ツーフェイスプラスローションをレビュー!使い方と特徴を徹底解説
- クリーナーの種類が多すぎて何を使えばいいのか分からない
- 自分の使っているクリーナーだと汚れが上手く落とせない
- 色々な汚れを落とせる便利なクリーナーってないの?
革靴の手入いれを行う上で重要な作業が靴クリームを使った「栄養補給」と、ブラシやクリーナーを使う「汚れ落とし」です。
その中でも特に難しい作業がクリーナーを使った汚れ落とし。
表面に付着したホコリを払うブラッシングは簡単なのですが、革に浸透した汚れを落とす作業は難易度が高いです。
靴に付着している汚れに合わせたクリーナーを使う必要があるので、ある程度知識が必要になります。
でも、表面に付着している汚れを判断するのはプロで無い限り難しいです。
何かいい方法は無いのかな?
そんな方におすすめのクリーナーがコロンブスの「ツーフェイスプラスローション」です。
「油性の汚れ」・「水性の汚れ」、強いどちらの汚れにも対応できるハイブリッドタイプの液体クリーナーです。
今回は「ツーフェイスプラスローション」の特徴や使い方について詳しく紹介していきます。
- ツーフェイスプラスローションの特徴
- スティンリムーバー・ツーフェイスローションとの違い
- どんな人におすすめ?
ツーフェイスプラスローションは蝋分が多い油性クリームや、ワックスを使っている中~上級者の方に特におすすめしたいクリーナーです。
その理由についても画像付きで分かりやすく紹介しますので是非、最後までご覧ください。
靴に付着する汚れは油性と水性の2種類
靴に付着する汚れには主に「油性の汚れ」と「水性の汚れ」の2種類が挙げられます。
「油性の汚れ」には固形のクリーナー、「水性の汚れ」には液体のクリーナーを使用するのが一般的。
ですが、靴に付着した汚れが何の汚れなのか判断するのは難しく、汚れに合ったクリーナーを使い分けなければ綺麗に落とすのは難しいです。
そこでおすすめのクリーナーが「ツーフェイスプラスローション」です。
ツーフェイスプラスローションは「油性」と「水性」のどちらの汚れも落とす事ができるので、汚れの種類を判断する必要がありません。
このクリーナーを1つ持っておけば、どんな汚れも大丈夫なんだね!
クリーナーを使った汚れ落としは非常に重要な作業なので、必ず用意して置きましょう。
クリーナーを使わずにクリームを塗り重ねればOKという方もいますが、おすすめできません。
靴クリームを厚塗りする事になるので通気性が悪くなり、革の負担に繋がります。
最悪の場合クラック(ひび割れ)の原因になってしまいます。
定期的に靴をすっぴんに戻してあげる事で、革を良い状態で保つ事が出来るようになり新しいクリームが浸透しやすくなります。
面倒だけど定期的にクリーナーを使って、汚れを落とす必要があるんだね!
【Boot Black】ツーフェイスプラスローションの特徴
ツーフェイスプラスローションって、どんな商品なの?
ツーフェイスプラスローションはシューケアグッズの老舗ブランド「コロンブス」が展開するBoot Blackシリーズのクリーナーの事。
100年以上の歴史を誇り、靴磨き好きなら1度は使った事があると言っても過言ではありません。
商品名 | ツーフェイスプラスローション |
販売メーカー | コロンブス Boot Black |
金額 + 税 | ①1,300円 ②2,600円 |
容量 | ①100ml ②300ml |
成分 | 有機溶剤(急パラフィン系炭化水素) ノニオン界面活性剤 エタノール 水 |
URL | 詳細を見る |
ツーフェイスプラスローションは他のクリーナーと比べて臭い少ないのが特徴です。
溶剤の臭いもほとんどしないので、屋内のお手入れにも最適。
容量が300mlもあり、自分は2016年に購入して6年程経ちますがまだ3分の1程残っています。
使う量にもよるけど、1回買っちゃえば長く使う事ができるね!
エタノールが含まれているので揮発性が高く、乾燥が早く効率よく手入れを進める事ができます。
マイルドなクリーナーで汚れを落とす力はありながらも、革への負担が抑えられたクリーナーです。
革への負担が少ないクリーナーですが、溶剤が含まれているのでつけ過ぎ・力の入れ過ぎには注意しましょう。
本革はもちろん、コードバンなど幅広い素材の革靴に使用する事ができるので、これ1本持っておけば様々な靴の手入れに使う事ができます。
ツーフェイスプラスローションの特徴をもう少し深堀りしてみましょう。
クリーナーが2層に分かれている
あれ?よーくみると容器ので液体が2層に分かれているよ!
