【靴磨き】クリーナーの使い方を徹底解説!固形と液体の使い分けとは?
- クリーナーで汚れを拭きとると色落ちしてしまわない?
- 靴クリームやワックスも簡単に落とす事ができる?
- おすすめのクリーナーがあったら教えてほしい!
前の靴磨きの時に塗った靴クリームやワックス、そして付着してしまった汚れを拭き取るクリーナー。靴磨きで欠かす事のできない道具ですが、使い方を間違えると靴にダメージを与えたり色落ちしてしまう可能性があります。
自分も靴磨きを始めて約5年程経過しましたが、始めた当初は使い方を理解しておらず強く擦ってしまった結果部分的に色落ちさせてしまった事があります。
様々な失敗を繰り返す事で汚れを落としながら、靴にダメージを与えない使い方を理解する事ができるようになりました。
このブログをご覧いただければ次の内容をご理解頂けます。
- クリーナーの使い方
- 使用時の注意点
- おすすめのクリーナー
クリーナーを使った汚れ落としは靴磨き職人の方も「汚れ落としの作業は靴磨きの工程の中で1番重要」と言っているくらい大事な作業です。
注意点を理解して靴をピカピカに仕上げていきましょう。
【靴磨き】クリーナーの特徴
クリーナーは靴の表面の汚れを綺麗に落とす靴の手入れの際になくてはならない道具の1つです。
クリーナーを布に取って靴を拭く事で、表面に付着した汚れ、油分、古いクリームやワックス、汗などの塩分を拭き取る事ができます。
「リムーバー」と紹介される事もあります。
靴の手入れで使う他の道具との役割の違いを簡単にまとめてみました。
クリーナーで靴の表面の汚れを拭き取らずに新しいクリーナーを塗り重ねていくと次のような問題が出てきます。
- 前回塗ったワックスやクリームが邪魔をして新しいクリームの成分が靴に浸透しづらい
- ワックスやクリームが厚塗りになってしまい革が呼吸しづらくなる
- 汚れが蓄積されていくのでトラブルに繋がる
単純にクリームを塗って栄養補給をすればいいって訳じゃないんだね!
これらの問題を防ぐ為にも、定期的に革靴をすっぴんの状態に戻してあげてケアする必要があり、その際に使用するのがクリーナーです。
クリーナーを使用しないとどうなるのか検証した動画がM.モゥブレイ社の公式HPで公開されいました。
それぞれ効果的に落とせる汚れがあるので固形と液体のクリーナーを使い分ける事でより効率良く作業が進められるようになります。
液体タイプ
液体タイプのクリーナーは「水性」の汚れ落としに向いています。
- 靴クリーム
- 汗(塩分)
- 飲み物
- 泥水
靴のお手入れ用のクリーナーと言えば液体タイプのクリーナーが主流でM.モゥブレイ社の『スティンリムーバー』は定番の商品です。
液体クリーナーは表面の汚れだけでなく、革に浸透して「汗(塩分)」や「毛穴に入り込んだ汚れ」を表面に浮かせる事で内部の汚れを除去する事ができます。
靴の表面に塩分が浮き出てしまう「塩ふき」と呼ばれる代表的な靴トラブルがあります。
表面を水拭きするだけでは根本的な解決にはなりませんが、液体クリーナーを使用する事で革の内部の塩分を浮かび上げて拭き取るので効果テキメンです。
液体クリーナーは表面の汚れが落ちにくいというイメージがあるけど、内部に浸透して汚れを除去する働きがあるんだね!
