
デメリットあり!?クレム1925の使い方と特徴を解説!

- 靴クリームってどんな物がおすすめなの?
- 『クレム1925』って靴クリームが気になる
- 油性・乳化性のクリームの違いが分からない!
靴磨き用のクリームを検索すると必ず出てくるのが『クレム1925』です。
クレム1925は革靴愛好家で知らない人は居ないと断言できる程、多くの方に愛されている定番中の定番の靴クリームです。
しかし気になってはいるけど他の靴クリームより倍近い値段がするので、購入に踏み切れない方が多いのではないでしょうか?

他の商品との違いもよく分からないからなぁ・・・。
本記事では「クレム1925の特徴・使い方」について詳しく解説します。
上級者向けのクリームとして紹介されますが、初心者の方にこそ使って頂きたいクリームです。画像付きで分かりやすく解説しますので、是非最後までご覧ください。
クレム1925とはどんなクリーム

商品名 | クレム1925 |
ブランド | サフィールノワール (アベル社) |
金額+ tax | ¥2500 |
容量 | 75ml |
成分 | ろう 油脂 有機溶剤 |
カラー | 全24色 |
種類 | 油性 |
クレム1925は、フランスの老舗「Avel(アベル)社」から販売されている靴クリーム。
Avel社はレザー製品やアンティークなどのケア用品を販売している、世界的にも有名なメーカーです。
- AVEL
- サフィール
- サフィールノワール
クレム1925、この中の「サフィールノワール」というブランドで展開されている商品の1つです。

『サフィール』が誕生したのは1920年!非常に歴史があるブランドですね。
「サフィール」と「サフィールノワール」と似たブランド名ですね。サフィールノワールは『できるだけ天然のものを使用したい』と成分に拘って作られています。
最高級の品質にこだわっているので、価格も少し高めの上級者向けのラインナップに位置づけられてます。
サフィール・ノワール(MEDAILLE D’OR)は高級シューケアブランド サフィール(SAPHIR)の中でも最高品質を誇るハイグレードラインであり、数あるシューケアブランドを代表する珠玉の逸品です。
引用:サフィールノワール
カラーバリエーションも豊富で、全部で24色が展開されてます。
クレム1925のカラーバリエーション

定番のブラックやニュートラルはもちろんのこと、ダークグリーンやぺトロールブルーなど、変わったカラーも展開されています。特に茶系は幅広いバリエーションが展開されています。
クレム1925の実力は折り紙付きで、多くの靴磨き職人からも愛されています。
2019年に開催された靴磨き世界チャンピオン決定戦『Shoeshining Champion of Champions2019』。大会のファイナリスト6人全員が勝負クリームとして選んだ事でも有名です。

全員が選ぶなんてすごすぎる・・・

大手ショッピングサイトのレビューを見ても、非常に高い評価が得られている事が分かりますね。
クレム1925の成分

クレム1925の成分は次の3種類です。
- ろう
- 油脂
- 有機溶剤
ラベルでは「ろう・油脂・有機溶剤」の3種類のみ表記されておりますが、公式サイト等で使用されている代表的な原料について紹介されています。
シアバター、ビーズワックス、カルナバワックス、テレピン油、ラノリン(羊毛油)、ミンクオイル、モンタンワックス、ニートフットオイル…等

細かい原料は公開されていませんが、それでもこれだけの種類の物が使われていてびっくりですね!
シアバター

『保湿の王様』と呼ばれている成分で高い保湿力が有名です。常温では固形ですが、人肌ぐらいの温度で溶けて浸透します。
この点からもクレム1925は指で直接塗り込む事で、より効果を発揮してくれると言われています!

ボディローションやハンドクリームなどの化粧品に配合される事が多いようです!
ビーズワックス

別名、蜜蝋(みつろう)と呼ばれるハチの巣の蝋分を精製したもの。
高い保湿力と抗菌作用が期待でき、革に栄養を補給しつつ柔らかくする効果があります。
クレム1925を塗ると靴がしっとりと柔らかくなるのは、シアバターの効果が大きいと言えます。

主に口紅などに使用されます。
カルナバワックス

非常に透明度の高い蝋分で表面を保護し、色褪せを防ぎながら綺麗な艶を出す事が期待できます。

車のワックスとか、デンタルフロスに使われるよ!
テレピン油

松脂から抽出される天然の有機溶剤で、上で紹介した成分を革の奥に浸透させる効果があります。
これらの成分を組み合わせる事で栄養補給と艶出しを両立させています。
使えない素材は3種類

