
【サフィールノワール】傑作!ビーズワックスポリッシュの使い方を徹底解説!

- ピカピカの革靴を履きたい!
- 靴用ワックスの種類が多すぎて選べない・・・
- おすすめのワックスを教えてほしい!
靴磨きの定番の道具といえば『ワックス』が挙げられます。
見た目が良くなるだけでなく、雨や傷から靴を守ってくれるなど様々なメリットがあるので靴磨きに興味が出てくるとワックスを使った磨きにチャレンジしたい!と考える方も多いのではないでしょうか?
でも、ワックスは色々なメーカーから販売されていて価格も数百円のものから2,000円を超える物までありどれを選べばいいのか分からなくなってしまいます。

そんな方におすすめのワックスがサフィールノワールの『ビーズワックスポリッシュ』です。
『ビーズワックスポリッシュ』はプロも認める総合的なバランスに優れたワックスで古くから多くの靴磨き愛好家の方に愛用されてきました。
今回はビーズワックスポリッシュについて詳しく解説していきます。
このブログをご覧いただければ次の内容をご理解頂けます。
- ビーズワックスポリッシュの特徴
- 使用時に気をつけるポイント
- 実際の磨きの手順
靴磨き用のワックスとしては定番中の定番のワックスで「綺麗に磨く事ができない」、「どんなワックスを選べばいいか分からない」という方にはまず手に取ってほしい商品です。
このワックスの魅力について画像付きで分かりやすく紹介します。
是非、最後までご覧ください。
- どんなワックスを買えばいいか迷っている方におすすめ!
- 価格・艶感・扱いやすさなど総合的に◎!
- 柔らかいワックス・固いワックスのどちらとしても使える!
サフィールノワール『ビーズワックスポリッシュ』ってどんなワックス?

『ビーズワックスポリッシュ』はフランスのレザー製品等のケア用品を製造・販売する「アベル社」の商品です。
商品名 | サフィールノワール ビーズワックスポリッシュ |
製造メーカー | アベル社 |
金額 + tax | ¥1,200 ( 50ml) ¥2,000 (100ml) |
容量 | 50ml / 100ml |
色 | 全13色 ※ |
成分 | ろう、油脂、有機溶剤 |
種類 | 油性 |

歴史は古く1925年に開催されたパリ万国博覧会での金賞受賞するなど世界を代表するメーカーです。
そんなアベル社が1920年に「できるだけ天然のものを使用したい」という考えの元に天然原料にこだわったラインナップが『サフィールノワール』。
それまでのワックスはシリコンやパラフィンなど革に害があるとされていた安価な原料を使っていました。
そこに天然原料にこだわり艶を出しつつ栄養補給も同時にこなす事ができるサフィールノワールのワックスは画期的な物で今日に至るまで多くの靴愛好家に愛されています。

靴磨きの定番中の定番のワックスだよね!
その実力は愛好家だけではなくプロの職人も認めています。
2019年に開催された『Shoeshining Champion of Champions2019』で6人のファイナリストが勝負ワックスとしてこのワックスを挙げていました。
『Shoeshining Champion of Champions』とは靴磨きの世界大会と称される大会で世界各地の靴磨き職人の中からチャンピオンを決める大会の事です。
2019年に開催された大会ではBrift Hの「長谷川裕也」さんが頂点に立ちました。

靴磨き界のトップの人たちが全員選ぶなんてすご過ぎる・・・

靴磨き専門店で磨いてもらってもこのワックスを使っている店舗が多い印象です!
取扱店も多く、革靴を販売している店舗や量販店でも目にする事が多く靴磨きの定番ワックスと言える商品です。
また価格と容量のバランスが非常に優れています。
商品名 | 金額 + tax | 容量 | 1gあたり |
ビーズワックス ポリッシュ | ¥1,200 | 50g | 24円 |
ミラーグロス | ¥2,200 | 75g | 29円 |
BBポリッシュ | ¥1,200 | 50g | 24円 |
アミラルグロス | ¥1,600 | 50g | 32円 |
KIWI | ¥340 | 45g | 8円 |
価格は様々なメーカーから販売されているワックスと比較してみても高すぎず安過ぎずの丁度中央くらいの価格設定です。
成分にこだわっていてプロが認める実力のあるワックスとしては割安と言えます。
使用感としては有機溶剤が多めに含まれているのか柔らかく伸びがいいので非常に扱いやすい印象。