ツーフェイスプラスローションは油性の汚れに強い成分と、水性の汚れに強い成分の2種類の成分に分かれています。
上層部が「油性汚れ」、下層部が「水性汚れ」を落とす成分です。
それぞれ次の様に使用する事で、使い分ける事ができます。
このクリーナーの真価は2つの層を混ぜる事で、どちらの汚れも落せるハイブリットクリーナーになる事です。
2層に分かれているクリーナーですが、容器を振ると2つの成分が混ざり乳白色に濁ります。
本当だ!最初の見た目とは全然違う液体になっちゃったよ!
2つの成分を混ぜ合わせる事で油性・水性のどちらの汚れも落とす事ができるようになります。
靴にコーヒーをこぼしてしまったり、サラダのドレッシングがついてしまったなど自分で覚えている汚れだったら判断ができます。
靴の汚れって知らない間に付いてしまっている事が多いんですよね。
どちらか区別できない汚れも落とす事ができるので、汚れを判断する必要がなくなります。
自分で判断出来る場合は洗浄成分を使い分ける事ができるので、非常に使いやすいクリーナーだと言えます。
モイスチャー成分配合
ツーフェイスプラスローションには革を保湿する「モイスチャー成分」を配合。
皮革をしっとりさせる事ができるので、古い汚れを落として表面が荒れている革の負担を減らす働きが期待できます。
他のクリーナーではまず使われていない成分だよね。
人肌にも優しい成分なので、手が荒れやすい方も安心して使用する事ができます。
塩ふきを落せる
革靴が雨に濡れて乾燥した時に革の表面が白く汚れてしまう事があります。
表面に浮き出た粉の様な汚れの事を「スピュー」と言います。
「塩ふき」と表現される事もあります。
スピューは革に染み込んでいた「塩分」や「油分」が水分が蒸発する時に、革の表面に浮き出てしまう靴トラブルの事です。
人の足は1日にペットボトル1本分の汗をかくと言われており、革靴はその大量の汗を吸収しているので非常に起きやすいトラブルの1つとされています。
ツーフェイスプラスローションはスピューを除去にも効果だよ!
表面に浮き出たスピューを落とすだけではなく、液体クリーナーなので革に浸透して革に染み込んだ塩分を浮かせて除去する事ができます。
雨に濡れた後の手入れはもちろん、日頃の手入れから使用する事でこうしたトラブルを予防する効果もあります。
ツーフェイスローション・スティンリムーバーなど他のクリーナーと何が違う?
革靴用のクリーナーは様々なメーカーから販売されています。
商品ごとにどんな違いがあるのか分からず、クリーナー選びに迷ってしまいますよね。
そこでツーフェイスプラスローションと、他のクリーナーにどのような違いがあるのか比較してみます。
スティンリムーバーとの違い
スティンリムーバーはR&D社が展開するブランド、「M.モゥブレィ」から販売されている革靴用のクリーナーです。
取り扱い店舗も多く、非常に人気の高いクリーナーで最も人気のあるクリーナーと言っても過言ではありません。
- 皮革に負担の少ない優しい成分で作られている
- 革に浸透して、内部の汚れを除去する
- 蝋分を落とすのには不向き
液体クリーナーなのでスティンリムーバーと、ツーフェイスプラスローションには似たような働きがあります。
エタノールも含まれているから、乾燥するスピードが早いのもツーフェイスプラスローションの方だよね!
水性の汚れ落としに関しては大きな違いはありませんが、油性の汚れも落としたい場合はツーフェイスプラスローションがおすすめです。
コスパに関してはスティンリムーバーに分があるので、価格や自分が手入れで使う道具を考慮して選んで下さい。
ツーフェイスローションとの違い
同じような名前だけど、この2つの商品って何が違うの?
「ツーフェイスプラスローション」と「ツーフェイスローション」。
商品名にプラスが入っているかどうかの違いだけで、見た目もそっくりな2つのクリーナーは共にBoot Blackが展開する商品です。
2つの商品の違いは「通常ライン」と「シルバーライン」というラインナップの違いです。
プロの職人の意見を取り入れて開発されたのがBoot Blackシリーズ(通常ライン)で、より扱いやすく価格を抑えたラインナップがシルバーラインです。
イメージとしては「通常ライン」が中~上級者向け。
「シルバーライン」が初心者向けって感じだね!