容器のラベルに記載されている使えない素材は次の3種類です。
- 起毛革
- エナメル
- 爬虫類革
『起毛革』とはスエード、ヌバック、バックスキンなど革の表面をやすりなどで削る事で表面を毛羽立たせた素材の事。
靴クリームを塗ってしまうと毛羽立ちが寝てしまい、のっぺりとした見た目になってしまいます。

起毛革はクレム1925に限らず、靴全般NGです!
『エナメル』や、『爬虫類』を始めとするエキゾチックレザーにも使用できないと紹介されています。
これらの素材はデリケートなので靴クリームに含まれる有機溶剤が理由だと考えられます。
数回塗った程度で即ダメになってしまうという事は考えにくいのですが、長期間使い続けることで革の負担になってしまうのではないかと。

デリケートな素材には素材に合ったクリームを使いましょう!
デリケートクリームとの併用がおすすめ

クレム1925はデリケートクリームとの併用がおすすめ。
油性クリームは「蝋分」「油分」が多いので綺麗に仕上げるという点ではおすすめなのですが、「水分」の補給がしっかりできているのかが気になります。

水分が含まれていないって言ってたもんね!
水分は革の天敵とされていますが「全く必要ない」という訳ではないのが難しいところ。
油分を与えると革が柔らかくなりますが、油分だけでなく水分も必要になってきます。

そこでおすすめなのが、水分量の多いデリケートクリームとの併用です。

クレム1925を塗る前にデリケートクリームで潤いを補給しておくことで、足りなかった水分を補給できます。
手入れの工程が少し追加されてしまいますが、靴のコンディションを良くするだけでなく靴トラブルを防止にも繋がるので採用したいテクニックです。
クレム1925を使った靴磨きの手順

ここではクレム1925を使用した手入れ方法を紹介していきます。
- クレム1925
- デリケートクリーム
- 馬毛ブラシ
- 豚毛ブラシ
- クリーナー
- 布(ネル)


靴表面に付着した汚れや、古い靴クリームやワックスを、馬毛ブラシとクリーナーで落とします。

ますは『デリケートクリーム』で水分の補給。

潤いの補給だけでなく、靴トラブルの防止にも役立ちます。

クレム1925を全体に塗ります。クリームをとる量はコーヒー豆1粒分で充分です。
クレム1925は少量でも十分、光沢が出るので塗りすぎない様に注意しましょう。指先の滑りが悪くなったと感じたらその都度、少量のクリームを追加しましょう。
靴全体が蝋分の膜で覆われたら次の工程に進みます。


豚毛ブラシでブラッシングをします。
力強く、素早くブラッシングすると摩擦熱でクリームの成分が浸透しやすくなるので、音を立てるくらいの気持ちでブラッシングを行いましょう。

布で乾拭きして、余分なクリームを拭き取ります。
同じ面を使い続けると拭き取った汚れを塗り広げてしまうので、適宜きれいな面に交換しながら行います。

手で触れてみてべた付きが無くなれば完成です。

ワックスを使っていませんが、綺麗な艶を出せました。

手入れを行う前の靴はつま先がくすんでぼやけているのに対して、手入れ後の靴は風景が移り込むくらいの艶が出ている事が分かります。
汚れ落としから乾拭きまで10分~15分程度で終わりました。

この位の時間なら気軽にチャレンジする事ができますね。
【クレム1925】よくある質問
クレム1925についてよくある質問をまとめました。購入を考えている人は参考にして下さい。
- クレム1925は汚れ落としに使える?
- デメリットはありますか?
クレム1925は汚れ落としに使える?
クレム1925は、溶剤がたくさん含まれているので、汚れ落としにも使えます。
繊細な素材や色が抜け落ちやすい靴は、強い溶剤は避けたいので、クレム1925を使うというテクニックもアリだと言えます。

プロの職人の方も実践されています。(7:30~)
デメリットはありますか?
クレム1925のデメリットとしては、「水分補給ができない」、「価格が高い」などがデメリットとして挙げられます。
クレム1925の詳細なメリットやデメリットは、こちらのブログで解説しています。

まとめ
- クレム1925は油性クリーム
- クリームの伸びが良く、艶も出る
- 乾燥した靴に使う場合は要注意!
- デリケートクリームとの併用が◎
今回は古くから靴磨き好きの方に愛されている「クレム1925」について紹介させて頂きました。
靴クリームに関しては乳化性クリームも非常にクオリティが高いものが多くどれを使ってもある程度艶を出す事ができるので正直なところ、どれを使用しても大きな違いはないと思います。

でも「どれを買えばいいのか分からない」、「おすすめのクリームは?」とお悩みの方におすすめするとしたら間違いなくこのクレム1925になります。
皆様も是非、試してみて下さい。
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