- 革靴にカビが生えてしまった・・・
- もう履けないの?
- カビを除去する方法を知りたい!
革靴は手入れをすれば長く履き続けられるのが魅力ですが、保管方法を誤ってしまうとカビが繁殖してしまうことがあります。
カビが繁殖してしまうと革靴の見た目が悪くなるだけではなく、悪臭の原因にも繋がるので早めの対処が必要です。

でもカビの対策ってどうすればいいのか分からないよ。
カビ対策は難しいと考えている方も多いと思いますが、ちょっとした工夫をするだけで誰でも簡単に行うことができます。
このブログでは「カビの対策・カビが生えてしまった靴の手入れ方法」について解説します。
- カビが繁殖する3選
- カビを予防する方法3選
- カビが生えた革靴の手入れ方法
- おすすめの手入れ道具
カビは3つの条件が揃ってしまうと繁殖してしまいます。

逆に考えればその条件さえ抑えれば、簡単に対策できちゃうね!
革靴を長持ちさせたい方、カビ予防に興味を持っている方は必見の記事です。
どこよりも簡単に分かりやすく解説します。
是非、最後までご覧ください。
革靴のカビって何?革靴にカビが発生する3つの理由

カビは細菌・真菌によって繁殖する、褐色や白色の被膜状の生物のこと。
革靴にカビが繁殖してしまう理由はいくつもありますが、主な原因としては次の3つが挙げられます。
- 気温(30℃前後)
- 湿度(80%前後)
- 栄養分(靴クリーム・角質など)

この3つの条件が揃うとカビが繁殖します。
革製品や木製家具、壁や天井など場所や素材は選びません。
その中でも革には水分を吸収する特徴があります。
カビは気温が20度から30度前後で、湿度が高い時に発生しやすいといわれています。
梅雨の時期は、特に繁殖しやすい季節になるので注意が必要です。

確かに梅雨の時期ってカビが繁殖しやすいって聞くよね!
湿った状態で放置したり、通気性の悪い靴箱の中での保管、生乾きの状態での使用などが原因となりカビが繁殖してしまいます。
黒カビは他のカビよりも革の繊維の奥に根付いてしまいます。
カビの根が繊維の奥まで根付いてしまうと、カビを拭き取っても繁殖してしまい個人の力で除去するのが難しくなります。

カビは発見した時点で早めに対処しましょう!
【カビ予防】革靴にカビを繁殖させない方法

革靴のカビ予防には次のような方法が挙げられます。
- 靴を乾燥させてから収納する
- 定期的に手入れをする
- 通気性の良い場所に保管する
順番に解説していきます。
靴を乾燥させてから収納する

革靴はしっかりと乾燥させてから収納して下さい。
革靴を履き終わった後にすぐに靴箱に収納するのではなく、一晩玄関に置いたままにして乾燥させてから靴箱に入れます。

これだけでもカビ対策に効果がありますよ!
更に除菌効果のあるスプレーを使用しておくと、細菌の繁殖を抑えることができます。
雨で靴が濡れてしまった時も同様です。
雨に濡れてしまった場合は乾燥するまでに時間がかかるので、しっかりと乾かしてからしまいます。
革靴が濡れたままだと細菌が繁殖しやすいので、しっかりと乾燥させて手入れをしてから靴箱に収納するようにしましょう。

雨で濡れてしまった時の具体的な手入れ手順は次の通りです。
- 汚れを拭き取る
- 靴を乾燥させる
- 栄養補給
革靴の濡れ具合にもよりますが、2日から3日ほど時間をかけてゆっくりと乾燥させましょう。

靴を乾燥させる時には「陰干し」がおすすめです。
「陰干し(かげぼし)」とは、日陰に干して乾燥させる方法。主に衣類から湿気を取り除くために行われます。
陰干しは風通しが良い場所で行い、直射日光を避けることが大切です。室内乾燥機を利用するのも陰干しの一つの方法です。
靴が濡れてしまった時の対処法については、こちらのブログで詳しく解説しておりますので併せてご覧ください。
定期的に手入れをする

定期的なお手入れも、カビの繁殖を抑えるために重要です。
普段履いているうちに革靴の表面に付着してしまった汚れは、定期的に落としてあげましょう。

靴の表面に付着する汚れは次のようなものがあります。
- 塵
- ホコリ
- 花粉
- 黄砂
- 古い靴クリーム
こうした汚れを放置したままにしておくとカビの栄養分になってしまい、カビの繁殖が繁殖する原因に。
定期的な靴磨きに加えて、毎日履き終わった後にブラッシングをしておくだけでもカビの繁殖を大きく抑制することができます。
毎日履き終わった後のちょっとしたお手入れについてはこちらのブログで詳しく解説しておりますので、合わせてチェックしてみて下さい。
通気性の良い場所に保管する

