
Brift H(ブリフトアッシュ)の靴クリーム!THE CREAMを徹底レビュー!

- おすすめの靴クリームがあったら教えてほしい!
- Brift Hから販売されているTHE CREAMが気になる
- 使った感じを教えてほしい!
靴磨きに興味がある方で靴磨き専門店「Brift H(ブリフトアッシュ)」を聞いた事があると思います。
そのBrift Hから販売されているTHE CREAMが気になるという方も多いのではないでしょうか?
しかし、「価格が高い」・「販売店が限られていて入手しづらい」などの理由から購入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか?

自分も上記の理由から気になっていましたが,
なかなか購入に踏み切る事ができませんでした。
自分は運良く地元の靴磨き専門店で取り扱っており、実際に使っている所を見てクリームの特徴を説明して頂いた上で購入する事ができました。
今回の記事では購入時に説明を受けた内容を含め自分が実際に2年間THE CREAMを使ってみて感じた事を徹底的にレビューしていきます。
この記事をご覧いただければ以下の事がご理解いただけます。
- THE CREAMとはどんなクリーム?
- THE CREAMの特徴
- 実際の使用感
購入を検討されている方の背中を押す事が出来る内容になっていますので是非、最後までご覧ください。
THE CREAMとは?


THE CREAMってどんなクリームなの?

靴磨き専門店の老舗「Brift H」から販売されている靴クリームの事です.
Brift Hとは東京の青山にある靴磨き専門店の事です。
代表の長谷川裕也さんは靴磨きの世界大会の初代チャンピオンで靴磨き界のパイオニアとも言える存在です。
商品名 | THE CREAM |
容量 | 75ml |
金額 | ¥3,000 + tax |
成分 | 水・油脂・蝋 |
カラー | ナチュラル、ブラック、ネイビー ライトブラウン、コニャック、キャラメルブラウン ミディアムブラウン、タバコブラウン ダークブラウン、マホガニー、バーガンディ |
種類 | 乳化性クリーム、染料ベース |
カラーは全11色展開されていて特に茶系の色は6色展開されていて拘りが感じられます。
元々は市販されている靴クリームを使用されていたそうですが納得できるものがなく、化粧品会社と共同して試行錯誤の上で製作されたのがTHE CREAMだそうです。

特にクリームを作る際には3つの条件を求めていたそうです。
僕がこのクリームを作る上で条件にしていたのはこの3つ。
〖最高に革に栄養補給になるクリーム〗
〖人間のお肌に塗っても安心な成分で作る。〗
〖靴だけでなく、革製品全般に使用できるような使用感と仕上がり具合〗
出典:Brift H
『the cream』は染料をベースとした靴クリームです。

染料ベースの靴クリームは革の繊維に着色していくので使い続けていく事で徐々に革靴を染めていく事ができます。

『染料』そしてもうひとつの着色方法の『顔料』の特徴については、こちらのブログで詳しく紹介しておりますので併せてご覧下さい。
> 染料と顔料の違いは?革靴用クリームの特徴や注意点を徹底解説!
クリームの成分は約30種類もの成分を配合して作られています。

シアバター、ミツロウはサフィールの靴クリームとかワックスでも使われている成分だよね!
一部の成分のみ公表されていて残りの成分については企業秘密という事ですが『スクワラン(深海サメの肝油)』などの他の靴クリームではあまり聞かない成分が使用されているところを見るとすごい拘りを感じます。

容器も蓋の部分が金色のメッキ加工が施されており高級感がありますね。
ラベルの店名の後ろには「HELLO my name is」と目立つ様に文字が並んでいます。

こうした細かい部分にも長谷川さんの拘りが詰まっていますね。
この容器で注目してもらいたいところは瓶の方にあります。


なんだか薬品が入っているみたいな色をしてるね。
この瓶のおかげで紫外線から遮断して、靴クリームの成分を劣化させずに保管できるそうです。見た目がカッコいいだけではなく靴クリームを保護する観点からも非常に優れています。
THE CREAMの特徴

次に自分がTHE CREAMを使ってみて感じた特徴を3つに絞って紹介させて頂きます。
- 有機溶剤が含まれていない
- べた付きが少ない
- クリームの伸びの良さ
順番に解説していきます。
① 有機溶剤が含まれていない

先ほどTHE CREAMの成分を紹介しましたが水、油脂、ロウの3つだけで有機溶剤が含まれていません。
また、長谷川さんが靴クリームを作る時に条件の1つとして挙げていた「人の肌に塗っても安心の成分で作る」という目標の通り有機溶剤が含まれていないので人の肌に塗っても全く問題がないと言えます。

他のクリームが害があるって訳じゃないけどやっぱり溶剤が入っていない分、安心感が違うよね!

