【靴磨き】ワックスの使い方!乾燥させて鏡面磨きを効率よく仕上げる方法とは?
- ワックスと靴クリームって何が違うの?
- ワックスは乾燥させた方が光やすいって本当?
- どんなワックスがおすすめなの?
靴磨きの醍醐味と言えば靴をピカピカに光らせる「鏡面磨き」、その鏡面磨きを行う時に必要なのがワックスです。
ですが、靴に塗る道具はワックスの他にも靴クリームやデリケートクリームなど様々なものがありどんな違いがあるのかが分かりづらいです。
分も靴磨きを2016年より始めましたが最初はワックスと靴クリームの違いが分からずに苦戦していました。
しかし、それぞれの道具を使う目的を理解する事で少しずつですが使いこなせるようになってきました。
今回のブログをご覧いただければ次の内容をご理解頂けます。
- ワックスの特徴や使う目的&注意点
- 靴クリームとの違い
- おすすめのワックス
ワックスを上手く使いこなす事が出来るようになれば、鏡面磨きを成功させる事が容易になりますので是非、チェックしてみて下さい。
ワックスの特徴と塗る目的
ワックスは蝋(ロウ)と油分が主な成分で出来ていて、靴磨きで欠かせない道具です。
特徴はなんと言っても塗り込む事で得られる艶です。
靴磨きではワックスを何層にも薄く塗り重ねていく事で鏡の様に光らせる鏡面磨きというテクニックがあります。
写真の左側が「鏡面磨きを施した靴」、右側が「何もしていない状態の靴」です。鏡面磨きを施した靴の方が光沢が美しく、履いていて好印象を与える事ができます。
ワックスを塗る目的は「光沢を出す」事を含めて3つあります。
- 光沢を出す
- 靴を水濡れから守る
- 靴を傷から守る
光沢を出して見た目を良くする以外にもワックスを靴の表面に塗る事で水濡れや傷から靴を守る効果も期待できます。
車のワックスに例えると分かりやすいのですが、ワックスを塗っている車だと雨を弾いてくれて汚れが付着しづらくなります。
靴に塗った場合にも同様の効果があって、靴の天敵である水濡れから靴を守ってくれるんだね。
また、気をつけていてもいつの間にかついてしまう小傷もワックスでコーティングしておけば防ぐ事ができます。
浅い擦り傷や小傷がついてもワックスを落としてみると靴本体は無傷という事が何度もありました!
ワックスの注意点
ここまでワックスを塗る事のメリットを上げてきましたがデメリットもあります。
ワックスを塗ると革の表面を膜でコーティングする事になります。
一度綺麗に仕上げたワックスを落としたくない気持ちは分かりますがクリーナーを使って定期的に革をすっぴんの状態に戻す必要があります。
横着して古いワックスの上から更に新しいワックスでコーティングするのはワックスの厚塗りになりより症状が悪化するので絶対にNGです!
ワックスと靴クリームの違い
ワックスと靴クリームって似たような道具だと思うんだけど何が違うの?
ワックスは仕上げ、靴クリームは栄養補給が目的です!
まずはワックスと靴クリームの成分を比較してみましょう。
確認してみるとワックス、靴クリームともに成分は蝋、油脂、有機溶剤となっています。
メーカーによって独自の成分が配合されたりしていますが、基本的にワックスも靴クリームもこの3つの成分から作られています。
って事はどれを使っても同じって事?
成分が同じなのでどれを使っても同じなのでは?と思ってしまいますがワックスとクリームでは成分の配分量が変わってきます。
先ほど「ワックスは仕上げ、靴クリームは栄養補給が目的」と紹介しましたので簡単に目的や効果をまとめてみました。
目的 | 艶 | 栄養補給 | |
ワックス | 艶出し | ||
靴クリーム (乳化性) | 栄養補給・艶出し | ||
靴クリーム (油性) | 栄養補給・艶出し | ||
デリケート クリーム | 栄養補給 |
ワックスは艶を出す事を目的としているので、蝋分が靴クリームよりも多く配合されています。
逆に潤い・栄養補給に特化したデリケートクリームは蝋分がほとんど含まれておらず艶出し効果は全く期待できません。
同じ成分でも、配分量が変われば得られる効果・使う目的が変わってきます。
靴磨きを始めた頃はごちゃごちゃになってしまうかもしれませんが、間違えないように注意しましょう。
靴磨きでワックスを使わないのもアリ
靴磨きの本を見ていると必ずワックスでの仕上げまでが一連の手入れの流れで紹介されていますが、必ずワックスまで仕上げる必要はありません。
靴クリームにはロウ分が含まれているので、塗ってブラッシングをするだけで自然な光沢を出す事ができます。
ちなみに油性クリームと乳化性クリームは油性クリームの方が油分が多く含まれているので艶が出ます!
