- 靴磨きの本ってたくさん出版されているけど買った方がいいの?
- Youtubeなどで靴磨きの動画がたくさんあるから要らないんじゃない?
- 買ったら上達できるの?
今はネットやSNSが普及したおかげで様々な情報が簡単に入手できるようになりました。中にはプロの様な仕上がりを投稿されている方や、丁寧に靴の手入れ方法を紹介してくれるチャンネルもあり「わざわざお金を払ってまで書籍を購入する意味ってあるの?」と考える方も多いのではないでしょうか?
自分も靴磨きを始めて4年程経過し、様々な書籍を購入しました。斬新な手法や発想で非常に参考になる書籍もありましたが、中には「他の書籍と同じ事が書いてあるだけだな」と感じる書籍も多々見受けられました。
結論を申し上げますと「書籍も購入するべき」というのが私の考えです。
そこで、今回のブログでは「なぜ書籍を購入するべきなのか」を紹介させて頂きます。だた、購入しようにも種類がたくさんあって分からないという方の為に自分がおススメする靴磨きの本を2冊紹介させて頂きます。
このブログを見て頂ければ「書籍を購入するメリット」や「購入するべき本」を理解して頂く事ができます。是非、最後までご覧ください。
なぜ書籍を購入するべきなのか?
始めに申し上げておきますが私はブログやインスタ、Youtubeなどに反対という訳ではありません。
と、言うよりもこれらのSNSと書籍を両方活用する二刀流こそがレベルアップするための最も効率の良い方法だと考えています。
まずはYoutubeとブログを例に挙げてメリットとデメリットについて解説します。
- メリット・・・・動画なので細かい指の動きが分かりやすい
- デメリット・・・細かい説明が省略されがち、細かい一部分の検索には不向き
- メリット・・・・説明が細かく書かれている。リンクなど関連記事を簡単に検索できる
- デメリット・・・画像が少ない(場合が多い)→逆に多すぎるとスクロールが大変、文字が多いと読むのが大変
動画では分かりやすいけど、解説が足りない。ブログだと文字が多くて画像が少なくて分かりにくい。そんな時におすすめなのが「書籍」です。
書籍はこの2つのいいところをとった素晴らしいアイテムです。Youtubeやブログで分からなかった部分やもっと詳しく知りたいと感じたポイントを調べる時に非常に重宝します。最近の出版されているものはオールカラーの物が多いので見やすく、画像と文字のバランスが非常に素晴らしいです。
また、書籍を購入する事の最大のメリットが「その道に精通している方が自分のノウハウを紹介している」という点です。
Youtubeやブログは誰もが気軽に始める事ができる反面、曖昧な知識や間違った情報でも正しい事の様に紹介されている事があります。その投稿を何も知らない読者は正しい情報だと思い込んで実践して最悪の場合、靴をダメにしてしまう可能性もあります。
しかし、書籍の場合はプロの方や専門職の方が出版に携わっているのでSNSと比べて間違った情報が少なく、信憑性が高いです。
- メリット・・・・プロの知識や技術を学べる、間違った情報に出会う可能性が低い
- デメリット・・・書籍代がかかる、発行時のまま情報がアップデートされない
1冊1,500円程度の書籍で正しい知識を身に付けられるなら非常にコスパの高い投資なので何冊も所有する必要はありませんが書籍は買うべきでしょう。
Tがおススメする靴磨きの本2選
今回、私がおススメさせて頂く本は佐藤我久さんの「楽しく磨けて靴も輝く靴磨きスタートブック SHOESHINE START BOOK」と長谷川裕也さんの「靴磨きの本」です。
- 靴磨き職人としての実績がある2人が監修している
- 実際に店舗があって生で磨きを体験する事ができる
靴磨き職人としての実績がある2人が監修している
おススメしたり理由の1つ目が佐藤さん、長谷川さんは靴磨きで非常に優れた実績を持っているという事です。
World Champion in Shoe Shining 2017優勝
どの本も知識のある方が監修や編集をされて出版されているはずですがこの2名のように大会での実績があって出版されている方は少ないです。
実際に店舗があって生で磨きを体験する事ができる
お二人とも実際に店舗を経営されていて、実際に磨きを体験することができます。
佐藤我久さん・・・・靴磨きSTAND GAKU PLUS
