今回は静岡の靴磨き専門店『丸屋 靴磨き』さんで靴を磨いてもらってきたのでその時の体験談を紹介させて頂きたいと思います。
自分も以前から存在は知っていてなかなかお伺いするタイミングがなかったのですがついにお邪魔する事ができました。
『丸屋 靴磨き』さんの魅力や靴磨きをお願いして今までの考え方が変わったポイントなどを紹介させて頂きますので是非、最後までご覧ください。
靴磨き専門店『丸屋』ってどんなお店?


『丸屋 靴磨き』ってどんなお店なの?

『丸屋 靴磨き』さんは静岡に店舗を構える靴磨き専門店の事です。
店名 | 丸屋 靴磨き |
住所 | 〒420-0029 静岡県静岡市葵区研屋町25 金座ボタニカ4F |
電話番号 | 080-6966-0053 |
営業時間 | 12:00〜19:00 |
定休日 | 火曜日定休 (火曜予約のみ営業) |
公式HP | 詳細を見る |
静岡駅から徒歩で約20分程歩いたところに店舗があります。
話は逸れますが丸屋さんから徒歩数分の浅間通りの「どらやきの河内屋」のどら焼きは絶品なので是非、足を運んでみて下さい。
オーナーの渡邉広太さんは静岡を代表する靴磨き職人のお一人。
元々は他業種で働かれていたそうですが、2016年よりフリーランスとして活動。
その後、様々なイベントに出店されて2018年に靴磨き専門店『丸屋靴磨き』をオープン。
2020年に開催された『日本靴磨き選手権』に出場されるなど活躍されています。

静岡の町に根付く靴磨き屋を目指されているとの事です!
『丸屋 靴磨き』のメニュー
- 靴磨き ※オプション有
- 革製品のケア
- 靴の修理
『丸屋 靴磨き』さんで驚いたのがコースメニューの価格設定です。
靴磨き専門店でその場磨きを依頼すると4,000円前後のお店が多い中「短靴」の革靴なら2,200円と驚きの料金に設定されています。(※素材によって価格が前後します。)
- 短靴 2,200円 ~
- ブーツ 3,300円 ~
- スエード 2,200円 ~
- スニーカー 2,200円 ~
- パンプス 1,650円 ~

すごい!
ほとんど他のお店の半額くらいの料金に設定されてるね!
靴磨き以外にも革製品・オプションのメニューの料金もHPにて写真付きで分かりやすく紹介されているので公式HPからチェックしてみて下さい。
静岡の靴磨き専門店
『丸屋 靴磨き』の公式HPはこちら『丸屋 靴磨き』にお邪魔してきました。

以前から気になっていた『丸屋 靴磨き』にお邪魔してきましたのでその時の様子を紹介させて頂きます。
こちらが『丸屋 靴磨き』のお店が入っている静岡ボタニカ。

近所にあった集合住宅のような建物でどこか懐かしいような親近感を感じますね。
元々は全面取り壊しの予定だったそうですが、最小限の改修を行う事でアーティストロフトとして再生されました。
美容院や古着屋、自家焙煎のコーヒー豆の販売するお店など様々な店舗が入っています。
趣のある入口もなんだか懐かしいようなドキドキする不思議な魅力があります。

中に入ってみると壁にペイントアートが描かれていたり、お洒落な家具が階段の踊り場に設置されていたりととてもお洒落な雰囲気です。


まさにアーティストの溜まり場って感じだね!

『丸屋 靴磨き』は4Fにあります。

この学校の廊下のようななんとも言えない雰囲気がたまりません。

こちらが靴磨き職人の「渡邉広太」さんです。

インスタライブを何度か拝見させて頂いていたので初対面ですが、初めてお会いしたとは思えない不思議な感覚でした。
話し方も落ち着いていて失礼ながら勝手に「年齢は一回りくらい上なんだろうなぁ」と思っていたらまさかの同級生で衝撃を受けました。(笑)
渡邉さんのご出身地と私の今住んでいるのが同じ地区で、私の母校が『丸屋 靴磨き』さんの近所という事で色々と地元ネタで盛り上がりました。

何か不思議なご縁を感じました(笑)
今回お願いした靴はAldenの54321。

コードバンのケアは本当に難しく、今も色々と手入れ方法を模索しているので色々と質問攻めに。
自分が質問をするので何度も磨きを中断させてしまいましたが、快く豊富な経験からアドバイスをして頂きました。
今まで色々な靴磨き専門店に足を運んできましたが渡邉さんの考え方は他のお店と異なる点が多く、とても参考になりました。