クリーナーの中では最も使用頻度の高いタイプでまずは液体タイプのクリーナーを用意される事をおすすめします。
中には固形クリームと役割が被りますが厚塗りのワックスなど普通の液体タイプのクリーナーでは落としづらい汚れを落とすものもあります。
ただし、レノマットリムーバーは通常の液体クリーナーよりも頑固な汚れを落とせる分、革にダメージを与えやすいのでゴシゴシ擦らないように注意が必要です。
- 「水性」の汚れに強い
- 革に浸透して内部の汚れを浮かして落とす
- 「鏡面磨き」など厚塗りしたワックスを落とすのには不向き
固形タイプ
固形タイプのクリーナーは油性の汚れ落としに向いています。
固形タイプはワックスを溶かして落とす事ができるので液体よりも古いワックスを効率良く落とす事ができます。
- ワックス
- ドレッシング
- ソース・たれ
- ラーメンのスープ
靴の表面にうっすら付いてしまう程度なら液体クリーナーでも問題なく落とせるのですが、靴の上にひっくり返してしまったり、鏡面に仕上げた部分を液体クリーナーで拭いても完全に油性の汚れを落とすのは難しいです。
そこで、油性の汚れには固形タイプのクリーナーを使用します。
固形クリーナーのメリットは次の2つが挙げられます。
- 油性汚れに強い
- 液体クリーナーよりも革に浸透しづらい
靴の仕上げに使用するワックスは蝋分が多く含まれています。
「鏡面磨き」と呼ばれるワックスを何度も塗り重ねる仕上げ方法は見た目が良くなるというメリットがありますが、落とすのが大変というデメリットがあります。
水性のクリーナーではワックスを落としきるのに時間がかかりますが、油性の汚れに強い固形クリーナーを使えば簡単に落とす事ができます。
厚いワックスの層を落とす為に水性のクリーナーを使用して擦る回数が多くなると革への負担も大きくなっていまします。
ワックスを落としやすいクリーナーを使う事で、革への負担を抑える働きもあるんだね!
固形クリーナーは革に浸透しづらいという特徴があります。
液体クリーナーは革に浸透して内部の汚れも拭き取るという特徴を紹介しました。
ただ、靴の状態によっては革にあっという間に浸透してしまうので靴トラブルの原因になってしまう事も。
有機溶剤とか界面活性剤とかが入っているから乾燥している靴に使うとどんどん吸収しちゃいそうでちょっと怖いよね。
固形クリーナーは液体クリーナーよりも革に成分が浸透しづらいので乾燥している革の手入れに向いていると言えます。
反対に液体クリーナーの様に革に浸透した汚れを落とす事は難しいと言えます。
靴磨きを始めたばかりのうちは鏡面磨きなどワックスを厚塗りする事がないので不要かもしれませんが、靴磨きに慣れてきて鏡面磨きを仕上げられるようになったら準備しておきたい道具です。
- 「油性」の汚れに強い
- 油分が多いのでつけ過ぎには注意!
- 革に浸透した汚れを落とすのには不向き
『液体』と『固形』は結局どっちを使うのがいいの?
液体クリーナーと固形クリーナーの違いについては分かったけど、結局どっちのクリーナーを用意すればいいの?
結論としては両方のクリーナーを併用するのがベストです!
それぞれのクリーナーで落としやすい汚れが違うので固形と液体のどちらの方が優れているというよりも自分の仕上げ方によって使い分けるのがベストだと言えます。
固形クリーナーで汚れを落とした後に液体クリーナーで拭き取ると「油性の汚れ」と「水性の汚れ」を両方落とす事ができます。
最初から両方買うのは勇気がいるな~。
もし、最初に買う場合にどっちにすればいいのか目安みたいなのがあればなぁ。
簡単な目安としては『鏡面磨き』を行うかどうかです。
- 鏡面磨きをしない → 液体クリーナー
- 鏡面磨きをする → 固形クリーナー
靴磨きを始めたばかりの頃はワックスを厚塗りする事が少ないと思うので、液体のクリーナーで初めて自分でも鏡面磨きを行えるようになったら追加で固形クリーナーを購入すれば無理なく揃える事ができます。
1つで済ませたい場合はBoot Blackの『ツーフェイスプラスローション』がおすすめです。
詳細は後述しますが『油性』と『水性』のどちらの汚れにも強いハイブリッドタイプのクリーナーになるのでどんなクリーナーを選べばいいか分からない方にはおすすめのクリーナーです。
クリーナーを使う時の注意点
液体クリーナー・固形クリーナーのどちらにも言える事ですが、クリーナーを使用する時には強く擦らないように注意しましょう。
クリーナーには汚れを落とす為の溶剤が多く含まれています。
強く擦ってしまうと革への負担を大きくするだけでなく、塗装を剥がしてしまう事も考えられます。
特に洗浄力の弱いスティンリムーバーのようなクリーナーを使う際には汚れが落ちづらくついつい力を入れてしまいがちなので注意が必要です。
クリーナーを使う時は力を入れずに表面を軽く撫でる様な感覚で使用するようにしましょう。
クリーナーの使い方
次にクリーナーの使い方を紹介します。
クリーナーを使用するタイミングは馬毛ブラシでブラッシングをした後です。
- 馬毛ブラシでブラッシング
- クリーナーで汚れ落とし
- 靴クリームで栄養補給
- 豚毛ブラシでブラッシング
- 布で余分なクリームの拭き取り
- ワックスで仕上げ
- 山羊毛ブラシでブラッシング
- 水研ぎ
クリーナーは靴磨きの工程で序盤の工程で使用します。
詳しい手順に関してはこちらのブログをご覧ください。
> 【靴磨き】初心者必見!革靴の手入れに必要な道具&やり方を徹底解説!