長谷川裕也さん・・・Brift H(ブリフトアッシュ)
靴を磨き始めてみると「本のようにうまくいかない!」、「動画のように綺麗な艶がでない!」なんていう壁によくぶつかります。
そんな問題を解決する方法が自分よりも上手な人に実際に磨いてもらってアドバイスを受ける事だと考えています。このお二人の場合は直接店舗で磨いてもらって「〇ページの磨き方がうまくいきません」と相談してテクニックを教えてもらうことができます。ここが他の書籍と違っておススメしたいポイントになります。
何より自分の靴を実際に磨いてもらって目の前でぴかぴかに磨き上げられていくのは本当に感動しますので一度体験される事をおすすめします。
この2冊をおススメするポイントを2つ紹介させて頂きました。ですが、本の内容に関してはこの本以外に出版されている書籍も非常にクオリティが高いものばかりです。
語弊を恐れずに申し上げるとどの本も基本的には同じような内容が記載されています。磨き方や靴や革の種類、おすすめの道具やトラブルの対処法などなど。先程も挙げた通り最近出版されているものは写真も多く掲載されていてフルカラーです。
どの本の内容に従って磨いても綺麗な仕上がりに仕上げるのは可能です。
こんな意見を持たれると思うので次は私が推す2冊の本で差別化を図るべく気になったポイントや推したいポイントを挙げていきたいと思います。
楽しく磨けて靴も輝く靴磨きスタートブック 佐藤我久

佐藤我久さんの「楽しく磨けて靴も輝く 靴磨きスタートブック」です。
簡単に経歴を紹介させていただくと、佐藤さんは北海道出身で大学生の頃に路上靴磨きをスタートさせます。その後、大学生の頃にクラウドファンディングにより靴磨き専門店「靴磨きSTAND GAKU PLUS」を立ち上げます。2018年に開催された靴磨き選手権にコロンブスの推薦で出場し特別賞を受賞されました。
靴磨きに対して本当に真摯に向き合っていて「日本中を足元から輝かせる」をモットーに靴磨きの文化を広げたる為に日々奮闘されています。佐藤さんの靴磨き教室に参加した当時はまだこの本が発売されていなかったので教わった内容を必死にメモに取りそれを参考にして必死に靴磨きをしていました。
初心者・上級者に分けて道具を紹介している
この本で推したいポイントが紹介されている道具を初心者向け、上級者向けに分けている点です。
よく馬毛ブラシにしても一度に数種類のブラシを紹介していたり、プロが愛用しているブラシを紹介しています。
しかし、これから始める方からすると「結局どの馬毛ブラシがいいの?」、「1本7000円もするブラシなんて買えないよ!」と逆に商品を絞る事が難しくなってしまいます。
でも、この本では「初心者」、「中上級者」、「プロ愛用」などの分類に分けられているので自分に合った商品を選択しやすい工夫がされています。
時間軸で考える手入れ法
この本で特に面白いと感じたのがメンテナンスするタイミングを期間ではなく時間で判断するという考え方です。
私が今まで読んだ本は「〇か月に1回手入れ」との記載が多かったのですがこの本では履いた時間による管理を提唱されていて100時間履いたらフルメンテナンスという独自の目線で表現されています。
[blogcard url=”https://himablog0729.com/shoeshine-maintenance-2]
「パレットシャイン」と「ハンドポリッシュ」
この本では佐藤さんが編み出した「パレットシャイン」と「ハンドポリッシュ」についても紹介されています。
パレットシャインとはブートブラックの「アーティストパレット」という靴クリームを使用して鏡面磨きを仕上げた部分と仕上げていない部分の境界の部分を磨くテクニックの事です。
アーティストパレットに含まれる有機溶剤のおかげで境界をより自然に仕上げる事ができ、綺麗なグラデーションに仕上げる事ができるそうです。
ハンドポリッシュとはワックスのついていない指の腹の部分でベースワックスを塗りこんでベースを仕上げるテクニックの事です。
ベースワックスを塗っていくとどの程度で終えればいいのか判断が難しいですが、このハンドポリッシュを行う事でベースで塗ったワックスの曇りが取れ仕上がりが確認しやすくなります。
- うっすらと光沢が出てくる
- 磨くと「キュッキュッ」と音が鳴る
この2つで用意に判断できるようになるとの事です!