革靴を保管する際に、通気性の良い場所で保管することでカビの抑制に繋がります。
きちんと手入れた革靴でも保管する場所が湿気が多く、風通しの悪い場所で保管していたらあっという間にカビが繁殖してしまいます。

メンテナンスと同じくらい保管場所も重要なポイントです!
靴の保管といえば靴箱ですが、靴箱は蓋付きのものが多いので条件としてはあまりよくありません。

じゃあ、靴箱は使わない方がいいの!?
靴箱は条件的にはおすすめできませんが、ちょっとした工夫をするだけで条件を改善することができます。
- 夜間、靴箱の蓋をあけておく
- 除湿剤を靴箱に入れておく
靴箱の蓋を開けておけば、靴箱内の通気性が大幅に改善されるのでおすすめです。
日中は来客などがあるので開けたままにしておくことは難しいですが、夜間だけなら問題ないですね。

これだけで1日の半分近くは通気性の良い状態を保てます!
他にも靴箱の中に除湿剤を入れておく方法もおすすめです。
これを靴箱の片隅に置いておくだけで、靴箱内の湿気を吸い取ってくれます。

置いておくだけでいいから楽ちんだね♪
1回置くと1か月程効果があるので、湿気の多い時期に使うだけでもカビ対策としては有効なので試してみて下さい。
革靴内に直接入れるタイプの商品もあります。
革靴内部の湿気を吸収してくれるので、普段履き終わった後に入れておけばカビ対策だけでなく悪臭防止にも効果が期待できます。

1度購入してしまえばずっと使えるのも嬉しいですね。
革靴に繁殖したカビを取る方法


革靴にカビが生えちゃったよ~。もう履けないのかな?
革靴に繁殖してしまったカビは、正しい落とし方を行うことで簡単に取り除くことができます。

自宅で簡単に処置することができますよ!
気をつけなければいけないのが、カビを濡らした布などで拭き取ること。
水拭きをすれば表面のカビを拭き取ることができますが、水分はカビが繁殖する条件の1つなので症状を悪化させてしまう恐れがあります。
- カビをブラシや乾いた布で払い落とす
- カビ専用の除菌剤を使う
- 乾燥させる
- 革用石鹸で洗う
- 乾燥させる
カビをブラシや乾いた布で払い落とす
カビを馬毛ブラシや布を使って靴から払い落します。
履きジワ部分など細かいところは、ブラシを使って丁寧に払い落とします。
カビは払い落とすと胞子になって飛び散ってしまうので、手入れをする時は屋外の風通しが良い場所で行ってください。

目に見える範囲でカビが無くなればOK!
ブラシは普段の手入れで使っているものとは別に、専用のブラシを用意します。
カビ専用の除菌剤を使う
次にカビ専用の除菌剤を使用します。
布に除菌剤をつけて、靴全体に成分を染み込ませていきます。

カビを拭き取るので布の使用面は適宜交換していきましょう!
除菌剤を靴全体に塗り終わったら、最後にカビが生えていなかった部分も含めて靴全体をスプレーしていきます。
革靴には革専用の除菌剤を使用しましょう。

おすすめはコロンブスの「レザーキュア カビ用ミスト」です。
スプレータイプなので使いやすく、革の表面・内側に繁殖したカビを除去することができます。
食品にも使われている抗菌剤を使用しているので、革への負担も抑えられるのでおすすめです。
乾燥させる
最後に革靴を乾燥させます。
革が湿った状態のまま収納してしまうと、またカビが繁殖する原因になってしまうので時間をかけてしっかりと乾燥させましょう。
靴を乾燥させる時は風通しの良い場所で陰干しをして乾燥させます。
乾燥に時間をかけたくない方には靴用の乾燥機がおすすめです。
革に強い熱を加えて急激に乾燥させてしまうと、ひび割れ等の靴トラブルにつながります。
革靴を乾燥させる時は焦らずに、時間をかけてゆっくりと乾燥させるように心がけてましょう。

最低限ここまでやればOKです!
革用石鹸で洗う
除菌剤でカビを除去した後に革用石鹸を使って、革に染み込んだ皮脂汚れやシミ、カビなどの汚れを落とします。
ここでカビの原因となる「汚れ」を落としておくことで、今後のカビの繁殖を抑えることができます。