ワックスを塗った時のギラっとした強い艶が苦手な方は無理してワックスを塗らなくてもOKです。
ワックスを乾燥させてハードワックスを作ろう!
次にワックスを上手く使う方法について紹介させて頂きます。
それは、柔らかいワックスと固いワックスを使い分ける事です。
左側のワックスと比べて右側のワックスはボロボロになっているのがお分かりになると思います。
どちらのワックスも同じ商品のワックスなのですがハードワックスの方は購入後、1週間ほど容器の蓋を開けたまま保管してワックスに含まれている水分や有機溶剤を揮発させています。
こうする事でワックスの蝋分と油分の比率が高まるのでより仕上げに特化したワックスにする事ができます。
> 【靴磨き】2種類のワックスの使い方!ソフトワックスとドライワックスとは?
だったら全部を『ドライワックス』で磨いちゃった方が綺麗に光るんじゃないの
ワックスを塗り込んで鏡面磨きは靴の表面にある無数の毛穴などの凹凸を埋めた後に磨いて仕上げる作業になります。
無数の凹凸をワックスでコーティングして平らにならす事で光が綺麗に反射するようになって鏡面になります。
下地作りの時は薄くまんべんなく塗り広げる必要があるので乾燥させてしまったハードワックスだと伸びが悪く非常に塗りづらいです。
なので、ベース作りの時は購入した状態の柔らかいワックスの方が向いています。
仕上げの際には購入したままのワックスだと磨きの時にワックスに残った有機溶剤が下地で塗ったワックスを溶かしてしまうので仕上がりに時間がかかってしまいうので、有機溶剤を揮発させたハードワックスの方がより簡単に仕上げる事ができます。
なので、ワックスは購入した状態のワックスと乾燥させたハードワックスの使い分けがベストだと言えます!
靴磨き職人の方も導入している簡単なテクニックなので是非、取り入れてみて下さい!
おすすめのワックスは?
次におすすめのワックスを紹介させて頂きます。
- KIWI シューポリッシュ
- サフィールノワール ビーズワックスポリッシュ
- Boot Black ハイシャインベース&ハイシャインコート
KIWI シューポリッシュ
ワックスの伸びが良く非常に扱いやすいワックスです。
カラーが少ないのがネックですが価格も他のワックスよりも安いので最初のワックスにおすすめです。
サフィールノワール ビーズワックスポリッシュ
自分が普段愛用しているワックスです。
様々なワックスを使ってきましたが塗りやすさ・光りやすさ共に文句なしです。
Shoeshining Champion of Champions2019のファイナリストの全員が「勝負ワックス」とプロからも信頼の厚いワックスです。
ワックスは基本的に栄養補給はできないと言われていますがメーカーが栄養を補給できると断言している程、成分に拘って作られているワックスです。
> 【サフィールノワール】傑作!ビーズワックスポリッシュの使い方を徹底解説!
ブートブラック ハイシャインベース・ハイシャインコート
ワックスとしては珍しいベース用と仕上げ用に2種類に分けて販売されているワックスです。
この2つのワックスを使えば固いワックスか柔らかいワックスか悩む心配がなくなるね!
ハイシャインベースが塗っていると少しダマになってしまう印象でしたが慣れればそれほど苦にならなくなりました。
簡単に鏡面に仕上げる事ができます。
> 【画像付き】ハイシャインベース&ハイシャインコートの使い方・注意点を徹底解説!
まとめ
- ワックスの目的は「光沢を出す・水や傷から靴を守る」
- 定期的にワックスを落とす
- 靴クリームと成分は同じだけど配分量が違う
- 柔らかいワックスと固いワックスを使い分ける
一見扱いが難しそうに見えるワックスですが使い方やポイントを理解すればだれでも簡単に靴を効率よく綺麗に仕上げる事ができるようになります。
今回紹介したワックスを使い分けるテクニックは誰でも簡単に導入できて、効果がある方法なので是非チャレンジしてみて下さい。
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