どちらのクリーナーも油性の汚れと水性の汚れに強い成分の2層に分かれており、汚れ落としの性能に関しては大きな違いはありません。
ツーフェイスプラスローションとツーフェイスローションの大きな違いは保湿成分が含まれているかどうかです。
汚れを落としながら革をしっとりさせる事ができるので、革への負担を考えるとツーフェイスプラスローションの方が優れていると言えます。
保湿効果を求めない場合は、価格が安いツーフェイスローションがおすすめです。
ハイシャインクリーナーとの違い
ハイシャインクリーナーは同じBoot Blackから販売されている固形のクリーナー。
鏡面磨きで厚塗りをしたワックスを落とす際に使用します。
油性の靴クリームや少量のワックスなら液体のクリーナーで除去する事ができます。
しかし前回の手入れでワックスを厚塗りして仕上げた場合、液体クリーナーのみで落としきるのは非常に困難です。
そんな時に使うのが固形のクリーナーなんだね!
厚塗りしたワックスを溶かして絡め取るので効果的に除去する事ができます。
一方で表面に付着した汚れの除去は行えますが、靴の内部に浸透した汗や油脂などの汚れを除去する事ができません。
これ1つでOKという商品ではなく、液体クリーナーと併用する事で真価を発揮するクリーナーと言えます。
厚塗りしたワックスはハイシャインクリーナーで落とし、革に浸透した汚れはツーフェイスプラスローションで落とすというように使い分けが重要になります。
ツーフェイスプラスローションはバランスに優れたクリーナー
ツーフェイスプラスローションは水性の汚れから油性の汚れまで幅広く対処できるクリーナーです。
クリーナーごと落としやすい汚れがありますが、これほど幅広い汚れに対応出来るのはツーフェイスプラスローションならでは。
鏡面磨きを行わない場合は、これ1つあればOKですね。
ツーフェイスプラスローションこんな人におすすめ
ツーフェイスプラスローションは様々な汚れに対応し、靴トラブルになりにくいクリーナーなので初心者から上級者まで幅広い方におすすめできるクリーナーです。
そんな中で特におすすめしたいのが次の道具を使用する方です。
どちらも蝋分が多く含まれています。
ツーフェイスプラスローションを使用すれば、水性の汚れを落としつつ蝋分を除去する事が出来るので革を簡単にすっぴんの状態に戻す事ができます。
油性クリームは中~上級者向けのクリームって言われてるよ!
だからツーフェイスプラスローションも、中~上級者の人におすすめなんだね!
油性クリームをメインに手入れを行う
靴クリームは大きく分けて『油性クリーム』と『乳化性クリーム』の2種類があります。
油性クリームは乳化性クリームよりも艶を出す蝋分が多く含まれているので、液体クリーナーだけでは落としきれない可能性が。
ツーフェイスプラスローションなら油性の汚れにも効果があるので、蝋分が含まれているクリーナーでも問題なく除去する事が可能です。
ワックスを使った手入れをする
ワックスには艶出し、靴を傷や水濡れから保護する効果があるので使用される方も多いのではないでしょうか?
ツーフェイスプラスローションは油性の汚れにも効果があるので、ワックスを使った靴の汚れ落としにも最適です。
軽く艶を出す程度に塗ったワックスなら、綺麗に落とす事ができます。
一度で油性の汚れと水性の汚れを両方除去する事ができるので、道具を使い分けをせず効率よく作業を進める事ができます。
ツーフェイスローションの使い方
実際にツーフェイスプラスローションを使用して靴の汚れを落としてみます。
- ソールの手入れ
- 馬毛ブラシでブラッシング
- クリーナーで汚れ落とし
- 靴クリームで栄養補給
- 豚毛ブラシでブラッシング
- 布で余分なクリームを拭き取る
- ワックスで鏡面に仕上げる
- 山羊毛ブラシでブラッシング
- 水研ぎ
ツーフェイスプラスローションを使った汚れ落としは③の工程で行うので、今回はこの工程をピックアップして紹介します。
靴磨きの詳しい手順についてはこちらのブログで解説しております。詳細が気になる方はチェックしてみて下さい。
① 容器を振って成分を混ぜる
容器をしっかり振って「油性の汚れ」に強い成分と、「水性の汚れ」に強い成分を混ぜます。
少し振るだけで透明の2層の液体から乳白色の液体に変わります。
② クリーナーを布にとる
布を指先に巻いて、ツーフェイスプラスローションを500円玉くらいの量をのせます。
クリーナーのつけ過ぎはNGなので、布がひたひたになってしまった場合は別の布に余分な量を吸わせるなど調整を行います。
③ 靴全体に塗り広げる
クリーナーで靴の汚れを拭き取っていきます。ここでのポイントは2つ。
- 1箇所を拭き続けない
- 力を入れない
同じ部分を拭き続けるとその部分だけ周囲と差が出てしまったり、重点的に拭いた結果色が落ちてしまう事があります。
クリーナーを使う時は全体に満遍なく塗り広げるように意識してね!
