革靴は3足以上でローテーション!悪臭対策や靴が長持ちする理由とは?
- 革靴の悪臭をなんとかしたい
- 仕事で革靴を履いているけどすぐにボロボロになってしまう
- 革靴は1足しか持っていないけどダメなの?
ボロボロの革靴を履いていたり、靴の悪臭に悩んでいる方の話を聞くとほぼ確実に共通している事が「革靴は1足しか持っていない」という事です。
1足の靴を1週間履き続けて特にメンテナンスを行わないので靴は常にダメージを受け続けている状態にあります。
以前の自分も1足の靴を履き続けて、履けなくなったら新しい靴を購入して履きつぶすという事を繰り返していました。
革靴の手入れに興味を持つ様になって学んだことが「革靴はローテーションして履く」という事でした。
自分も革靴のローテーションを導入する事で靴トラブルに悩まされる事がなくなりました。
このブログをご覧いただければ以下の内容をご理解頂けます。
- 1足の靴を履き続けるデメリット
- ローテーションを行うメリット
- 何足の革靴でローテーションを行うべきか?
革靴のローテーションは難しいテクニックや知識は要らないので誰でも簡単に実践する事ができます。是非、チャレンジしてみて下さい。
1足の靴を履き続けるデメリット
- 悪臭
- 靴の劣化
- カビ
順番に解説していきます。
悪臭
靴トラブルの原因としてまず最初に挙げられるのが「悪臭」です。
まずは悪臭の原因について考えてみましょう。
「人の足は1日でペットボトル1本分の汗をかく」という言葉を聞いた事はありませんか?
1日中、靴を履き続けた場合その汗を靴の内張りやインソールで吸収する事になります。
果たして、ペットボトル1本分の汗を吸収した靴が一晩で乾燥する事はできるのでしょうか?答えはNOです。
靴は構造上、大きな空気の通り道は履き口部分しかないので通気性が悪く靴内部は非常に乾燥しづらい環境になっています。
生乾き状態の靴を履き続ける事で靴内部に細菌が繁殖します。その最近が古くなった角質などを食べて排出される老廃物が悪臭の原因だと言われています。
1足の靴を履き続けるという事は汗をかいたTシャツを生乾きの状態で翌日も着るのと同じイメージです。
細菌自体は乾燥に弱いのですが同じ靴を履き続ける事で靴内部が常に湿った状態になり細菌が好む環境になってしまいます。
靴の劣化
同じ靴を履き続けてしまうと靴の劣化が早まり、せっかくいい靴を買ってもすぐにダメになってしまいます。
靴磨き職人の佐藤我久さんも著書の「靴磨きスタートブック」で警笛を鳴らしています。
靴も含まれる日常品に対するアプローチの1つとして、一点豪華主義があります。革靴に興味が湧き、知識を得ていくと、ちょっと無理して有名ブランドの高級靴を1足買ってみたくなるという人も多いでしょう。
でも靴磨き=靴を長持ちさせることを考えると、これは避けるべきものです。1足しか靴が無いとなれば、当然履く頻度が高くなり、頻度が高いとなれば靴底の消耗スピードも早くなり、せっかくの高級靴がすぐにダメになってしまいます。
出典 「楽しく磨けて靴も輝く 靴磨きスタートブック」
革靴の天敵は乾燥と湿気(水濡れ)と言われています。
靴内部が湿気が充満している状態で履き続ける事は、革に負担がかかっている状態で更に酷使するのと同じ事なので踵部分の劣化、カビの発生、履きジワ部分が割れてしまうなどの靴トラブルが起こりやすいです。
- ソールの交換を依頼したところ修理期間が1週間かかる
- 靴を買いに行ったら連休中で店がやっていない
- 雨が降った後に放置していたらカビが生えていて履けない
などなど、こんな事もあり得る話です。
1点のみ使い続けていると急なトラブルが起こる可能性が高くなるのでその点も頭の片隅に入れておきましょう。
カビ
悪臭の原因である細菌と同じく、乾燥が不十分だとカビが発生する原因になります。
意外かと思われるかもしれませんが、革製品でカビが発生する事は珍しい事ではありません。
特に革靴の表面には塵やホコリなどの汚れや靴クリームなどの栄養分が豊富にあったり、靴箱など風通しが悪くジメジメしたところに保管する事が多いのでカビが発生しやすい条件が揃っています。
カビに関しても乾燥させれば問題ないのですが1足しか靴を持っていない場合は難しいでしょう。
革靴をローテーションするメリット
野球でピッチャーのローテーションと同じで「1日履いたら数日間休ませる」というものです。