自分が衝撃的だった内容を3つ紹介します。
- 靴はトータルコーディネートで考えてあくまでも脇役
- 手入れを抑えて劣化を楽しむ
- あえて無色のクリームで手入れ
1つ目が靴の手入れは靴単体でなくトータルコーディネートの一部として考える事です。

トータルコーディネートの一部?
靴の手入れは靴単品で考えるのではなく、服装を含めた上でどの様に手入れをするのか考えるという事でした。

その上であくまでも靴は脇役として考えているそうです。
自分は靴はワックスを使用してつま先をピカピカに光らせる事が靴磨きだと考えていました。
しかし、つま先を鏡面に仕上げ光沢を放っていると主張が激しくなり服よりも悪目立ちしてしまうとの事。

確かにお洒落な恰好をしたのに靴ばっかりに目が行っちゃうのは寂しいよね。
靴が目立ち過ぎてしまうと相手の目線が下に落ちてしまうので派手な色の靴下もあまり多用しないという事もおっしゃっていました。
あくまで主役は『服』で、靴は名脇役。
ただ、甲の部分はあまり光沢を出さないけど側面の部分はしっかりと光らせて靴好きの人が見ると「おっ!」と思われるように磨いているとの事。

(奥が深い・・・!)
2つ目があえて手入れをする頻度を落として劣化を楽しむという事です。
先程の渡邉さんが持っていたこちらのオリエンタルシューズのローファー。


アッパー部分の白い革が印象的なお洒落な1足ですね!
こちらのローファーはあえて手入れをしないで汚れを残す事で真っ白というよりも少しくすんだ色をキープされているそうです。

えっ!?
どうしてそんな事をしているの?
きちんと手入れをしている靴だとフォーマルに寄り過ぎてしまうので気軽に履きたい時やカジュアルな服装に合わせて履きたい時に合わせづらくなってしまうという事でした。
相手に不快感を与えない程度に汚れが残るように手入れをしておく事でどんな場面でも履きやすい靴になるそうです。

この話を聞いた時には「なるほど!」と思いました。
3つ目が手入れにはあえて無色のクリームを使用するという事です。
『靴クリームは靴と同じ色の物を使う』というのが基本で、ニュートラルのクリームを使う考えはありませんでした。
しかし、渡邉さんは自分の靴を手入れする時にはあえて靴と同系色の靴クリームを使用せずにニュートラルの靴クリームを使用するそうです。

またまたどうしてそんな事を!?
靴クリームで色を乗せずに靴の手入れを繰り返すと、靴は艶もあって良い状態を保ちつつ色がいい感じに落ちて少しくすんだような独特の表情になります。
サンプルで見せて頂いた黒のストレートチップの靴もニュートラルのクリームで手入れをされているとの事。(写真を撮らせてもらえばよかった・・・。)
履きジワの部分が補色されていないので白いヒビが入っていましたがこれが手入れが行き届いているけど使い込んで少しくたびれた見た目でなんとも言えない素晴らしい1足でした。

ぶつけてしまって色が剥げてしまった部分も味として楽しむ。
革靴はフォーマルな場で履くための物だけではなくアウトドアブーツのように履く楽しさを教えて頂きました。
「渡邉さんの考えが正しい!」とか「靴クリームは同系色のクリームを使うのは間違っている」などどちらが正解という事ではありません。
磨き手によって様々な信念があり、考えによって使う道具や手入れ方法が変わってくる。
靴磨きの奥深さを改めて教えて頂きました。

話に盛り上がっているうちにあっと言う間に1時間半が経ち、靴が磨き終わりました。

すごい。ピカピカだね!
左右の仕上がりのバランスだったり、光沢の自然なグラデーションだったり見れば見る程「やっぱりプロは違うなぁ」という仕上がりでした。
今まで自分が気づかなかった靴の特徴や磨きのテクニックをアドバイス頂いたので今後手入れを行う際に活かしていきたいと思います。

繰り返しになりますが・・・これだけの内容でこの料金は安すぎます!
『丸屋 靴磨き』さんでは靴磨きやサービスの他にもシューケアグッズの販売も行われています。

公式HPからLINEに登録する事でグッズを購入する事ができるので気になった方はチェックしてみて下さい。
静岡の靴磨き専門店
『丸屋 靴磨き』の公式HPはこちら『丸屋 靴磨き』の感想
今回は静岡の靴磨き専門店『丸屋 靴磨き』さんで靴磨きを体験してきた感想を紹介させて頂きました。

気さくな渡邉さんの人柄とアットホームなお店の雰囲気で本当に楽しいひと時でした。
非常にお洒落な方なので靴だけでなくファッションに関しても適格なアドバイスを頂けます。
気になった方は是非、足を運んでみてはいかがでしょうか?