靴磨きを始めたばかりの方から上級者まで幅広い方におすすめできます!
また、新品のワックスを乾燥させる事でより仕上げの際に扱いやすくなります。

写真左が購入した状態のワックスで右が新品で購入後に1週間ほど蓋を開けて乾燥させたワックスです。

右側のワックスの方がボロボロになってて固そうだね!
蓋を開けて乾燥させる事でワックスの中に含まれる「有機溶剤」が揮発しているので「蝋分」と「油脂」の比率が高くなり、下地で作ったワックスの層を動かさないのでより扱いやすく綺麗に仕上げる事ができます。

元々の状態のワックスを『ソフトワックス』、あえて乾燥させたワックスの事を『ドライワックス』と呼びます。
下地作りを「ソフトワックス」で行い、仕上げの磨きの時に「ドライワックス」を使い分ける事でより効率良く仕上げる事ができます。

カラーバリエーションは全13色!

カラーは全部で13色展開されています。
- ブラック
- ナチュラル
- ライトブラウン
- ダークブラウン
- ネイビーブルー
- バーガンディ
- マホガニー
- コニャック
- グレイ
- フォーン
- タバコブラウン
- ミディアムブラウン
- ダークグリーン ※

これだけ豊富なカラーバリエーションがあれば自分の靴に合う色もきっと見つかるね!
色の多さもビーズワックスポリッシュの魅力の1つ。
微妙な違いがある茶系の色は「ダークブラウン、ライトブラウン、フォーン、コニャック、タバコブラウン、ミディアムブラウン」と幅広く展開されているのは嬉しいポイントですね。
靴と同系色のワックスを使用する事でより深みのある艶感を出したりグラデーションを作る事ができます。

迷った場合はニュートラルがおすすめです。
他の靴にも流用する事ができるので非常に重宝しますよ!
天然原料にこだわった成分

ビーズワックスポリッシュで使用されている原料をもう少し掘り下げていきます。

調査の結果、次の原料が使用されている事が分かりました。
- ビーズワックス
- カルナバワックス
- モンタンワックス
- テレピン油
ビーズワックス
別名、蜜蝋(みつろう)と呼ばれている動物性のワックスです。
ハチの巣の蝋分を精製したものでサフィールノワールのラインナップでは定番の原料です。
保湿力の高さと抗菌作用が期待できます。

その他にも革に栄養を補給しつつ柔らかくする効果があります!
カルナバワックス
非常に透明度の高い植物性のワックスの事。
原料はブラジルに自生する『カルナバやし』の葉を精製したものです。
表面を保護を行いながら、色褪せを防ぎつつ綺麗な艶を出す事ができるので車のワックスに使用される事も多いです。

ビーズワックスと共に化粧品や食品にも使われています。
モンタンワックス
『褐炭(かったん)』と呼ばれる石炭を精製した鉱物系のワックスです。
表面を硬度の高い膜でコーティングする事で強い光沢を出す効果が期待できます。
こちらも車のワックスによく使用される原料です。
テレピン油
『松脂』から抽出される天然の有機溶剤。
上で紹介した原料を1つにまとめる役割もあります。
また成分を革の奥に浸透させる効果がありるので原料の栄養分をしっかりと革に浸透させる効果が期待できます。
ビーズワックスポリッシュはこんな人におすすめ