先程、靴の内部を完全に乾燥させるには最低でも1日、できれば2日以上必要と紹介しました。
履いた後の数日間、靴を履かない日を設ける事によって靴内部をしっかりと乾燥させる事ができるので細菌やカビの発生を抑える事が出来るようになり、靴をコンディションが整った状態で履く事ができるので長持ちにも繋がります。
履き終わった後の1分間の手入れについてはこちらのブログで動画付きで詳しく紹介しています。
1分間手入れを簡単に紹介すると以下の内容になります。
- 馬毛ブラシでブラッシング
- 消臭スプレー
- 翌日、シューキーパーを入れる
馬毛ブラシでブラッシングを行う事で細菌やカビの餌となる汚れを落とし、消臭スプレーは除菌機能があるものを選ぶ事で菌の発生を抑える事ができます。
ローテーションをおすすめする一番の理由は「誰でも簡単に導入する事ができるから」です。
難しい知識やテクニックなどはなく、ローテーションする靴さえ準備してしまえば後は履く順番を決めて履くだけなので非常に簡単です。
靴好きでない方の場合はこういう考えが大半だと思います。
短期的に見ると手痛い出費になってしまいますが、長い目で考えると「1足が履けなくなったら購入しなければいけないもの」なので今購入しなくても後々購入する必要が出てきます。
1足で履き続けて靴トラブルに悩みながら履き続けるのか、ローテーションを組んで靴の負担を減らしながら靴と付き合うのか。
靴のローテーションは何足で行うべき?
革靴のローテーションは何足で行うべきかについて解説します。
様々な書籍を読んだり靴磨き専門店でお話を伺って一致していた内容が「靴は3足以上でローテーションを組む」という事でした。
靴磨きの世界チャンピオンの長谷川裕也さんもこの様に紹介しています。
日々のシューケア(靴磨き)以外に、靴を長持ちさせるための大きなポイントがもう1つあります。それは「同じ靴を毎日履かないこと」です。1日履いた後は必ず2日は風通しの良い日陰で休ませましょう(一晩置いた後、型崩れを防ぐため靴の中にシューツリーまたはシューキーパーをセットし、靴用ブラシでほこりを落としておきます)。
そのためにはお気に入りの靴を3足用意し、例えば日曜休みの人なら、月曜から土曜までの6日間で2巡させるように3足をローテーションで履き、日曜は3足全てを休ませて運動靴などで過ごしましょう。
3足でローテーションを組むことが出来れば1足あたり1週間で2回履く計算になるので1日履いたら2日間休ませる事ができます。
この方法で履く革靴を変えていく事で靴内部の湿気を取り除く事ができます。ただし、このやり方には気をつけなければいけないポイントがあります。
それは「雨の日を考慮していない」という点です。
一般的に3万円以上する高級紳士靴はアッパー部分やソール部分が雨に弱いレザーで作られているので天気が悪い日の使用には向いていません。
なので、雨の日でも履ける「雨用の靴」を揃えておく事をおすすめします。
雨の日用の靴は以下のようなものがあります。
これらの雨の日用の靴を最低でも2足、できれば3足用意しましょう。
3足用意する理由としては先程も紹介した通り、靴内部を乾燥させるのには2日間空けたいからです。
自分の経験になりますが、晴れている日に履いた靴は大体1日空ければほぼ乾燥してくれますが雨の日に履いた靴は汗に加えて雨水が染み込んできたり湿気のせいで乾燥しにくかったりするので2日間あけなければ完全に乾燥しないと考えています。
しかし、靴好きでない限り6足も靴を揃えるという事は難しいと思います。
最近は革靴っぽい見た目ですが雨の日でも履けるゴアテックス素材の革靴があるのでそうした靴を入れる事で晴れの日と雨の日のどちらでもローテーションで回す事ができます。
極論を言うと雨の日用の靴3足だけで晴れ・雨の両方の天気で履くことで回す事もできます。
まとめ
- 靴は最低3足以上でローテーションする
- ローテーション+履き終わった後のメンテナンスをするとベスト
- 雨の日用の靴も用意する
今回は靴のローテーションするメリットや1足を履き続けるデメリットについて紹介させて頂きました。
今は靴専用の乾燥機などの商品がありますが、そういった商品をわざわざ購入しなくてもちょっとした工夫で同等の効果を期待できます。
冒頭でも言いましたが誰でも出来る簡単なテクニックなので是非、実践してみて下さい。
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