靴磨きの本 長谷川裕也

二冊目に紹介させて頂く本はBrift H代表の長谷川裕也さんの著書「靴磨きの本」です。
靴磨き好きの方で長谷川を知らないという人は殆どいないのではないでしょうか?
長谷川さんは2004年の20歳の時に路上靴磨きを始められました。2008年に靴磨きのイメージを変える為にBrift Hを開店。そして2017年にロンドンで開催された靴磨き世界選手権で優勝されました。その後も2019年に靴磨きの頂上決戦でもある靴博2019でも見事チャンピオンに輝きました。昨年末に虎ノ門にスニーカーの磨きも体験できる「THE SHOESHINE AND BAR」をオープンさせますます注目されています。
靴磨き界のパイオニア的な存在で、今となっては靴磨き専門店のスタンダードになったBARスタイルは長谷川さんが浸透させてものだったそうです。
この本の印象は「中~上級者向けの本」というのが私の感想です。
紹介されている道具も上級者向けのものが多く、内容に関しても私が見てきた他の本に比べると写真が少ないように感じました。(それでも非常に分かりやすいです)
逆に他の書籍では紹介されていない素材やトラブルの対処方法が載っているので2冊目以降に買う方がより理解が深まるのではないかな?と思います。
他の書籍では紹介していない素材やトラブルの対処法を掲載
靴の種類に関してもほとんどの本は本革、スエード、コードヴァンの3種類のみというものが多いのですがこの本ではそれらに加えてエキゾチックレザー(爬虫類・鳥類・魚類・ワニ・トカゲなど)やパテントレザー(エナメル)、ヘアカーフ・ファー、ガラスレザーの手入れ方法など幅広く紹介されていて様々なタイプの靴に対応する事ができます。
またQ&A形式で靴磨きをしているとぶつかる疑問に答えてくれているのもありがたいです。
長谷川さんは履きジワの部分を鏡面が割れないギリギリの厚さでワックスをかける「履きジワの鏡面磨き」を編み出すなど常識に捉われない磨きを開発されています。靴磨きを長年されてきた方でもこの本を読むと新しい発見があると思います。メダリオンを使った「パンチングカラーリング」という驚くべき磨きが掲載されていますよ!
本を開いたまま置く事ができる

開いたページが閉じないように特別な方法で製本されているので、参考にしたいページを開いたまま靴磨きをする事ができます。
靴磨きをしている時は両手が塞がってしまう事が多いので、気になったページをいつでもチェックできるように本が閉じてしまわないように重りをおいたりしていました。ですが、重りを置いていても本が閉じてしまう事も多々ありましたし、あまり重いものをおいても本が傷ついてしまいそうで悩んでいました。
この本を購入した時には感動すら覚えました。今後発行される靴磨きの本はこの方法を採用してほしいです。
また、続編の「続・靴磨きの本」が出版されました。こちらの本に関しても紹介しておりますので併せてご覧ください。
[blogcard url=”https://himablog0729.com/shoeshine-book-2]
Youtubeでも紹介しておりますので併せてご覧ください。
まとめ
今回は私のバイブル「楽しく磨けて靴も輝く靴磨きスタートブック」と「靴磨きの本」について紹介させて頂きました。
上で紹介した内容はほんの一部でその他にも3大トラブル(カビ・しみ・クレーター)の対処法や鏡面磨きのコツなど本当に細かく紹介されているので靴磨きのレベルを上げたいとお考えの方は是非手に取ってみて下さい!
情報が溢れかえてっている今正しい情報を見つけるのはなかなか大変な作業になります。ただ、プロのお二人が出したこの書籍を読めば正解を見つけるのが容易になるはずです。
きっとこの先も色々と靴磨きに関する本は出版されていきますが、その中でもこの2冊は自分の原点としてずっと大切にする本になると思います。
以上、このブログが参考になれば幸いです!それでは!