【靴磨き】ブートブラックのワックス『BBポリッシュ』を徹底レビュー!
- 靴磨きのワックスってどうやって使うの?
- 色々なメーカーから出ているけどどれがおすすめ?
- Boot Blackの『SHOE POLISH BBポリッシュ』が気になる!
ピカピカに輝く革靴を見て「自分もこんな風に手入れが出来るようになりたい」と考えて靴磨きに興味を持ったいう方は多いのではないでしょうか?
革靴を輝かせるのに必要な道具が『ワックス』です。
ワックスは靴の見た目を良くするだけではなく革靴を水濡れや傷から守る働きもあるので靴磨きを行う際に必須の道具の1つとされています。
しかし、必須の道具であるが為に様々なシューケアメーカーから数多くのワックスが販売されているのでこれから靴磨きを始める方はどのワックスを購入すればいいのか分からなくなってしまいます。
そんな方におすすめのワックスがBoot Blackの『SHOE POLISH BBポリッシュ』(※以後BBポリッシュ)です。
今回は『BBポリッシュ』を実際に使用してみて分かった事を踏まえて、ワックスの特徴や使い方を徹底的にレビューしていきます。
このブログをご覧いただければ次の内容をご理解頂けます。
- BBポリッシュの特徴
- 同じ「コロンブス」のワックスとの違い
- BBポリッシュを使った磨き方
様々なメーカーからワックスが販売されていますがBBポリッシュは扱いやすく艶も出やすいのでこれから靴磨きを始める方におすすめできるワックスです。
ワックスの購入を検討されている方は是非、候補に入れておいて下さい。
『SHOE POLISH BBポリッシュ』はどんなワックス?
『BBポリッシュ』ってどんなワックスなの?
『BBポリッシュ』はシューケアグッズの老舗ブランド「コロンブス」から販売されているワックスです。
商品名 | 『SHOE POLISH BBポリッシュ』 |
製造メーカー | コロンブス |
金額 + tax | ¥1,200 |
容量 | 50g |
色 | 全11色 |
成分 | ろう、油脂、有機溶剤 |
種類 | 油性 |
1919年に創業を開始してから100年以上の歴史を持つ「コロンブス」。
その中でもコロンブスの積み重ねてきた知恵や経験が全て詰め込まれたものがハイグレードライン『Boot Black』シリーズの商品になります。
タンナー様から靴小売店様にいたるまで、すべての皮革関連業態に100年以上の長きに渡り、靴仕上げ剤・靴クリームを提供してきた株式会社コロンブスが、その知識と開発力を結集して作り上げた、ジャパンメイドのニューブランド”BootBlack”シリーズ。
靴がその存在感を主張し始めた昨今、お客様一人一人のご要望を具体化し、オリジナルな靴を作り上げるために活動している当社”トップシャイニスト”の独自の判断基準を採用し、「磨きのプロ達」が創りあげた、それが”BootBlack”シリーズです。
出典:コロンブス
100年以上の続く企業の全てが詰まったワックスかぁ。
それを聞いただけでもすごいワックスって事が伝わってくるね!
「M.モゥブレイ」や「サフィール」など靴磨きで定番の道具を製造するメーカーは海外の企業が多い中、国産ブランドという点も人気が高い理由の1つとして挙げられます。
靴磨き専門店でも使われている店舗もあり、プロの職人からも信頼される実力を持っている事が分かります。
名古屋の靴磨き専門店『GAKU YAMAZAKI』さんなんかが有名ですね!
若干臭いが気になりますが、BBポリッシュは次のようなメリットが挙げられます。
- ワックスの伸びがいいので塗り広げやすい
- ムラになりにくい
「ソフトワックス」として分類されるワックスです。
乾燥を防ぐ為に蓋を開けるとスポンジが入っています。
非常に柔らかいワックスなので鏡面磨きを行う際の下地作りに最適です。
蓋を空けたまま1週間程置いておく事でより仕上げに向いた『ドライワックス』にする事ができます。
ソフトワックスのみで仕上げる事も可能ですが『下地の層』は柔らかいワックス(ソフトワックス)、『仕上げの層』で固いワックス(ドライワックス)を使い分ける事でより効率よく仕上げる事ができるようになります。
鏡面磨きが上手くいかないとお悩みの方は参考にしてみて下さい。
BBポリッシュの成分
- ろう
- 油脂
- 有機溶剤
基本的な成分は他のワックスと同様に上記の3種類で構成されています。
しかし、サフィールやTAPIRの様に使用されている原料についてはメーカーからの説明がないので不明です。
溶剤の香りが強く、伸びが良いので溶剤が多めに含まれていると思われます。
BBポリッシュのカラー
カラーは全11色展開されています。
- ニュートラル
- ブラック
- ライトブラウン
- ミディアムブラウン
- ダークブラウン
- マホガニー
- フォーン
- ネイビーブルー
- バーガンディ
- モルトブラウン
- ダークモルト
不定期ですが新色が追加されていて「モルトブラウン」や「ダークモルト」は最近追加されたカラーです。
同社が販売するアーティストパレットやコレクションズクリームといった靴クリームも同様に新色が追加されているので今後もカラーバリエーションが増える事が期待できますね。
個人的にはグリーン系のワックスの色が追加してほしいです!
