
【革靴には使えない?】ミンクオイルが敬遠される3つの理由を解説!

ミンクオイルについて調べてみると「革靴の手入れには使わない方がいい」。こんな内容の投稿をよく目にします。
鞄やレザージャケット、サイフなどのレザーアイテムのメンテナンス商品として有名なミンクオイルなのに、なぜ革靴のメンテンナンスに関しては不向きと言われるのでしょうか?
本記事では、ミンクオイルが敬遠される3つの理由を紹介します!
図解を交えながら分かりやすく解説しますので、是非最後までご覧ください。
【ミンクオイル】油分が多い動物性油

- 動物性油
- ろう
- 流動パラフィン

ミンクオイルってどんなクリームなの?
ミンクオイルは、北米に生息するイタチ科の「ミンク」の皮下脂肪からつくられた動物性油の事です。

動物性油は同じ動物の革を使用して作られている革製品に馴染みやすく、古くからレザーアイテムのメンテナンスに使用されてきました。
革の繊維の奥まで浸透してくれるので、内部にしっかりと染み込んで栄養を補給する事ができます。

油分が非常に多いクリームだよ。
ミンクオイルは天然由来の素材から作られてるので、革への負担が少ない優しいクリームと言えますね。

イメージとしては次の通りです!

靴クリームのような艶を求めず、革に優しいクリームを使いたいならミンクオイルがおすすめです!
動物性の油脂なので、他のクリームと比べて油分の補給に最適なクリームです。
ミンクオイルが敬遠される3つの理由

ミンクオイルを敬遠されている人の意見をまとめました。
型崩れしやすい

ミンクオイルのメリットとして「革を柔らかくする」と紹介させて頂きましたが、同時にデメリットとしても挙げられます。
適量を使用すれば「履き心地がよくなる」・「靴ズレを防いでくれる」といったメリットをもありますが、塗る量が多いと革が柔らかくなり過ぎて型崩れを起こす原因になります。

革靴はシルエットが重要視されるので、敬遠されているのではないかと考えられます。
ドクターマーチンの手入れ方法をスタッフの方にお伺いした際にも、同じ理由で油分の多いクリームよりも水分量の多いデリケートクリームの使用を推奨していました。

シミになりやすい

ミンクオイルは油分が多いクリームです。
油分と水分を比較すると油分の方が革に浸透するスピードが早いので、状態の悪い靴や手入れされておらず油分が抜けきった靴に使用するとあっという間に成分が染み込んでシミになってしまう事も。

油分が多いとそんなデメリットが・・・。
シミができてしまうと、目立たなくさせるのは難しいので薄い色の靴の手入れに使う時には特に注意が必要です。
べた付きがある & 汚れが吸着やすい

ミンクオイルは油分が多いので靴クリームと比較するとべた付きが強く、伸びが悪いです。
なので塗り広げる時に均一に塗り広げにくい為、一度に大量のクリームを乗せてしまうと塗りムラが起きやすい印象。

塗った後に適切なケアをしないまま放置すると、べた付の影響で汚れが付着しやすくなります。
革の表面にはミンクオイルのお陰で栄養が豊富でカビが繁殖しやすい環境となり、結果カビが繁殖しやすくなってしまいます。
【ミンクオイル】使える素材と使えない素材

ミンクオイルと使える素材と、使える素材をまとめました。
- 牛革
- 豚革
- 羊・山羊革
- コードバン等
革靴に使われる定番の素材なら基本的にOK。
革靴の手入れはもちろんの事「登山靴」や「ワラビーシューズ」、「野球のグローブ」の手入れなどにも使われています。

特に「ヌメ革」との相性は抜群です♪
ヌメ革とは?

「ヌメ革」とは鞣しを行った革の表面に加工を殆ど行わずに仕上げた素材の事。革らしい風合いが特徴で、油分を吸収しやすいといった特徴があります
ヌメ革の手入れにミンクオイルをおすすめしている記事を多く見かけました。
一部使えない素材はありますが、使用用途が多く持っていると重宝するクリームです。
- 爬虫類革
- 起毛素材【スエード・ヌバック】
- 特殊加工されている素材
これらの素材は靴クリームも同様に使えない素材です。

靴トラブルに繋がるので、使用は控えましょう!
【ミンクオイル】よくあるQ&A

ここではミンクオイルについてよくある質問をまとめてみました。購入を検討されている方は参考にして下さい。
- 傷が消えるって本当?
- 靴の内側に塗っても大丈夫?
- レザーソール(革底)に塗っても大丈夫?
傷が消えるって本当?

実際に傷が目立つレザーウォレットでミンクオイルを塗ってみて、ビフォー・アフターでどのくらい変わるのか比較してみました。
ご覧いただいてお分かりの通り、自分が試してみたところ傷は消えませんでした。

油分の補給によって全体的に色が濃くなり、傷の部分が目立ちにくくなった印象はあります。
靴の内側に塗っても大丈夫?

靴の内側に塗っても問題ありません。
ただし、蝋分が含まれているので歩行時に靴の内側で滑りやすくなります。

油分が多い為カビが繁殖しやすいので、塗り過ぎには注意しましょう!
レザーソール(革底)に塗っても大丈夫?
レザーソールも元々は動物の革を使用しているので、ミンクオイルを塗っても問題ありません。
まとめ
本記事では、ミンクオイルが敬遠される3つの理由を解説しました。
クリームの伸びが悪く扱いが難しいので上級者向けのクリームではありますが、他のクリームとは全く違う特徴があるので使いこなせるようになればより手入れの幅を広げる事ができます。

使える素材も多いので、レザーアイテムを持っている方なら持っていて困る事はないですよ!
気になった方はチェックしてみて下さい。
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