- 液体クリーナー
- 固形クリーナー
- 布(シーチング)
布は汚れ落としに向いた『シーチング』という素材の布を使用しています。
「シーチング」は布の表面が粗く、汚れが吸着しやすいので汚れ落としに向いている素材です。
ワックスで磨く時は表面を傷つけてしまうので汚れ落としはシーチング、仕上げの磨きはネルと使い分けている方も多いです。
こだわりがない場合はなんの布でもOK!
着なくなったTシャツなどでも代用する事は可能です。
クリーナーで汚れを落とす手順は次の通りです。
- 固形クリーナーで『油性』の汚れを落とす
- 液体クリーナーで『水性』の汚れを落とす
自分はしっかり汚れを落としたいので2つのクリーナーを併用しています。
汚れによっては片方の工程のみでOKです!
固形クリーナーで『油性』の汚れを落とす
まずは、落としにくい油性の汚れの方から落としましょう。
写真のように「中指」と「人差し指」に布を巻き付けます。
指に布を巻きつける詳しい方法についてはこちらのブログで詳しく解説しておりますので併せてご覧ください。
1度に取るクリーナーの量は『スマートフォンをスクロールする位の強さでクリーナーの表面を撫でて付着した量』でOKです。
一度に大量のクリーナーを取ると一部分だけクリーナーを使用する量が偏ってしまったり、油分が多すぎてシミ等の靴トラブルに繋がる場合があります。
靴磨きの基本は『少量ずつとって、足りなくなったら補充』する事です!
クリーナーはカカト部分から塗り始めてつま先を回って1周するように使用していきます。
甲の部分はシワが入るので特に成分が浸透しやすく気をつけるべきポイントです。
①のカカトやサイドの部分は芯材が入っているのでシワが入りづらい為、クリーナーの成分が浸透しづらくまた目立ちにくいのでここからのスタートを基本として覚えておきましょう。
靴クリームでもそうだけど手入れする場所の順番を決めておけば塗り忘れを防ぐ事もできるよね!
クリーナーを使う時は指先が白くなるくらいに力を入れて磨きましょう。
優しく表面を撫でているだけだと厚塗りしたワックスの層を落としきるのに時間がかかってしまうので力を少しだけ入れて拭き取る事がポイントです。
拭き始めると古くなったワックスが布に付着して使用面が真っ黒になります。
1周クリーナーで汚れを落としてみて、まだ布に古いワックス等の汚れが付着するようならもう1周クリーナーを使用します。
ここでしっかりと古い汚れを落としておかなければクリーナーを厚塗りする事になり、成分の浸透を邪魔する事になります。
ただし、クリーナーのかけ過ぎは汚れを落とすメリットよりも革を繰り返し擦る事による革への負担増のデメリットが大きくなるのでやりすぎには気をつけましょう!
鏡面部分の艶がなくなり、布に付着するワックスの量が少なくなってきたら固形クリーナーから水性クリーナーに変えます。
まだ拭き取るとワックスが付着しますが、少量のワックスなら液体のクリーナーでも拭き取る事ができるので問題ありません。
液体クリーナーで『水性』の汚れを落とす
次に液体クリーナーを使用します。
液体クリーナーを使用する時は必ず容器をしっかりと振ってから使うおうね!
