サフィールノワール「ミラーグロス」とは?鏡面磨きが簡単にできるワックスの使い方!
- 鏡面磨きが上手くいかない・・・
- ミラーグロスって少し高いワックスがあるけど何が違うの?
- どうやって使えばいいのかを知りたい!
ショッピングサイトで「靴磨きのワックス」を検索すると必ず出てくるのがサフィールノワールのミラーグロスです。
非常に高い評価を受けているので気になるけど、他のワックスよりも価格が高いので手を出しにくいという方が多いのではないでしょうか?
口コミを見ても「固くて使いづらい」と言ったマイナスのコメントを目にします。
自分も販売当初から気になっていましたが、なかなか購入する勇気がありませんでした。
しかし、購入してみて「コスパは良くないけど、多くの人におすすめできるワックス」だと感じました。
今回は自分が実際に使ってみて感じた事や、使用時の注意点について紹介させて頂きますので購入を検討されている方は参考にしてみて下さい。
- ミラーグロスの特徴や注意点
- 実際にミラーグロスを使用した手入れ
- どんな人におすすめ?
図解付きで分かりやすく解説しております。是非、最後までご覧ください。
とても固い?ミラーグロスってどんなワックス?
ミラーグロスってよく見かけるけどどんなワックスなの?
「ミラーグロス」はサフィールノワールから販売されている仕上げに特化したワックスの事です。
商品名 | MIRROR GLOSS (ミラーグロス) |
ブランド | サフィールノワール |
価格 | ¥2,200 + tax |
容量 | 75ml |
カラー | ブラック・ニュートラル・ライトブラウン・ダークブラウン ネイビーブルー・バーガンディ・ミディアムブラウン |
種類 | 油性 |
成分 | ろう ・ 油脂 ・ 有機溶剤 |
ミラーグロスの一番の売りが「より早く・強く光らせる鏡面磨き専用のワックス」という事。
同ブランドでは様々なワックスが販売されていますが『鏡面磨き専用』と銘打っているのはこのワックスが初めてです。
鏡面磨きとは靴の表面にワックスを何層にも重ねる事で、鏡の様な艶を出す靴磨きのテクニックの事です。
容量が75mlと他のワックスと比べても大きいのが特徴ですね!
ミラーグロスは非常に固さのあるワックスで仕上げに特化したワックスです。
短時間で簡単に艶を出す事が出来てしまうので、靴磨き選手権で使用が禁止された事があります。
その理由が「簡単に光沢が出せてしまうので仕上がりに差が出ないから」との事。自分が使用しても違いを感じる事が出来たので靴磨き職人の方が使用したらより短時間で仕上げる事ができるので納得です。
使ってみて驚きましたが、半分くらいの作業時間で鏡面磨きを仕上げる事ができました。
非常に固さのある仕上げに特化したワックス
ミラーグロスは固さのある「ドライワックス」に分類されます。
- ドライワックス・・・艶が簡単に出せる固いワックス
- ソフトワックス・・・伸びの良い柔らかいワックス
一般的に販売されているワックスはほとんどが「ソフトワックス」です。
基本的にはソフトワックスを乾燥させてドライワックスを作りますが、ミラーグロスは最初からドライワックスとして販売されている珍しいワックス。
鏡面磨きを成功させる為に「ソフトワックスとドライワックスを使い分ける」事が推奨されています。
革の表面にある無数の毛穴をワックスでコーティングし、平らにならす事で鏡のような光沢を出す事ができます。
伸びのいいソフトワックスで下地を作って、艶を簡単に出せるドライワックスで仕上げるって感じだね!
鏡面磨きが失敗してしまう理由の1つに「ワックスに含まれる有機溶剤が多い」事が挙げられます。
有機溶剤が多く含まれているワックスで磨くと、下地で作ったワックスを溶かしてしまうので仕上げまでに時間がかかってしまいます。
仕上げには有機溶剤を揮発させた「ドライワックス」が適しているという事ですね!
ただし、ドライワックスは伸びが悪いので下地作りには不向きです。
このワックス1つで鏡面磨きに仕上げるのは無理ではありませんが、かなり根気のいる作業になります。
ミラーグロスは1個でOKっていうよりも、他のソフトワックスと併用する事で真価を発揮するワックスって事だね!
ミラーグロスは最初に購入するワックスではなく、ソフトワックスやドライワックスの特徴を理解した上で2個目以降に購入するワックスという事を覚えておきましょう。
カラーバリエーションは全7色
カラーは7色が展開されています。
他のワックスと比べるとカラーバリエーションは少なめな印象ですね。しかし、以前にもカラーが追加された事がありました。
今後も新色が販売される事が期待できますね。
ミラーグロスの成分
次にミラーグロスの成分を見てみましょう!
- 蝋分
- 油脂
- 有機溶剤
他のワックスと同じ成分で作られていますが、ミラーグロスは非常に固さのあるワックスなので蝋分が多く有機溶剤が少なめだと考えられます。
使用されている原料を深堀りしていきましょう。
ビーズワックス
蜜蝋(みつろう)と呼ばれるハチの巣の蝋分を精製したもの。
保湿力の高さと抗菌作用があり、革に栄養を補給しながら柔らかくする効果があります。
サフィールノワールでは定番の成分だよね!
カルナバワックス
非常に透明度の高い蝋分で表面を保護して、色褪せを防ぎつつ綺麗な艶を出す働きがあるワックス。
車のワックスにも使用されている成分ですね!