気をつけなければならないのが「汚れが落ちず力を入れて擦る」事です。力を入れて磨いてしまうと色を剥がしてしまったり、革の表面が荒れてしまうなどのデメリットがあります。
全体にクリーナーを塗り広げて1回で落ちなかった部分は、2回~3回と靴全体の汚れを落としながら回数を重ねて落とすようにしましょう。
ツーフェイスプラスローションで落とせない汚れは、無理をせずに使うクリーナーを交換して対処しましょう。
革靴全体を1周拭くと使用面が古いクリーナーやワックスで汚れてきます。
同じ面を使い続けると拭き取った汚れを全体に塗り広げる事になってしまうので、使用面が汚れてきたら適宜交換するようにしましょう。
Before・After
汚れ落としを行う前と汚れ落としを行った後のつま先部分を比較してみました。
クリーナーを使用した後の方がつま先の光沢が拭き取られてマットな見た目になっているのが分かります。
鏡面まではいかないものの、かなりワックスが厚く塗られていました。
ツーフェイスプラスローションを使えば、多少厚塗りしたワックスならお落とせる事が分かりました。
ツーフェイスローションを使う上での注意点
非常に使い勝手の良いツーフェイスプラスローションですが、使用する際に気を付けなければならないポイントがあります。
順番に解説していきます。
使えない素材がある
次の素材には使用する事ができないので注意してください。
- スエード
- ヌバック
- 爬虫類革
- ヌメ革
- 特殊加工が施されている革
自分の靴に使えるか不安な場合は、靴を購入したメーカーに問い合わせるようにしましょう。
シミや色落ちする可能性がある
靴の状態や使い方を間違えてしまうと「シミ」になってしまったり、「色落ち」の原因に繋がります。
液体クリーナーなので乾燥している靴に使用してしまうとシミになってしまう可能性が。
また革への負担が抑えられているクリーナーですが、溶剤が含まれているので力を入れて擦ると塗装を剥がしてしまう恐れがあります。
まずは目立たない所で試して、問題がなければ全体に使用するようにしましょう。
クリーナー全般に言える事ですが力を入れて磨くのは控えて下さい。
鏡面磨きは落とせない
油性の汚れや蝋分の汚れを落とす事ができますが、ワックスを厚塗りした鏡面磨きをツーフェイスプラスローションのみで落としきるのは困難です。
無理に落そうとして力を入れたり、回数を重ねると革への負担が大きくなるのでおすすめはできません。
鏡面磨きを落とす時は固形のクリーナーで厚塗りしたワックスをある程度落として、その後にツーフェイスプラスローションを使うようにしましょう。
カビを除去する事はできない
ツーフェイスプラスローションで靴に生えてしまったカビを除去する事はできません。
靴の表面に広がったカビを拭き取る事で一時的に目立たなくする事はできますが、カビを根本から除去できていないので時間が経過すると再発してしまいます。
ツーフェイスプラスローションには防カビ剤は含まれていません。
カビ対策は防カビ剤が含まれている物を使用するか、酷い場合は専門店に処置を依頼しましょう。
指についた靴クリームやワックスを簡単に落とせる
ツーフェイスプラスローションを使う事で靴磨きで指先に付着した靴クリームやワックスを綺麗に落とす事ができます。
- 布にツーフェイスプラスローションを染み込ませる
- 指をのせて軽く揉む
たったこれだけでOKです。
今まで石鹸や食器用洗剤など様々な物で試してみましたが、ツーフェイスプラスローションが一番綺麗に落とす事ができました。
ツーフェイスローションでも同じ効果がありますが、肌に優しいツーフェイスプラスローションの方がおすすめです。
まとめ ツーフェイスプラスローションは中~上級者におすすめのクリーナー
今回はBoot Blackから販売されているツーフェイスプラスローションについて紹介させて頂きました。
ツーフェイスプラスローションは幅広い靴クリームやワックスを落せる、汎用性の高いクリーナーなのでどんな方が購入しても満足できるクリーナーだと思います。
特に蝋分が多く含まれる油性クリームやワックスを使用する、中~上級者におすすめしたいクリーナーです。
靴の手入れを簡単・効率良く行う事ができる画期的なクリーナーです。
クリーナー選びに悩んでいる方は是非、試してみて下さい。
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