そのまま使ってしまうと成分が容器の中で分離している可能性があるので使用する前には必ずよく振ってから使うようにしましょう。
液体のクリーナーも固形クリーナーと同様に必ず布を指に巻いてから使用するようにしましょう。
固形クリーナーを使った時ほどではありませんが、拭いていると使用面が汚れてくるので適宜使う面を交換していきます。
液体クリーナーを使用する時に気をつけるポイントは次の2つ。
- あまりゴシゴシと力を入れない事
- クリーナーを使う時はかかとなど目立たない場所から拭く
基本的に気をつけるポイントは固形クリーナーと同じです。
汚れを拭き取る事に集中しているとついつい力が入ってきてしまいますが、力を込めて磨いてしまうと靴を傷めたり、色落ちしてしまう原因になります。
固形クリーナーと液体クリーナーのどちらにも言える事なのですが汚れを拭き取る時には極力、力を入れずに拭くようにしましょう。
乾燥がひどい靴の場合はそのまま液体クリーナーを使うとシミになってしまう事があります。
まずは目立たないカカトやサイド部分から拭いてみて問題が内容なら靴全体を磨いていくようにしましょう。
固形クリーナーを使用した後でも汚れが拭き取れている事が分かります。
固形クリーナーで拭き取った時にはこんなに汚れが付着してなかったのに!
固形と液体で落とす汚れが違うっていうのは本当だったんだね!
液体クリーナーも布に多少の汚れが残っているくらいで切り上げます。
汚れを完璧に落としきると時間もかかる上、拭く回数が多くなり靴にも負担がかかるので80~90点くらいの仕上がりを目指して汚れを落とす事を目指しましょう。
こちらがクリーナーをかける前とかけた後を比較したものです。
クリーナーをかけた左側の靴の方が光沢が無くなっておりすっぴんの状態に戻っている事が分かります。
右側の靴と比べると毛穴が分かるくらいちゃんと落ちてるのが分かるね!
この状態に戻す事で新しいクリームの成分を邪魔される事なく革に浸透させる事ができるようになります。
鏡面磨きをすると革の毛穴をワックスで塞いでしまうのでワックスを厚塗りした状態で長期間使用し続けるのは革に負担になります。
最低でも3か月に1回くらいはすっぴんの状態に戻してあげましょう!
クリーナーの以外な使い方!?
クリーナーは靴の汚れ落とし以外にも以外な汚れ落としにも使う事ができます。
鏡面磨きの時に指についたワックスを簡単に落とす事ができます!
方法は簡単です。
- 布に液体クリーナーを含ませる
- 指を揉むようにしてワックスを拭き取る
この手順だけでOKです。
今までは洗剤を使ってみたり、油汚れに強い石鹸を使ってみたり色々と試してきましたがこの方法が一番簡単で綺麗に落とす事が出来ます。
おすすめのクリーナー
次におすすめの商品を液体クリーナーと固形クリーナーに分けて紹介させて頂きます。
液体クリーナー
液体クリーナーでおすすめの道具が次の3点です。
- スティンリムーバー
- ツーフェイスプラスローション
- レーダーオイル
スティンムーバー
M.モゥブレィから販売されている定番中の定番の商品です。
液体のクリーナーと言われてこのクリーナーを想像される方も多いのではないでしょうか?
価格も安価で容量に関しても様々なバリエーションが展開されているのもうれしいポイントです。
水性タイプのクリーナーなのでしっかりと革に染み込んで革の奥に浸透した汚れなども浮かせて拭き取る事ができ使用後のべた付きもほとんど見られません。
革に極力負担をかけないように作られているのでほとんどの靴の汚れ落としの際に使用する事ができます。
最初から強い溶剤を使うのは怖いから初心者にもおすすめのクリーナーです!
何を購入するか迷った場合はこの商品を購入しておけば間違いないって断言できるクリーナーです。
ツーフェイスプラスローション
ツーフェイスローションはシューケアグッズの老舗メーカー『コロンブス』が手掛ける人気シリーズの「Boot Black」のクリーナーです。
上の層の液体が油性汚れに強く、下の層の液体が水性汚れに強いので汚れによって使い分ける事もできます。
容器を振って2つの層を混ぜてから使えば油性・水性のどちらの汚れも落とす事ができる万能クリーナーになります。
汚れごとにどちらの汚れか判断する必要がないので非常に便利ですね。
厚め仕上げた鏡面磨きを完全に落とすのは難しいですが、それ以外ならこれ1本でほぼ完結させる事ができます。
レーダーオイル
TAPIRは皮革用品のメンテナンス道具を製造するドイツの会社です。
天然由来の原料にこだわり靴に有害な原料は使用していないので革靴の愛好家から人気のあるブランドですね。
TAPIRの商品は使用原料や使用する役割・原産地等も全て公開されているので安心して使用する事ができますね。
これ1本でクリーナーの役割である「汚れ落とし」の他にも「栄養補給」、「防水・艶出し」なども同時に行う事が可能です。
ブラッシングとレーダーオイルさえやっておくだけでも十分な仕上がりになるから手入れも楽ちんだね!
