 14.9 × 3.8 cm |
定価(税込み) | 3,740円 |
M.MOWBRAY プロ・ゴートブラシ
シューケアグッズの老舗ブランド、「M.MOWBRAY(エムモゥブレイ)」が販売する山羊毛ブラシ。
持ち手部分が18cmと大きく、3,000円台で購入できるので、山羊毛ブラシの中ではコスパに優れています。
ブランド | M.MOWBRAY |
サイズ | 5 × 18 × 3.6 (毛足2.2) cm |
定価(税込み) | 3,300円 |
BootBlack×熊野筆 フィニッシングブラシ
広島県安芸郡熊野町の伝統的製法「熊野筆」の技法を用いて作られたブラシです。
山羊毛と馬毛を1対1の割合で混ぜていて、柔らかさの中にもコシがあり、1つ1つ丁寧に手植えで作られてます。
ブランド | Boot Black |
サイズ | 7 × 10.5 × 5.4 (毛足3.2) cm |
定価(税込み) | 14,300円 |
【あると便利!】素材・用途別 靴ブラシ
ここまで靴磨きで使用する定番ブラシ3種類について解説しました。
次に、定番ブラシ以外で必須ではありませんが、あるとお手入れの時に重宝するブラシを紹介します。
お手入れに慣れてきたらちょっとずつ買い足そう♪
ペネトレイトブラシ
「ペネトレイトブラシ」は、靴クリームを塗る時に使うコンパクトなブラシのこと。
毛先は豚毛が使用されており、コシが強いので、指では届かない細かい部分にしっかり靴クリームを濡れます。
穴飾りなど、装飾が多い靴の手入れの時におススメです♪
また、靴クリームを指で触れずに塗れるので、指先を汚したくない方にもおすすめです。
竹ブラシ
「竹ブラシ」は、持ち手部分に竹を使用した、歯ブラシのような形状のブラシ。
用途はペネトレイトブラシと同じで、指が入らない部分に靴クリームを塗ったり、指先を汚したくない時に使ったりします。
ペネトレイトブラシと比べて持ちやすい方を選びましょう。
ワイヤーブラシ
「スエード」や「ヌバック」など、起毛素材の革靴の手入れで使用します。
金属製の毛を使用しているので、毛の間に入り込んだ細かい汚れを掻き出します。
スエードブラシとも呼ばれてるよ!
クレープブラシ
ワイヤーブラシと同様、起毛素材の革靴の手入れを行う際に使用します。
ブラシ部分が柔らかいゴムになっているので、靴を傷つけることなく手入れできます。
「ワイヤーブラシだとちょっと怖い!」と、考えている方におすすめ!
化繊ブラシ
名前の通り「化繊毛」を使用しており、馬毛と豚毛の中間のようなブラシです。
天然素材と異なり、品質が安定している化繊毛を使用しているので、コスパの高い機械植えでありながら抜け毛が全くありません。
自分も愛用してますが、毛が抜けたことはありません!
「天然素材でなければ嫌だ!」という方でなければ、豚毛ブラシよりもおすすめしたいブラシです。
Youtubeでも絶賛されてるよ♪
靴磨き用ブラシでよくある質問
ここでは、靴磨き用のブラシについてよくある質問をまとめました。
100均のブラシでも使えますか?
100均のブラシも問題なく使えます。
最近の100均はシューケアグッズの販売に力を入れているので、コスパを重視する方や、これから靴磨きにチャレンジしたい方におすすめです。
靴ブラシを育てるってどういうこと?
靴ブラシを使い続けることを「ブラシを育てる」と表現します。
ブラシを使い続けると毛先にクリームやワックスの成分が残り、ブラッシングするだけで綺麗な艶が出るようになります。
靴ブラシは使い分けないとだめなの?
靴ブラシは手入れに応じて使い分けましょう。
用途に合わない使い方をすると、綺麗に仕上げた部分に傷をつけてしまったり、汚れを払い落とせなかったりと逆効果に。
全てのブラシを揃える必要はありませんが、用途は守りましょう!
靴ブラシの選び方&使い方 まとめ
本記事では、靴ブラシの選び方・使い方について紹介しました。
靴ブラシは様々な形や、変わった名前のブラシがあって迷いますが、要点を理解すれば必要なブラシはそこまで多くないです。
必須なのは馬毛ブラシと、豚毛ブラシです!
どのブラシを選べばいいか迷ってしまう方は、おすすめのブラシの中から選んでみてください。
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