自分の知人も長谷川さんがニュートラルのクリームをハンドクリーム代わりに使っているのを見たと言っていました。
自分はTHE CREAMの他にも以下の靴クリームを所有しています。
- サフィールノワール 『クレム1925』
- Boot Black 『アーティストパレット』
- Boot Black 『BBクリーム55』
これらの成分を見てみると全て有機溶剤が含まれていました。
蓋を開けてみると独特の鼻に刺さるような臭いがあるのですが、THE CREAMはほぼ無臭なので靴クリームの溶剤の臭いが苦手だという人におススメのクリームです。
② べた付きが少ない
THE CREAMを使ってみて一番驚いたのがクリームを塗布した後、革が全くと言っていい程ベタつかない事です。

普段はクレム1925を主に使っているのですが、クレム1925で磨くとクリームを塗った後にベタつく感じがあります。
豚毛ブラシでブラッシングを行った後、乾拭きする時に布の滑りが悪くなる感覚があります。
しかし、THE CREAMは塗った部分にベタつきが殆どの残りません。

このクリームを作る時にベタつきを残らないようにする為にかなりの時間を費やしたみたいだね!
乾拭きをする時にも「一度拭いたかな?」と勘違いするくらいにサラサラしています。
いつも、靴表面のベタつきを取り除くのに時間がかかるので作業時間の短縮にも繋がります。
③ クリームの伸びの良さ
THE CREAMは自分が持っている他のクリームと比較してクリームの伸びが非常にいいです。

使った感じスッと革に入っていってくれるので靴クリームというよりも、デリケートクリームを塗っているような感覚です。
クリームに水が含まれているので逆さまに保管するとクリームが蓋の裏側に溜まります。非常に動きが良く扱いやすいクリームだと言えます。


水分量の少ない油性のクリームじゃ絶対にこんな事にはならないもんね!
また、THE CREAMは公式ページでも紹介されている通り「指で塗る」方法をオススメしています。
指で塗り込む事でクリームが温められてより靴に成分が浸透しやすくなるそうなので塗り込む時には指で直接塗るようにしましょう!

有機溶剤も使っていないから安心だよね!

指先の汚れも気になりますがクリーナーを含ませた布で拭き取れば簡単に落とせますよ!
『THE CREAM』の使い方

実際にTHE CREAMを使って靴を磨いていきたいと思います。
今回、手入れで使う靴はraymarのエノレーンです。

すでに馬毛ブラシでのブラッシングとクリーナーでの汚れ落としは済ませてあります。
クリームの伸びが良く1箇所に塗りすぎてしまっても簡単に塗り広げる事ができ、水分が含まれているので乾燥してしまった靴に使っても油性クリームのように一気に油分が浸透してシミになるといった失敗が起こにくいです。


]染料がベースだから靴クリームの色が乗りすぎないのも、失敗しにくい特徴の1つだね!
靴全体に塗り広げていくうちにどんどんクリームが無くなっていくので革に浸透してくれているのが分かります。
靴全体に塗り終わりました。

塗り終わった跡も油性クリームと比べると靴の表面に残った油膜が薄いです。
乳化性のクリームなので当たり前なのですがクレム1925やアーティストパレットなどの油性クリームと比較すると蝋分はかなり少ない様に感じます。

最後に豚毛ブラシでブラッシングをしていきましょう。

上が手入れをしていない方の靴で下がTHE CREAMを塗った靴になります。

THE CREAMを塗った方の靴がもっちりとした艶が出てるね!
油性クリームの仕上がりと比較すると光沢が鈍いように感じますが、その分、革本来の魅力を引き出した自然な艶が出ています。
ギラっとした光沢というよりも、しっとり・もちっとした仕上がる印象です。
靴クリームだけでワックスを使ったような光沢を出したい!という方には向きませんが、栄養補給をメインに考えている方やワックスを使う事を前提に手入れする方にはおすすめの靴クリームです。

乳化性クリームのおすすめと聞かれたら、真っ先にTHE CREAMを紹介します。
乳化性クリームと油性クリームの違いにつきましてはこちらのブログをご覧ください。

THE CREAMの気になるポイント

使った感触に関しても、使われている成分に関しても文句のつけようのないTHE CREAMですが個人的に気になるポイントを2つ挙げさせていただきます。
- 購入できる店舗が限られている
- 価格
①購入できる店舗が限られている
THE CREAMを取り扱っている店舗はBrift Hの系列店以外にもあります。
しかし、ネット通販となるとその店が通販に対応していたりネットショップで発送してくれるのかは分かりません。
実質ネットで購入できるのはBrift Hの公式webショップのみとなります。
近所にTHE CREAMを取り扱っている店舗が無い場合は、最安でも送料込みで4,000円を超えてしまうので購入を躊躇してしまう方がいらっしゃるのではないかなと思います。
②価格
もう一つ気になる点が価格です。
まずはこちらをご覧ください。
- アーティストパレット・・・¥2,200(35g) 1gあたり約69円
- クレム1925・・・・・・¥2,420(75g) 1gあたり約32円
- コレクションズクリーム・・¥2,200(85g) 1gあたり約26円
- THE CREAM・・・・・・・¥3,300(75g) 1gあたり約44円
人気のあるクリームで比較してみました。飛びぬけて高額なのはアーティストパレットですが、THE CREAMも定番のクレム1925の約1.5倍の価格がします。
成分に拘って作られている分、価格が高くなるのはしょうがない事なのですが万人(特に初心者)の方が気軽に手を出しづらいのかなと思いました。

重箱の隅をつつくようなもので欠点らしい欠点はない、本当に素晴らしいクリームです。
まとめ
THE CREAMは以下の方におすすめです。
- 栄養補給をメインに考えている
- 艶出しはワックスで行う
- とにかく成分に拘ったクリームを使いたい
このクリームに出会うまでは油性クリームをメインに使っていましたが、乳化性クリームの素晴らしさを再認識する事ができました。
是非、一度手に取ってみて下さい。
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