徹底的にカビを除去したい方はチャレンジしてみて下さい。
革用石鹸で洗浄する場合は、除菌剤を使った後半日ほど乾燥させればOKです。
カビを除去する前に水洗いをすると、革が湿ってしまい繁殖しやすい環境になってしまいます。
革用石鹸を使う手順は次の通りです。
- 革用石鹸を泡立てる
- 泡立てた泡で靴を洗う
- 表面に残った泡を拭き取る
ポイントは力を入れずに、泡を靴全体に塗り広げるのがポイントです。
力を入れて擦ってしまうと、革を傷つける可能性があるので注意しましょう。

スポンジやブラシがあるとお手入れしやすいのでおすすめ!
詳細についてはこちらの動画を参考にしてみてください。

おすすめはサフィールの「サドルソープ」です。
革の表面や奥に染み込んでしまった汚れを落せる、スムースレザー製品の水洗い専用石鹸です。
古くなったワックス、塩ふき、カビなどにも効果が期待できるのでおすすめです。
乾燥させる
靴の洗浄が終わったら、風通しの良い日陰で乾燥させます。
洗浄した靴は大量の水分を含んでいるので、時間をかけて乾燥させます。

最低でも2〜3日は乾燥させましょう!
濡れた靴は柔らかくなっていて、そのまま乾燥してしまうと型崩れを起こしてしまいます。
シューツリーを入れておくことで、美しい形をキープしたまま乾燥させることができます。

無い方は新聞紙でもOK!湿ってきたら交換しましょう!
乾かしている間にも、定期的に除菌剤を吹きかけておくと繁殖を抑えることができます。
革靴が乾いたら栄養補給を行えばお手入れ完了です。
おすすめのカビ用クリーナー

革靴からカビを落とすためには、カビに効果があるクリーナーや除菌剤を使用することがポイントです。
様々なカビ用のクリーナーがありますが、その中から「革製品専用のクリーナー」を選ぶようにしてください。

市販されている有名なカビ用クリーナーじゃダメなの?
浴槽などに使うカビ用の除菌剤は強い成分で作られているので、革への負担が大きく色落ちや変色などの靴トラブルが考えられます。
クリーナー選びに迷った場合は、次の3つの中から選んでみて下さい。
- レザーキュア カビ用ミスト プラチナ
- レノマットリムーバー
- ツーフェイスプラスローション
またクリーナーを使うと革の栄養も除去することになるので、革が乾燥してしまいます。
栄養を補給するためにも、クリーナーを使った後は靴クリームを使って手入れを行うようにして下さい。
レザーキュア カビ用ミスト プラチナ
菌の表面に抗菌剤が吸着して、革に繁殖してしまったカビを除去。
さらに皮革の内側で繁殖しているカビにも効果が期待できます。
抗菌剤が革に染み込んで、革の内部のカビの繁殖を抑えられます。

グレープフルーツのいい香りだよ!
スプレータイプで扱いやすく、拭き取りも不要なの手入れが簡単なのもおすすめしたいポイントです。

自分も愛用しているスプレーです。
レノマットリムーバー
「レノマットリムーバー」はシューケアグッズの老舗ブランド「サフィール」から販売されている強力な中性クリーナーです。
揮発性が優れている液体クリーナーなので、カビを拭き取りながら繁殖の原因になる「湿気」と「汚れ」を一緒に除去します。
厚塗りしたワックスや頑固な汚れも簡単に落とせるので、普段のお手入れにも役立ちます。

強く擦らないように使うのがポイント!
普段使用しているクリーナーよりも強い成分で構成されているので、力を入れてしまうと革を傷める原因になります。
他にも色落ちしてしまうことがあるので、カカトやサイドなど目立たない場所で問題ないか試してみてから靴全体に広げるようにしましょう。
ツーフェイスプラスローション
「ツーフェイスプラスローション」は日本を代表する「コロンブス」が販売するクリーナー。
コロンブス中でも最上級ラインナップ「Boot Black」の商品です。

職人の意見を取り入れたプロ仕様のクリーナーです。
革靴に付着する汚れは大きく分けて「油性汚れ」と、「水性汚れ」に分けられます。
汚れの種類に合わせてクリーナーを使い分けないと、効率よく汚れを落とせません。
しかしツーフェイスプラスローションは、どちらの汚れもこれ一本で落とすことができる優れ物。

更に防カビ効果もあります!
普段のお手入れでツーフェイスプラスローションを使えば、カビの予防ができます。
革靴の臭いとカビの原因&対処法


カビが生えた靴から嫌な臭いがするのはなんでなの?
カビの臭いや靴の悪臭は、細菌が活動した時に出す「老廃物」が原因です。
革靴は長期間使用することで湿気や汗など、様々な要因が重なってカビを含めた細菌が繁殖します。
細菌が繁殖・活動した時に出される「老廃物」が、革靴の内部に溜まってくると臭いの元となってしまいます。