BBポリッシュ・シルバーライン・ハイシャインベース&コートとの違いは?
ここまで『BBポリッシュ』について紹介してきましたが、Boot Blackシリーズでは他にも次のワックスが販売されています。
- Boot Black シューポリッシュ シルバーライン
- ハイシャインベース
- ハイシャインコート
それぞれの違いについて解説していきます。
Boot Black シューポリッシュ シルバーライン
1つ目に初回するワックスが『Boot Black シューポリッシュ シルバーライン』。
「シルバーライン」とはBoot Blackシリーズの中でより初心者の方向けに作ったラインナップの事。
価格も抑えられているのでコスパも◎。商品名からも分かる通りに銀色の蓋が特徴。
シルバーラインに対してBBポリッシュのように蓋が黒いBoot Blackのしラインナップの事を「通常ライン」と表現される事が多いですね。
2つの商品を分かりやすくするために表にまとめてみました。
比較してみて異なるのが価格とカラーバリエーションです。
シルバーラインの方が価格が500円安い代わりにカラーバリエーションが2色少ない事が分かります。
シルバーラインのカラーバリエーションは次の通りです。
- ブラック
- ニュートラル
- ライトブラウン
- ミディアムブラウン
- ダークブラウン
- フォーン
- バーガンディ
- マホガニー
- ネイビーブルー
BBポリッシュと比べると『モルトブラウン』と『ダークモルト』が少なくなってるね。
カラーは2色少なくなっていますが「ニュートラル」や「ブラック」等の定番カラーは展開されています。
BBポリッシュとの違いは使用されている原料にあります。
メーカーがそれぞれのワックスで使用している原料を公表していないので細かい違いに関しては不明です。
以前、靴の専門店のスタッフの方にお話しを伺ったところ「通常ラインの方がシルバーラインよりも良質な原料を使用していて艶感や保革効果に優れる」とおっしゃっていました。
『サフィール』と『サフィールノワール』みたいな関係性だね!
価格は倍近く変わってくるのでワックスの種類が少ないという方はあえてシルバーラインを購入して2色のワックスを購入したり、同じ色のワックスを2つ購入して「ソフトワックス」と「ドライワックス」で使い分けるのも1つの手です。
以前、靴クリームで「通常ライン」と「シルバーライン」を比較検証してみました。
気になる方はこちらのブログも併せてご覧ください。
> Boot Black(ブートブラック)靴クリーム!シルバーラインとの違いは?
ハイシャインベース
『ハイシャインベース』は鏡面仕上げを行う際の下地用のワックスです。
先程、少し触れた『下地の層』で使うと紹介したソフトワックスにあたるものです。
他のソフトワックスと比べると少しだけ固めに作られているのが特徴。
その分、通常の物よりも塗り広げにくかったりダマになりやすい等の気になるポイントはありますが少量の下地でも強い光沢を出す事ができます。
下地作りって時間がかかるからちょっと塗るだけでOKなら時間短縮につながるよね!
BBポリッシュと比べると固さがあるワックスなので万人受けするワックスというよりも中~上級者向けのワックスという印象です。
BBポリッシュのようにこれ1つあれば下地から仕上げまでOKというよりも、後述する『ハイシャインコート』のような仕上げ用ワックスと併用する事で効果を最大限発揮できるワックスになります。
ハイシャインコート
『ハイシャインコート』は鏡面磨きを行う際の仕上げに特化したワックスです。
「ドライワックス」に当たるワックスです。
非常に固いワックスなので下地作りをするのには不向きですが、仕上げの磨きの際には簡単に強い光沢を出す事ができます。
「ハイシャインコート」のように固いワックスは様々なメーカーから販売されていますが「ハイシャインベース」と合わせて下地用と仕上げ用を分けて販売している珍しい商品です。
「ソフトワックス」とか「ドライワックス」を使い分けるっていう知識がなくてもこの2つさえ買っておけばOKっていうのが嬉しいよね!
仕上げに特化したワックスで下地さえ作っておけば簡単に光沢を出す事ができる商品です。
BBポリッシュを乾燥させてドライワックスを作ったとしてもここまで固さのあるワックスにするのは難しいと思います。
BBポリッシュは下地作りから仕上げまでオールラウンドにこなす事ができる万能ワックスですが、ハイシャインコートは仕上げの時にのみ最大限に効果を発揮するワックスです。
ハイシャインコートとハイシャインベースの使い方や特徴についてはこちらのブログで詳しくまとめておりますので併せてご覧ください。
> 【画像付き】ハイシャインベース&ハイシャインコートの使い方・注意点を徹底解説!