モンタンワックス
褐炭(かったん)から抽出される鉱物系のワックスで、プラスチックを形成する時の滑剤として有名。
固さのあるワックスを作る際に採用される事の多い成分です。
テレピン油
松脂から抽出される天然の有機溶剤。他の成分を革の奥に浸透しやすくして栄養補給と艶出しを両立させます。
ミラーグロスは鏡面磨きが上手くいかない人におすすめ
ミラーグロスを特におすすめしたいのは次のような方です。
- 鏡面磨きが上手くいかない人
- 短時間で仕上げたい人
- 強い艶を出したい人
以外かと思われますが、ミラーグロスは鏡面磨きが上手く行かない人にこそ使ってほしいワックスです。
そうなの!?
勝手に中~上級者向けかと思ってた!
ドライワックスとソフトワックスの違いを理解する必要がありますが、手順通りに使えば通常のワックスよりも短時間で簡単に仕上げる事ができます。
また有機溶剤の量が抑えられているので仕上げの際に下地を溶かしてしまうなど、失敗するリスクを減らしてくれます。
簡単に綺麗な艶が出てくれるのもおすすめポイントです。
繰り返しになりますが、ミラーグロスは仕上げの磨きに特化したワックスです。
下地用のおすすめワックスはこちらの記事にまとめてありますので併せてご覧ください。
ミラーグロスを乾燥させるのはNG
注意点としてミラーグロスを乾燥させるのはNGです。
ミラーグロスは元々ドライワックスとして販売されているのでこれ以上乾燥させる必要はありません。
これ以上乾燥させてしまうとより固くなり扱いづらくなってしまいます。
ドライワックス=乾燥させるというイメージですが、やり過ぎはかえって性能が発揮できなくなります。
ミラーグロスは購入したらそのまま使用して、使用後は蓋を閉めて保管し出来るだけ乾燥させないように注意しましょう。
ミラーグロスを比較してみる
最後にミラーグロスがどの程度早く仕上がるのか比較してみたいと思います。
向かって左側はミラーグロス、右側はサフィールノワールのビーズワックスを使って磨いて仕上がりの違いを検証してみます。
まずはミラーグロスで磨いた方を見ていきましょう。
たった3分ですが綺麗な光沢が出ているのが分かります。
ミラーグロスはかなり早い段階から光沢が出てきました
布に付着しづらいのでワックスをつけるのに苦労しましたがそれでもこれ程の仕上がりになりました。
続いてはビーズワックスの方の仕上がりを見ていきましょう。
じんわりと光沢が出ています。ただ、ミラーグロスで磨いた方と比較してみても光沢が弱く鏡面に反射している部分も曇っているように感じます。
ミラーグロスで磨いた後だったので、なかなか鏡面に仕上げられず驚きました。
磨き比べてみて驚いたのですがミラーグロスを使用した方が鏡面に仕上がる早さが圧倒的に早かったです。
最後まで仕上げてみましたが、仕上がりに関しては大きな違いは感じられませんでした。
しかし、仕上がりのスピードに関しては段違いでミラーグロスの方が早かったので鏡面磨きまで仕上げる方にはおすすめできる商品だと感じました。
- 艶感に関しては大きな違いはない
- 仕上がりの早さはミラーグロスの圧勝
作業時間を短縮したいならミラーグロス1択
ミラーグロスが固いワックスだってことは分かったけど、柔らかいワックスとどんな違いがあるの?
次にミラーグロスが他のワックスとどんな違いがあるのか比較してみました。
商品名 | サフィールノワール ミラーグロス | サフィールノワール ビーズワックスポリッシュ | サフィール ビーズワックスポリッシュ |
金額 + 税 | ¥2,200 | ¥1,200 | ¥800 |
容量 | 75ml | 50ml | 50ml |
種類 | ドライワックス | ソフトワックス | ソフトワックス |
カラー バリエーション | 7色 | 13色 | 9色 |
詳細 | 商品ページ | 商品ページ | 商品ページ |
比較するワックスは同じブランドから販売されている2種類のワックスです。
並べてみるとミラーグロスは値段が他のワックスよりも高い事がお分かりいただけると思います。
1mlあたりで計算してみても最も高額です。
- ミラーグロス ・・・・・ 32円 / 1ml
- SNビーズワックス・・・ 26円 / 1ml
- Sビーズワックス ・・・ 17円 / 1ml
※ SN(サフィールノワール)、S(サフィール)
容量が多いとはいえ、他のワックスが1,000円前後で販売されているので割高感が感じられます。
しかしミラーグロスとサフィールノワールのビーズワックスと磨き比べてみて、ミラーグロスの方が短時間で仕上がる事が分かりました。
ソフトワックスを乾燥させて作ったドライワックスよりも、仕上げの性能はミラーグロスの方が上だと言う事が言えます。
コスパを求めるならソフトワックスを乾燥させる。
早さを求めるならミラーグロスがおすすめです。
まとめ
今回はミラーグロスについて紹介させて頂きました。
自分もこのワックスを使用するようになってから仕上がりの時間を短縮できるようになり非常に満足しています。
- 今よりも鏡面磨きを早く仕上げたい方
- 簡単に光沢を出したい方
- 鏡面磨きで失敗してしまう方
1つでも当てはまるなら是非、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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