ビーズワックスポリッシュの特徴についてはご理解頂けたと思います。
次にビーズワックスポリッシュがどんな方におすすめなのかをまとめてみました。
- 定番の商品が欲しい
- どんなワックスを買えばいいのか分からない
- 綺麗な艶を出したい
ビーズワックスポリッシュは扱いやすさやカラーバリエーション、艶感など総合力の高いバランスの取れたワックスです。
プロも認める実力もありながら、靴磨きを始めたばかりの方も使いやすいどんな方にもおすすめできるワックスだと言えます。

これを買っておけばまず間違いがないって事だね!
なのでどんな商品を買えばいいのか分からない方や、ワックス選びに失敗したくないと考えている方に手に取ってほしいワックスです。

もちろん、靴磨きに慣れている方にもおすすめのワックスです!
ビーズワックスポリッシュを含め、他にも使う方の特徴に合わせたワックスを紹介しているので併せてチェックしてみて下さい。

実際に「ビーズワックスポリッシュ」を使って磨く!

実際に「ビーズワックスポリッシュ」を使用して靴を磨いてみましょう。今回はスコッチグレインの黒のストレートチップの靴を磨いていきます。
使用する道具は次の通り。

- ビーズワックスポリッシュ(ソフト)
- ビーズワックスポリッシュ(ドライ)
- 水
- 布(ネル)

ビーズワックスポリッシュは柔らかいタイプと固いタイプの2種類を使い分けます。
今回は鏡面磨きに仕上げる工程について紹介させて頂きますので、汚れ落としや靴クリームでの栄養補給等を含めた靴磨きの手順についてはこちらのブログにてご確認下さい。

① 柔らかいワックスを使って下地作り

最初に「ソフトワックス」を使用して下地を作ります。
スマホをスクロールする位の感覚でワックスを指先に取って靴全体に塗りましょう。

円を描く様に塗り込んでいくと均一に塗り込む事ができます。
最初はワックスが指先に残っているのでスムーズに指が動くのですが、ワックスの量が足りなくなってくると指の滑りが鈍くなってくるのでそれがワックスを補充する合図です。
繰り返し塗り重ねていくと、下地が出来上がりワックスの油膜の下にうっすらと光沢が出てきます。
下地が出来上がってきたら磨きに移りましょう。

次の作業に移る前に5~10分くらい置くと塗ったワックスが乾燥するのでより次の作業が進みやすくなるよ。

下地を厚くする程、光沢が強くなります。
より強い艶を出したい場合は層を厚くしましょう!
指先を汚したくない場合は布を指先に巻いて塗り広げるようにしましょう。
ただ、上記のように指で直接塗った方が感覚としては分かりやすいので個人的には直接指で塗る方がおすすめです。
② ドライワックスで磨く

布を指に巻き付けて「ドライワックス」と「水」を使用して磨きます。
ここでのポイントは2つ。
- 水は少量
- 力を入れない
使う水の量が多すぎるとクッションの役割を果たしてしまいいくら磨いても表面を平らにならす事ができません。
水を使い過ぎてしまうのが鏡面磨きが上手くいかない原因の1つです。
布に水を含ませると紹介されている事が多いですが、どの程度が正解なのか判断しづらいので『磨く部分に2~3滴の水をのせて磨く』と適量で磨く事ができます。

磨く時に力を入れずに磨くのもポイントの1つ。
力を入れてしまうと、下地で作ったワックスを剥がしてしまう可能性があります。

動画とかを見てるとスゴイ速さで指先を動かしてるけど力は入れてないんだね!
『磨く』という感覚よりも『表面を撫でる』くらいの感覚で力加減を調整しましょう。
好みの艶が出てきたら、綺麗な面に交換して「水」のみで磨いて完成です。