- BBポリッシュ・・・オールラウンダー
- シルバーライン ・・コスパ◎、原料に違いがあり
- HSベース・・・・・下地作り専用
- HSコート・・・・・仕上げ専用
Boot Blackのワックスで実際に磨いてみる!
実際にBBポリッシュを使用して靴の手入れをしてみましょう。
使用する道具は次の通りです。
- BBポリッシュ
- 水
- 布
今回はワックスを使い分けずにBBポリッシュ(ソフトワックス)のみで磨いていきます。
① 下地作り
鏡面磨きの下地を作る為にワックスを塗り込んでいきましょう。
指で直接塗り込んでいく方が感覚が掴みやすく均等に塗り広げやすいのでおすすめです。
指を汚したくない場合は布を巻き付けて塗ってもOKです!
一回に指先にとるワックスの量は少量でOkです。
スマートフォンの画面をスクロールするくらいの感覚でワックスの上を撫でて指先についた量で十分です。
指先についたワックスの量が少なくなってくると指の滑りが悪くなり、ワックスを塗るのが大変になってきます。
指の滑りが悪いと感じたらワックスを補充しましょう。
1周ワックスを塗ると下地が1層出来上がります。
靴にもよりますがこの下地作りを5~10層を目安に行いましょう!
下地が出来上がってくるとうっすらと革に光沢がでてきます。
このようにうっすらと光沢が浮かび上がってきたら下地作りが完了した合図になります。
② ワックスを使って磨く
下地作りが完了したら指先に布を巻き付けて磨いていきます。
ここでの磨きでは布が必須になります!
先程と同じくスマートフォンをスクロールするくらいの強さでワックスの表面を撫でて布についた量のワックスを使用して磨きます。
ここでのポイントは『水を使って磨く事』です。
少量の水とワックスを使って磨く事できれいな光沢を出す事ができます。
水を使わずに磨いても綺麗に仕上げる事が難しいので必ず使う様にしましょう。
磨く面に2~3滴の水をのせて、広げるように磨くと適量で磨けます!
雑誌やSNSで布に水をつけてから磨くと紹介されている事もありますが、どちらも布を濡らすという点で同じなので自分のやりやすいと感じる方を採用して下さい。
水をつけ過ぎちゃって布がびちゃびちゃになっちゃったら使う面を交換しましょう!
好みの艶が出るまで磨きます。
③ 水研ぎ
最後に水のみを使用して磨きます。
ワックスが付いた面で磨き続けていても、布についたワックスを塗り続ける事になるので油膜が残り続けてしまいます。
より透明感のある仕上がりにする為、最後に水のみを使用して表面に残った油膜等を取り除く作業を行います。
この工程の事を「水研ぎ」と呼びます。
水研ぎを行う際に気をつけたいポイントは次の2つです。
- 使用面を交換する
- 縦方向に磨く
綺麗な面に交換せずに磨き続けても布に付着したワックスがのり続けるので綺麗に仕上げる事ができません。
また、縦方向に磨く事でより透明感のある仕上がりになるので参考にしてみて下さい。
水研ぎの詳しいやり方や実際の手順についてはこちらのブログで紹介しております。
> 【靴磨き】~水研ぎ~ 水のみを使って鏡面を完成させる磨きとは?
水研ぎが終わったら完成です。
こちらが完成した靴です。
- 下地作り・・・5分
- 仕上げ・・・・3分
今回の磨きでは下地を5層作りました。
5層でも十分な艶が出てるね!
下地の層を厚くする事でより強い光沢を出す事ができるのでもっと艶が欲しいという方は下地作りに時間をかけるようにしましょう。
使っていて感じたのがワックスの伸びの良さです。
非常に伸びがいいので下地を作っている時にムラになりにくく、ストレスなく塗り広げる事ができました。
とても扱いやすかったです!
艶感としては厚塗りしていないという事もありますが、主張しすぎない程度の艶感で自分好みです。
before・afterで比較してみるとこの通りです。
左側が手入れ前のつま先、右側が手入れ後のつま先をアップしたものです。
こうして見比べてみると別の靴みたいだね!
サフィールノワールのビーズワックスポリッシュの方がギラっと鋭い光沢感が出るのに対して、BBポリッシュは柔らかい印象の艶感に仕上がります。
艶感に関しては好みが分かれるポイントですが「靴を悪目立ちさせたくない」、「強い艶感は苦手」という方にはおすすめのワックスだと言えます。
まとめ
今回はBoot Blackの『BBポリッシュ』について紹介させて頂きました。
コロンブスが販売しているワックスという事もあって非常に扱いやすく、しっかりとした艶も出て素晴らしいワックスだと感じました。
初めて手に取るワックスとしては申し分のない商品です!
「ソフトワックス」と「ドライワックス」を使い分けをおすすめしているのですが、使い分けなくても簡単に仕上げる事ができるので靴磨きに慣れていない方でも割と簡単に扱えるワックスだと感じました。
ワックス選びに悩んでいる方は是非、候補に入れてみてはいかがでしょうか?
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