レーダーオイルの特徴や注意点についてはこちらのブログで詳しく紹介しておりますので併せてご覧ください。
> タピール(TAPIR)レーダーオイルの使い方!革靴の手入れ方法を徹底解説
固形クリーナー
固形クリーナーでおすすめする商品は次の2つです。
- ハイシャインクリーナー
- THE CLEANER
ハイシャインクリーナー
コロンブスから発売されているその名の通り鏡面磨き落とし専用の固形クリーナーです。
見た目も使用感も靴クリームにそっくりなので扱いやすく、ワックスを厚塗りした部分も簡単に落とす事ができます。
自分もこの商品を愛用しているのですが、使うようになってから鏡面磨きを落とす作業が非常に楽になりました。
Boot Blackの商品なのでAmazonや楽天市場等でも取り扱われていて購入しやすい点も◎。
THE CLEANER
the cleanerは靴磨き専門店『Brift H』が販売する固形クリーナー。
厚塗りしたワックスも溶かしながら簡単に拭き取る事ができます。
靴以外の革製品にも使用する事が出来るので1つ持っておくと重宝する道具だね!
革を傷めにくくする工夫が施されていてサイズも50mlと130mlの大小2種類展開されています。
靴磨き職人の方も愛用するプロにも実力が認められたクリーナーです。
その他
ここで紹介するクリーナーは頑固な汚れを落とす際に使用する非常に強力なクリーナーです。
- レノマットリムーバー
- リグロイン
レノマットリムーバー
頑固な汚れにはレノマットリムーバーが有効です。
レノマットリムーバーも液体のクリーナーなのですが、他の物と全くタイプが異なる商品なので別枠で紹介させて頂きました!
革に浸透して、汚れや塩分、カビなども除去する事ができる非常に強力な中性リムーバーです。
スティンリムーバーやツーフェイスローションなどと比べると溶剤の臭いが格段に強いのが特徴です。
臭いだけでも強いクリーナーって事が分かるね・・・。
揮発性が高くレノマットリムーバーで汚れを落とした後は水分・油分が抜けて革が乾燥した状態になってしまうのでデリケートクリームや靴クリーム等での栄養補給が必須です。
他の液体クリーナーと使用できる革の種類も異なるので使用前に自分の靴にも使えるのか確認した上で使用するようにしましょう。
リグロイン
レノマットリムーバーと同じくらい頑固な汚れに強いものがリグロインです。
靴磨きの際に使用されている方もいて、自分も使っていましたが簡単に鏡面を落とす事ができます。
揮発性が非常に高く、鏡面部分に塗るとワックスを溶かして一瞬ですっぴんの状態に戻す事ができます。
ただし、非常に強力な溶剤なので革への負担がかなり大きいと言われていて使用をおすすめしていない修理店もありました。
特にワックスが厚塗りしてある部分以外に塗ってしまうと下地の塗装を簡単に剥がしてしまいます。
自分もパティーヌが剥げてしまった事がありました・・・。
汚れを落とす力は抜群ですが、リグロインの特性を理解せずに使用すると自分の様に取り返しのつかない事態になってしまう事もあります。
まとめ
- クリーナーは固形と液体の2種類がある
- 汚れの種類(油性・水性)によってクリーナーを使い分ける
- 理想は固形と液体の2つのクリーナーを併用する
- 汚れを完璧に落とすとデメリットの方が多いので80~90点の汚れ落としを目指す
汚れ落としと聞くと他の作業と比べてどうしてもないがしろにしてしまいがちですが、他の作業と比較しても重要度の高い作業になります。
冒頭でも紹介しましたが靴磨き職人の方が「汚れ落としは靴磨きの工程の中で一番大事」と言っているくらい大事な作業です。
しっかりとポイントを押さえて、大事な靴を手入れしていきましょう!
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