つまり、細菌が悪臭の原因ってことですね!
靴の臭いを抑えようと消臭スプレーを使っても、細菌自体が消えるわけでは無いので根本的な解決にはなりません。

消臭スプレーだけじゃ効果がないのか・・・!
一度臭い出してしまうと、完全に臭いを消すのは非常に困難です。
日頃から靴内部を清潔に保つように心がけることが、食うtの臭いを断つ一番の対策になります。
意識することは次の2つです!
- デイリーケア
- ローテーション
「デイリーケア」とは1日靴を履いた後に行う簡単なお手入れのこと。
ブラッシング、除菌・消臭スプレーを吹きかけるだけの簡単なお手入れなので、慣れてくれば1分程度で終わります。

自分もデイリーケアを始めてから靴の臭いが気にならなくなりました。
「ローテーション」とは何足か靴を用意して、交互に履き分ける簡単なテクニックです。

野球のピッチャーみたいだね!
人の足は1日でペットボトル1本分の汗をかくと言われています。
それほどの量の汗を吸収した革靴は、完全に乾くまで1日~2日ほど乾燥させる必要があります。
1足の靴を履き続けていると、次の日に乾燥しきる前に同じ靴を履いてしまうことに。

生乾きのTシャツを毎日着るイメージです。
すると、靴内部は常に湿度が高い状態に保たれてしまいます。
細菌の栄養源になる皮脂汚れや、古い角質などもありあっという間に細菌が繁殖してしまいます。
そこでおすすめしたいテクニックがローテーションです。
革靴を3足用意して「1日履いたら2日休ませる」ようにすれば、湿気を乾燥させる時間を確保できます。
水分を含んで柔らかくなっている型崩れを起こしたり靴は痛みやすいので、ローテーションをするだけで靴の長持ちにも繋がります!

新品の靴を3回買うより、同時に3足買って交互に履くのがおすすめです。
【動画】カビを落とす手順
ここでは、カビが生えてしまった靴を手入れする動画をまとめております。
実際の動画をチェックした方がより理解しやすいので、チェックしてみて下さい。
スエード靴のカビ落とし
ブーツのカビ除去
本革のカビ除去
本革のカビ除去(レノマットリムーバー)
Q&A

ここではカビに関してよくある質問をまとめてみました。カビに悩んでいる方は参考にして下さい。
革靴にカビが生じる原因は何?
革靴にカビが生じる原因は次の3つが主な原因です。
- 気温(30℃前後)
- 湿度(80%前後)
- 栄養分(靴クリーム・角質など)
湿気や汚れなどによりカビ菌が繁殖してしまうことが主な原因。
この中のどれか1つでも欠けてしまうと、細菌の活動を抑えることができます。
気温と栄養分をコントロールするのは難しいので、「靴をしっかり乾燥させる」「革靴用乾燥機を使う」など靴内部の湿度を取り除くことが対策として最も効果が期待できます。
カビを落とすためにはどんなクリーナーがいいの?
革靴のカビを落とすためクリーナーは、革靴専用のクリーナーや抗菌効果があるものがおすすめ。
市販のクリーナーには様々な種類があり、革製品に対応したものを選ぶようにしましょう。
市販の除菌剤で効果がなかった場合はどうすればいいの?
市販の除菌剤を使っても再度カビが繁殖してしまう場合は、革に深く根をはっている可能性があります。
ここまできてしまうと個人の力で完全に除去するのは非常に困難です。
「無理に強い溶剤を使う」「力を入れて擦る」など強引に手入れをすると革に傷をつけたり、色が抜けてしまって元に戻らなくなってしまうことも考えられます。

そういう時には無理をせずにプロの力を借りましょう!
私のおすすめは「Riat!」。
高い技術力でクリーニングから修理まで様々な内容に対応してくれます。
店舗数が多く、ショッピングモールや百貨店に入っていることが多いので足を運びやすいです。
往復送料無料!靴の修理も対応!
まとめ
このブログでは「カビの対策・カビが生えてしまった靴の手入れ方法」について解説しました。
革靴はきちんと手入れを行えば長持ちしてくれますが、カビが繁殖してしまうと見た目だけでなく状態も悪くなってしまうので早めに対処しましょう。

カビは「汚れ」「気温」「湿気」のどれか1つを抑えれば、対策できます!
繁殖してしまった後に対処するのは難しいので、日頃からのちょっとしたお手入れをしてカビ対策を行っていきましょう。