つま先部分を重点的に磨きましたが綺麗な光沢が出ている事が分かります。
こちらが手入れ前と手入れ後を比較した写真です。

同じ靴とは思えないくらいの光沢が出ています。

手入れした後の方はうっすらと風景が移り込んでるね!
本当の鏡みたい!
この濡れたような艶感がビーズワックスポリッシュの魅力です。
鏡面に仕上げておくと見た目が良くなる以外にもちょっとした傷から靴を守ってくれたり、水を弾いて革に浸透するのを防ぐ事ができます。

今回は下地を3層、仕上げが5層で作業時間は約10分程でした。
鏡面磨きの手順はこちらのブログで詳しく紹介しておりますので、併せてチェックしてみて下さい。

ビーズワックスポリッシュの注意点

ビーズワックスポリッシュを使う上で覚えておかなければいけないポイントがあります。
それは有機溶剤が多く含まれているという事です。
溶剤を多く含んでいるとワックスが柔らかくなり、塗り広げやすくなると紹介させて頂きました。

逆に言うと、仕上げの磨きで使用するとせっかく作った下地を崩してしまうので綺麗に仕上げるまでに時間がかかります。
つま先部分を鏡のように光らせる「鏡面仕上げ」を行う為には靴の表面の毛穴を埋めて平らにならす方法が一般的です。

先程少し触れましたが、柔らかい「ソフトワックス」で下地を作り、溶剤の少ない「ドライワックス」で表面を磨く事でより効率よく仕上げる事ができます。

新品の状態の「ビーズワックスポリッシュ」はソフトワックスにあたります。
しかし、画像の「ドライワックス」で磨く層に「ソフトワックス」を使うと溶剤が多く含まれているので下地で作った層を溶剤が動かしてしまいます。

表面を平らにならす為に磨いているのに溶剤が溶かしちゃうんだ。
それじゃあ時間がかかっちゃうはずだよね。
特に「ビーズワックスポリッシュ」は非常に伸びがいいので有機溶剤が多く含まれていると考えられます。
繰り返し練習していく内に「ソフトワックス」でも仕上げる事が出来るようになりますが、効率よく仕上げたい場合は「ドライワックス」を使用する事をおすすめします。

1つのワックスで仕上げる場合のコツ2選

おすすめの方法は固いワックスと柔らかいワックスを使い分ける事ですが、次の事を意識する事で1つのワックスだけでも仕上げる事ができます。
- 靴を交互に磨く
- 仕上げに使うワックスを少量にする
1つ目の方法が『靴を交互に磨く事』です。

靴磨きではよく紹介されているテクニックの1つですね!
片足を仕上げてからもう片方の足を靴を磨くよりも交互に磨く事で左右の仕上がりに差が出づらいというメリットが。
それだけではなく、交互に磨く事で靴に塗ったワックスを乾燥させる時間を作るというメリットがあります。

時間を置いた方が綺麗に光るって言うけど、交互に磨く事で時間をおいてるんだね。
靴の表面に塗ったワックスも柔らかい状態で塗り重ねるよりも、乾燥させて固くした方が効率良く仕上げる事ができるようになります。
2つ目の方法が『仕上げで使うワックスを少量にする』事です。
「ビーズワックスポリッシュ」は溶剤が多く含まれていると紹介しましたが、仕上げの磨きで布に取る量が多いと溶剤を多く使用する事になってしまいます。

先程紹介した通り、溶剤で下地を溶かしてしまうと仕上げに時間がかかってしまいます。
なので、シューケアの基本ですが『少量ずつ取って、足りなくなったら少量追加する』という事を普段以上に意識するようにしましょう。
一度に布に取る量はこの位で十分です。

まとめ
- 非常にバランスの優れたワックス
- 濡れたような強い光沢が特徴
- 「ドライ」・「ソフト」どちらでも◎
- 栄養補給も行える靴クリームのようなワックス
今回はサフィールノワールの大人気商品『ビーズワックスポリッシュ』について紹介させて頂きました。

ワックス選びで迷っている方に自信を持っておすすめできるワックスです。
多くの靴磨き愛好家を魅了するこのワックスの実力を味わってみて下さい。
コメント