- 靴クリームの種類が多すぎて選べない
- 『乳化性』と『油性』の違いって何?
- おすすめの靴クリームがあったら教えてほしい
革靴の手入れで一番最初に思い浮かべるのが『靴クリーム』。
靴クリームで革に栄養を与える事で靴を柔らかく保つ事ができ、靴トラブルを防ぐ事ができるので靴を10年以上愛用する事ができます。
でも、靴クリームは各メーカーから様々な商品が販売されているのでどのクリームを購入するべきなのか迷ってしまう方も多いと思います。

自分もどのクリームが使いやすいのかが分からずに数多くのクリームを購入してきました。
靴磨きを始めてから6年が経過し、様々な靴クリームを手に取る中で『この靴クリームを購入しておけば間違いない』という自分なりの結論に辿り着きました。
自分の経験を踏まえた上で、今回は『おすすめの靴クリーム4選』を紹介していきたいと思います。
このブログをご覧いただければ次の内容をご理解頂けます。
- 『乳化性』と『油性』の靴クリームの違い
- おすすめの靴クリーム4選
おすすめの靴クリームを紹介するだけではなく『靴磨きを始めたばかりの方におすすめの靴クリーム』や『上級者向け靴クリーム』なども併せて分かりやすく紹介します。
是非、最後までご覧ください。
靴クリームの『乳化性』と『油性』の違いとは?


靴クリームの説明欄を見ると『乳化性』とか『油性』って書いてあるけど何が違うの?
靴クリームは大きく分けて『乳化性』と『油性』の2つの種類に分類されます。

靴クリームに使われている材料によって分類されます。

『乳化性』のクリームは靴に栄養を与える「油脂」、靴の表面に光沢を出す「蝋」、クリームの伸びを良くしてみずみずしくする為に「水」が使用されています。
一方の『油性』のクリームは『乳化性』と異なり「水」を除いた「油脂」と「蝋」で構成されています。
『乳化性』クリームは栄養補給と艶出しを行う事ができ、また「水」を含んでいるのでクリームの伸びが良く非常に扱いやすいのが特徴。
『油性』クリームは水分を含まない分「蝋」が多く含まれているので強い光沢を出す事ができます。

ワックスで仕上げなくても『油性』クリームだけで十分という方もいるくらい綺麗に仕上がります!
『乳化性』はバランス良く仕上げる事が出来る上に扱いやすいので靴磨きを始めたばかりの方におすすめのクリームとされています。
一方の『油性』は艶が出やすい反面、靴クリームの伸びが悪かったり水分よりも革への浸透が速い油分が多く含まれているのでシミになりやすいなど気をつける事があるので中~上級者向けのクリームと言われています。
靴磨きマニアが勧めるおすすめの靴クリーム4選!

次に私がおすすめする靴クリームを4点紹介します。

私がおすすめする靴クリームは次の4点です。
- Boot Black SHOE CREAM
- THE CREAM
- クレム1925
- アーティストパレット
それぞれの特徴をまとめてみました。
商品名 | ![]() Boot Black SHOE CREAM | ![]() THE CREAM | ![]() クレム1925 | ![]() アーティスト パレット |
容量 (g ・ ml) | 55 | 75 | 75 | 35 |
金額 + tax | ¥800 | ¥3,300 | ¥2,200 | ¥2,000 |
種類 | 乳化性 | 乳化性 | 油性 | 油性 |
こんな方に おすすめ | 初心者 | 初~上級者 | 初~上級者 | 中~上級者 |

より詳しく紹介していきます。
おすすめの靴クリーム① Boot Black SHOE CREAM

靴磨きをこれから始めたいと考えている方におすすめしたいのが『Boot Black SHOE CREAM』です。
- 30色を超える豊富なカラーバリエーション
- 扱いやすい乳化性クリーム
- 1,000円以下で購入可能
- Amazon等ネットショップで購入可能
『Boot Black SHOE CREAM』は乳化性クリームなので塗り広げる時にムラになりにくいのが特徴。
水分を含んでいるのでシミになりづらいのも嬉しいポイントです。

色々な書籍でも初心者向けに紹介されている定番中の定番の商品です。
販売しているメーカーは創業100年以上の歴史を持つ日本の老舗ブランド『コロンブス』。
コロンブスの中でもシューシャイナーの意見を取り入れたハイグレードラインが「Boot Black」シリーズです。

靴磨きに興味を持ったら一度は聞いた事があるよね!
そんな大人気のBoot Blackシリーズの商品でありながら1,000円以下という靴クリームの中では安価な価格で購入する事ができます。
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど大手ネットショップで購入する事ができるので購入しやすいのもおすすめする理由です。

雑貨店や靴の量販店でも取り扱っているところも増えてきたので購入する際に困る事はありませんね!
カラーバリエーションも30色以上展開されているので自分の靴に近い色のクリームを探しやすいです。
Boot BlackのSHOE CREAMには蓋が銀色の「シルバーライン」と蓋が黒い「通常ライン」の2種類があります。
メーカーの説明では「通常ライン」の方が成分にこだわっていて光やすいという事でしたが自分が検証してみたところ劇的な違いは感じられませんでした。

特にこだわらないのであれば安価な『シルバーライン』でも十分です!
Boot Black SHOE CREAMの通常ラインとシルバーラインの比較結果についてはこちらのブログで詳しく紹介しております。
おすすめの靴クリーム① THE CREAM

『THE CREAM』は靴磨き専門店『Brift H』が販売する乳化性靴クリームです。
カラーは全11色展開されています。
- 靴磨き世界チャンピオンが考案した靴クリーム
- 溶剤不使用で肌に塗っても問題ない
- 塗り広げやすく、拭き取る際のべた付きもない
- 革靴以外の革製品にも使える
Brift Hの代表の『長谷川裕也』さんは靴磨きの世界大会『World Champion in Shoe Shining 2017』初代チャンピオン。
現在の靴磨き専門店の主流のバーカウンターで磨くスタイルを確立したのが長谷川さんでした。

靴磨き界のパイオニアとも言える存在です。
そんな長谷川さんが化粧品会社と共同で開発した靴クリームが『THE CREAM』です。
革靴の為のクリームという事はもちろんの事、次の3点を条件に靴クリームを作られたそうです。
- 最高に革に栄養補給になるクリーム
- 人間のお肌に塗っても安心な成分で作る
- 靴だけでなく、革製品全般に使用できるような使用感と仕上がり具合

人の肌に塗っても安心ってすごすぎるね!
更に、「シアバター」や「カルナバワックス」等の定番の成分から深海サメの肝油「スクワラン」等珍しい物を含め30種類もの成分から構成されています。
溶剤が含まれていないので革に優しく、べた付きもほとんど無いのでクリームの拭き取り作業もストレスなく行う事ができます。

紫外線をカットする容器を使用しているので、クリームの成分が変わりづらいように工夫されています。
靴磨き専門店でも使用されている事が多いので、プロの方からも実力を認められている靴クリームと言えます。
使用すると革がびっくりするくらいモチっと柔らかくなります。
伸びが良く扱いやすいので初心者~上級者までおすすめできるクリームですが艶感は強くないので光沢を求める場合は油性クリームを使うかワックスを使った仕上げが必要になります。
おすすめの靴クリーム③ クレム1925

『クレム1925』はフランスのレザーケアグッズを販売する老舗ブランド『アベル社』から販売されている油性クリームです。
- 靴磨き職人が選ぶ『勝負ワックス』
- 1920年の販売から愛され続ける定番商品
- 強い光沢
- 乳化性クリームのような伸びの良さ
1920年にシューケアブランド「サフィール」が誕生し、より厳選した天然原料にこだわったハイグレードラインが「サフィールノワール」。
多くの靴磨き愛好家を魅了してきた靴クリームの完成形とも言える商品です。
その実力はプロも認めていて2019年に開催された『Shoeshining Champion of Champions2019』ではファイナリストの6人全員が勝負クリームとして選んだ事でも有名です。

ファイナリスト全員が選ぶなんてすごすぎる・・・。
クレム1925の特徴は「強い光沢が簡単に出せる事」と「乳化性クリームのような伸びの良さ」です。
蝋分が多く含まれているのでクレム1925を塗るだけで強い光沢を出す事ができます。

鏡面磨きをしないならワックスを使わなくても十分な仕上がりになります。
自然な光沢になるのであえてクレム1925だけで仕上げるのもアリですね!
また、油性クリームでありながら乳化性クリームのように伸びがいいので塗る広げやすくムラになりにくいので非常に扱いやすいのも特徴の1つ。
油分が多いので乾燥した靴に使う際には注意が必要ですが、伸びが良く簡単に光沢を出す事ができるので靴磨きを始めたばかりの方にもおすすめの靴クリームです。
クレム1925の特徴や使い方についてはこちらのブログで詳しく紹介しておりますので併せてご覧ください。
おすすめの靴クリーム④ アーティストパレット

『アーティストパレット』はコロンブスが展開する上級ラインBoot Blackシリーズの油性クリームの事です。
- 全22色の豊富なカラーバリエーション
- 色がのりやすい顔料ベースのクリーム
- 「アルガンオイル」等、貴重な成分を配合
- アーティストパレットだけで鏡面に仕上がる程「蝋分」が豊富
アーティストパレットはクレム1925と比べると販売開始から歴史が浅いですが、多くの靴磨き好きを魅了する実力を兼ね備えています。
クリームの色は全22色と油性クリームとしては豊富なカラーバリエーションが展開されています。

アーティストパレットは豊富なカラーバリエーションを活かす為に顔料をベースとしたクリームになっています。

靴クリームの着色の仕方は「顔料」がベースか「染料」がベースかによって異なります。
顔料がベースのアーティストパレットは色素が表面に残りやすいのでクリームの色をそのまま靴に乗せる事ができます。

クリームの色を使い分ける事で自分好みに仕上げる事ができるんだね!
また、アーティストパレットは美容オイルとしても使用される高級成分の『アルガンオイル』が使われていて栄養補給と保湿力UPに高い効果があります。

非常に貴重な成分で『モロッコの黄金』とも呼ばれています!
栄養価だけではなく蝋分が豊富に含まれているのでアーティストパレットを使うだけでも非常に綺麗な艶が出てくれます。
蝋分の多さからワックスの様に使用する事もできるので、アーティストパレットのみで鏡面磨きに仕上げる『パレットシャイン』という磨きのテクニックも考案される程。
> パレットシャイン!アーティストパレットを使った鏡面磨きとは?
クレム1925とは使用感が異なるので好みが分かれるポイントですが、アーティストパレットも甲乙つけがたい非常に素晴らしい靴クリームだと言えます。
まとめ
今回は「靴磨き歴6年の私が使ってみて良かったと思う靴クリーム」を4つに絞って紹介させて頂きました。
- Boot Black SHOE CREAM
- THE CREAM
- クレム1925
- アーティストパレット
靴クリーム選び迷われた場合はこの中から選んでいただければ間違いありません。
他にも素晴らしい靴クリームもありますが入手のしやすさや使い勝手、価格等を考慮してこの4つのクリームに厳選させて頂きました。
今後も新しい靴クリームが販売されたら検討して随時更新していきますので楽しみにしていてください。